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座・高円寺の1階ホールは、アマチュアの発表会にも広く貸し出すべきだということが、証明されました。

2020/11/29

座・高円寺の1階ホールは、アマチュアの発表会にも広く貸し出すべきだということが、証明されました。

本稿、長くなりますが、お目通し頂ければと思います。

昨日19時から、杉並区立杉並芸術会館(座・高円寺)1階ホールにて、同会館の提携公演『わが町 高円寺』(原作:ソーントン・ワイルダー 作:荒谷大輔 演出:長谷基弘(劇団桃唄309))を見て来ました。なお本公演は、杉並区が後援しています。

主催者の「演劇なかま高円寺」は、杉並・高円寺を拠点として活動する劇団とのこと。
こうした地元の劇団が、この劇場を用いて公演を行うことは、公共劇場の本来在るべき姿から言って、間違いではないと思います。

昨夜の公演、出演者やスタッフの熱意は、ある程度伝わりました。
ただし、ここで考えておかなければならない問題があります。
この作品は、果たして「質の高い舞台芸術」と言えるのか、ということです。

この劇場の1階ホールは、「質の高い舞台芸術」を提供するために、オープン以来、一般の区民には解放されず、一部の演劇人(指定管理者や芸術監督ら)に独占・私物化されてきた経緯があります。

ところが、昨夜の公演を見る限り、劇作家や、出演者の過半数がアマチュアであることは明らかです。
とても、一般2500円・高校生以下1000円のチケット代を観客から取れるようなクオリティではありません。
どう考えても、いわゆる「発表会」です。
出演者の中には、多くの中高生も見受けられました。が、私がここで特に懸念するのは、彼ら子供達が、自分達の演じるこの演劇を、「プロのクオリティ」と錯覚してしまいかねないことです。

プロとして2500円のチケット代をお客様から頂戴するために、本職の俳優が、日頃どれほどの勉強や修練を積んでいるか?
子供達には、まずそのことを理解させることが重要ではないでしょうか。

また、演出を担当した長谷氏は、この劇場の指定管理者(NPO法人劇場創造ネットワーク)の監事とのことですが、演出に際し、「質の高い舞台芸術」として最低限求められるはずの劇作家への指導助言や、テキストレジ(戯曲の手直し)を、果たして行ったのでしょうか?

私は以前から、この1階ホールで上演される演劇のクオリティには疑問を抱いて来ました。
常連劇団の「燐光群」などに対しては、国や区から莫大な補助金を得ておきながら、セリフの形を借りて役者がロボットのように政治的主張を叫び続けるその古ぼけた作品構造について、強く批判して来たところです。
が、大目に見れば、その「燐光群」の作品の中にも、原作や俳優の力などに救われ、鑑賞に耐え得る場面が全くなかったわけではありません。

しかし、今回の『わが町 高円寺』には、そうした場面もほぼ皆無でした。ごく少数のプロの演者も交じってはいましたが、彼らの力をもってしても、台本の問題をフォローし、この作品のクオリティを底上げすることには、およそ限界がありました。

ありていに言って、指定管理者は、なぜこの劇団を、「質の高い舞台芸術」を標榜するこの劇場の提携公演に選んだのか?
大いに疑問が残ります。
実際に区民からも、そのようなお問い合わせを頂いています。

結論から言えば、
「次期指定管理者への再指定を狙ったNPO法人が、この劇団の主宰者(高円寺びっくり大道芸初代実行委員長)ら一部の地元関係者からの支持を取り付けるために、えこひいきで選んだ結果」
と見る他ないでしょう。

この劇場の1階ホールはこれまで、指定管理者による「主催公演」(佐藤信芸術監督の演出作品など 約10公演)と、「提携公演」(日本劇作家協会推薦作品 約20公演)の年間約30公演により、先述の通り、「質の高い舞台芸術」を提供していると杉並区は説明して来ました。

ところが、9月15日の第3回定例会 区民生活委員会から、「主催公演約10、提携公演約10、公募公演約10」と、区はいつの間にか説明を修正しています。
しかしながら、この説明はまやかしで、実際のところ、公募公演10公演は、提携公演20公演に含まれているのです。

要するに、「公募公演」などというのは、指定管理者NPO法人が、この劇団の主宰者ら一部の地元関係者への「鼻薬」として、また一般区民の目を欺くための「隠れ蓑」として、こっそり後出しジャンケンのように用意した名目に過ぎません。

現に、私の知る区内在住の演劇人のほとんどから、
「そんな公募公演があることなど、全然知らなかった。なぜ、それをもっと広く区民に知らせないのか?」
と、不満の声が寄せられています。

それもそのはず、「公募公演」とは言うものの、区の広報誌やHPで周知を図っているわけでも何でもなく、年間たった2回発行されるだけの座・高円寺のフリーペーパーの片隅に、小さな字でこそこそと募集記事を載せているに過ぎないのです。

今月19日の第4回定例会 本会議で、
「公募公演も行っているそうだが、現状、公募とは言い難い。区の広報誌やHP等で広く募るべきでは?」
と私から一般質問を行ったところ、区の答弁は
「公募の対象は非常に狭く少ないため、掲載していない。」
との内容でした。
いったい、それのどこが「公募」だというのでしょうか?

純粋に一般区民のために行われる「公募公演」ならば、本来、評価できる取組のはずでした。

が、実際にはそのような「鼻薬」「隠れ蓑」のために、指定管理者NPO法人が「公募」という言葉を弄んでいるに過ぎません。

しかも、その「公募公演」は、「指定管理者が芸術監督の助言を受けながら、専門的知見を有するメンバーによって審査まで実施している」というのですから、もはや支離滅裂です。

昨夜の公演、関係者の熱意はある程度伝わりました。
が、これを「優れた舞台芸術」とするならば、中学生や高校生の演劇部の発表会や、敬老会の歌や踊りのお披露目にも、この劇場の1階ホールを貸し出すべきだということになります。

結論するに、この劇場の1階ホールは、指定管理者や芸術監督の我執我欲に関わらず、こうしたアマチュアの一般区民の表現のために、もっと広く、開放したら良いのです。
ただし、観客から徴収するチケット代は、区が後援する以上、出演者らの力量に見合ったものであるべきでしょう。

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著者

田中 ゆうたろう

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