選挙ドットコム

熊谷 俊人 ブログ

【どのように国の支援を『千の葉をつなぐ幹となれ』抜粋連載企画、台風15号対応⑧】

2020/10/17

【台風15号でどのように国の支援を引き出せたか 『千の葉をつなぐ幹となれ』抜粋連載企画、台風15号対応⑧】

おはようございます。
拙著『千の葉をつなぐ幹となれ』の抜粋連載企画。今日は台風15号対応の、国への要請とその結果について。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
■ タイミングを逸さず国へ要請

このように、県内各自治体が災害対応に奮闘する中、私は次のことを考え始めていました。台風直撃後しばらくは千葉県が大変な状況であることが報道されませんでしたが、1週間ほどすると各テレビも連日時間を割いて千葉県の災害を報道してくれていました。
一方で、作業員の皆さんの奮闘もあり、停電地域の復旧が徐々に進み始めていました。広範囲の停電が収まれば、今後テレビ等での扱いは少しずつ縮小していくことが予想されます。この災害では多くの家屋が被害に遭い、長い復旧復興となるので、できる限り国からの手厚い支援を受けることが望ましいことを考えると、全国的に注目を集めているタイミングを逃さずに国に要望に行き、支援を引き出したいと思いました。

千葉で災害が起きる中で組閣して、災害対応が遅れたのではないかという野党やマスコミからの批判を打ち消すためにも、国から大規模な支援を引き出せる可能性も感じていました。
そこで、週末の 14、 15日あたりには「激甚指定や更なる国の支援など、被災自治体として要望することを考えておいてほしい」と指示しました。激甚災害指定を受けると復旧事業に対する国の財政措置が手厚くなり、市町村負担が大幅に軽減されます。中小企業の金融支援や農家などへの各種支援制度の発動要件も激甚災害に指定された地域かどうかが大きいのです。

また、台風 15号は猛烈な風により、千葉市を始め県内各地で家屋の屋根が吹き飛ぶ被害が出ていましたが、国の基準に基づく被害認定では多くの家屋が半壊にもならず、一部損壊になってしまう懸念がありました。
被害認定では屋根、外壁、柱、基礎など様々な構成要素の被害の割合を合算して判定するため、屋根が著しく損傷していても他の要素に被害が無ければ一部損壊になる可能性もあるのです。しかし、実態として、屋根が吹き飛ばされ、週末に降った雨が家屋に浸透してカビだらけになり、住めない状況が発生していました。被害の実態にあった被害認定と支援が受けられるよう、被災自治体の長として国に訴える責務があると考えたのです。

しかし、当初、担当部署は
「激甚災害指定は基準が定められており、基準を満たせば国が指定するし、満たしていなければ指定されないので、私たちが要望しても」
「判定基準は国が定めて明示されているので、それに従うしかない」
といった反応でした。

「違うだろう。私たちは被災地の自治体だ。私たちが被災者に寄り添って、実態にあった支援を求めなくてどうするんだ。確かに最後は国の判断だが、少なくとも私たちは被災者目線で要望をする責任がある」と伝え、国への要望内容について検討することにしました。

■被災地首長合同で要望活動

そこで、千葉県市長会の清水聖士会長(鎌ケ谷市長)に連絡すると「その通りだ。すぐに行こう」と、即断してくれました。県町村会にも声をかけようということになり、岩田利雄町村会長(東庄町長)にも話をすると、「町村会もぜひその話に乗らせてほしい」ということになりました。

要望にあたっては地元の与党国会議員と連携することが望ましいので、何かと千葉市のことを気にかけてくれていた自民党の小林鷹之衆議院議員に相談すると、「ちょうど自民党千葉県連で要望に行く話が出ているので行きましょう」となり、武田良太防災担当大臣、二階俊博幹事長の日程をいただけることになりました。
一方で、赤羽国土交通大臣が千葉市を訪問してくれた関係で、大臣と同じ公明党の富田茂之衆院議員にお礼の電話をした際に「被害認定の件で国に要望が必要と考えているのですが…」と切り出しました。すると「その点は認識している。屋根が吹き飛んでいるのに一部損壊はおかしいよね」と、富田議員も気にしていました。そこで、自民党と国へ要望活動をしようとしていることを話すと「こちらでも調整して菅さんにも要望に行けるようにしよう」と、菅義偉官房長官にも面会できるよう手配りしてくれたのです。

こうした方々のおかげで 19日に被災した 11市町の市長・町長が集まって合同で要望活動を行うことができました。
被害の大きかった県南の自治体である南房総市の石井裕市長、館山市の金丸謙一市長、鋸南町の白石治和町長なども同席し、石井市長から理路整然と家屋の被害認定の件について訴えていただくなど、それぞれの首長から被災地の生々しい状況を直接伝えることができ、それを多くのメディアに報道してもらえたことは大きかったと思います。

私たちの要望だけでなく、多くの方々の働きかけなどもあり、激甚災害指定を含め、国から様々な支援メニューが組まれました。被害認定については私たちが要望した通り、屋根が大規模に損壊し、その後の雨水の浸透によって家屋が著しい被害を受けた場合等を想定した弾力的な運用が示され、今まで国の支援がなかった一部損壊に対する支援制度なども設けられました。
被災者の皆さんにとって十分ではないかもしれませんが、被災地の実情を中央に伝え、一歩踏み込んだ支援を受けることができたことに感謝したいと思います。

この記事をシェアする

著者

熊谷 俊人

熊谷 俊人

選挙 千葉市長選挙 (2017/05/14) [当選] 182,081 票
選挙区

千葉市

肩書・その他 千葉市長
党派・会派 無所属

熊谷 俊人さんの最新ブログ

ホーム政党・政治家熊谷 俊人 (クマガイ トシヒト)【どのように国の支援を『千の葉をつなぐ幹となれ』抜粋連載企画、台風15号対応⑧】

icon_arrow_b_whiteicon_arrow_r_whiteicon_arrow_t_whiteicon_calender_grayicon_email_blueicon_fbicon_fb_whiteicon_googleicon_google_whiteicon_homeicon_homepageicon_lineicon_loginicon_login2icon_password_blueicon_posticon_rankingicon_searchicon_searchicon_searchicon_searchicon_staricon_twitter_whiteicon_youtube