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田中 けん ブログ

2024年4月22日 衆予算委員会 議事録

2024/7/19

○田中(健)委員 国民民主党の田中健です。

 総理、よろしくお願いします。

 政治と金の問題の前に、一つ、選挙妨害による民主主義の危機について伺います。

 現在、補欠選挙が行われていますが、東京十五区で問題となっているのが妨害行為です。立候補者となりますれば、標旗を立てていればどこでも演説して構わないわけですが、それを逆手に取って、自分の政策を訴えるのではなくて、とにかく他の候補者の演説を大音量で妨害する、また、威嚇する、恫喝する行為が続いています。三十分カーチェイスされたとか命の危機を感じたとかという声もあり、実際にけが人も出ているようであります。

 幾ら政治活動、選挙活動の自由が認められているとはいえ、候補者の演説を聞きたいという有権者の権利も奪うことになります。民主主義に対する妨害行為であり、民主主義の危機です。何らかのルールが必要かと思いますが、総理の見解を伺います。

○岸田内閣総理大臣 選挙運動、これは、有権者に対し、誰を選択すべきかの判断材料を提供するものです。その中でも、街頭演説、これは、候補者の主張を有権者が直接聞くことができる点で重要な意義を持つものであると認識をいたします。

 一般論として申し上げるならば、選挙の演説を大音響で殊更に妨害するなどして候補者の主張等が有権者に伝わりにくくすること、また、SNS等を通じて拡散し、当該行為が広まっていくことがあるとすれば、何らかの対策が必要ではないか。問題意識は、私も委員と共有をいたします。

 これは選挙運動の在り方に関わる問題でありますので、選挙制度の根幹に関わる事柄として、各党各会派で議論するべき課題であると認識をいたします。

○田中(健)委員 今実際そういうことが起きていますので、何らかの対応をすぐに考えてもらいたいと思います。これは、総理の演説でもこんなことがあってはならないと思っております。

 さらに、総理、今、SNS等で拡散という話もありますが、本来なら、私たち選挙をする立場は、紳士協定があったり、ないしはルールに基づいてやっていますので、こんなことは起こらないんですけれども、今回のように、妨害行為そのものをユーチューブに上げたりSNSに上げて、それを拡散することで炎上させている、そして、それを大きな自分の利益としているという人がいるんですね。そういう人には私たちの常識が通用しません。

 ですから、プラットフォーマーなどと連携をして、この誹謗中傷対策、何らかの形で妨害行為を拡散する取組なども規制する方向も是非検討していただきたいんですが、総理、いかがでしょうか。

○岸田内閣総理大臣 御指摘の点、SNSにおける拡散についても、これは問題であるということはそのとおりであると思います。具体的な対応についても政府としてどうあるべきかを考えたいと思いますが、これは、いずれにせよ、選挙運動そのものに関わる問題であります。国会としても議論をいただくことが重要であると考えます。

○田中(健)委員 国会の問題ではない、今声が上がっています。行政権の問題でありますから、是非、総理が先頭になって、この問題は、全ての、私たち選挙に関わる人、政治家に関わる問題です。これをほっておきますと、度を増して、更にエスカレートするということが見えておりますし、さらに、国民の皆さんへの私たちの情報提供、また選挙における平等、これを守らなければいけませんので、是非、総理、取組をお願いしたいと思います。

 政治と金の問題についても伺います。

 今日の議論で、与野党各党が政治資金の改正案を出しているということで、自民党も改正案を出すということを、総理、午前中発言がありました。これはいつまでにまとめますでしょうか。

○岸田内閣総理大臣 今週、取りまとめの作業を進めてまいります。

○田中(健)委員 じゃ、今週中に出すということでよろしいでしょうか。

○岸田内閣総理大臣 申し上げているのは、今週、取りまとめの作業を進めるということであります。

○田中(健)委員 是非、今週中にやるという、やはり総理の強い決断が必要だと思います。もう各党みんな改正案を出して、そして前向きに議論していこうと、さらに、特別委員会も始まりますので、まず自民党案が出なければ議論の俎上にも上がりませんので、今週中に出すことを強く要望をいたします。

 今日の午前中の議論を聞いていても、総理からは、政治と金の問題はいろいろと出ましたけれども、議論を避けているわけじゃない、やぶさかではない、そういった発言がありました。誰がこの問題を引き起こしたのか、本当に今回の政治と金の問題を反省しているのかと、聞いている人は思ったかと思います。

 総理は、十二月には、火の玉になって改革の先頭に立つと言いました。さらに、党大会でも、自民党は変わらなきゃならない、先頭に立ってこの改革を断行すると言いました。大変に勇ましい言葉です。さらには、裏金処分についても、厳しく対応すると言いました。本当でしょうか。とてもそうは思えません。

 裏金処分においても、処分は厳しいどころか、ほとんどが党内処分です。そもそも、党の総裁、責任者である総理の御自身の処分には何も言及がありません。身内の論理、国民不在です。反省の色は見えません。

 総理にとって、これが火の玉になって取り組んだ結果なんでしょうか。裏金、脱税の問題の政治責任、答えなんでしょうか。伺いたいと思います。

○岸田内閣総理大臣 この一連の問題、派閥の政治資金パーティーをめぐっての御指摘が発端になったわけですが、結果として自民党全体の信頼に関わる問題であると認識をしたからこそ、党の総裁として先頭に立ってこの問題に取り組んできました。

 この問題については、政治刷新本部の立ち上げから始まって、党改革の議論を進め、そして説明責任、そして刑事責任だけではなくして政治責任もしっかりと明らかにしなければならない、こういった取組を行ってきたわけでありますし、また、党内において、派閥から資金とそしてポストを引き離すという改革を進めると申し上げたわけですが、自民党のガバナンス自体、これからしっかり再構築していかなければならない、こうした大きな課題もありますし、そして、御指摘のように、法改正に臨み、再発防止等にしっかり臨まなければいけない、こういったことであります。

 こういった取組、まだ道半ばでありますが、その先頭に立って努力をする、このことを申し上げています。是非、自民党総裁としての責任をしっかり果たすことで、この問題に対する自民党の姿勢、これを明らかにしていきたいと考えます。

○田中(健)委員 とても政治責任を果たしたと言えるこれまでの取組とは思えません。

 午前中の議論にもありましたが、例えば、総理が行った聴取です。国を代表する立場の総理が、自ら政治、裏金の問題に対して直接聞き取る異例の調査を行いましたが、非公開、さらには法的な根拠もない、密室、密談と、身内だけの事情聴取ごっことも言われています。やっている感を出しているだけではないかとの声もあります。

 これでは、本当に総理が今政治責任を果たした、火の玉になったととても言えないかと思うんですが、一国の総理が責任を持ってやると国会で発言した聞き取り調査に対し、午前中の議論の中では、森元総理が電話しか対応しない。そもそもこの時点でもう負けているんじゃないかと思わざるを得ませんが、本当に実態を解明するのであれば、総理が私たちの代表として責任を持って、森総理にも質問をして、直接会って、この問題を解決するという姿勢を示していただけないでしょうか。伺います。

○岸田内閣総理大臣 御指摘の追加の聞き取り調査でありますが、これは、今回の事案について、検察によって刑事責任は判断されたわけでありますが、政治家であるからして、政治責任、国民から期待される政治家としての役割を十分果たしたかどうか、こういった点も含めて明らかにしなければならないということから追加の聞き取り調査も行った、こういったことであります。

 そして、聞き取り調査の中身については、この調査の実効性を高める観点から、内容は明らかにしないという前提の下に関係者の話を聞きました。日程の都合で直接会うことはできませんでしたが、森元総理については電話において聴取を行った次第であります。そういった内容について明らかにはいたしませんが、国民の関心からして大きな関心であったこの不記載問題についての関わりについて、具体的な点については確認はできなかったと申し上げているところであります。

 いずれにせよ、政治責任を判断する上で必要な材料を党としてもできる限り集めた上で、政治責任を判断したということであります。そして、今後も、党改革そして法律改正、しっかり進めていくことによって政治の信頼回復に努力をしていきたいと考えています。

○田中(健)委員 午前中も日程のことでというお話がありましたけれども、一国の総理が、今私たち日本中の注目を浴び、若しくは私たちの代表としてこれを解明しようという中で、日程が合わなかったからとか調整ができなかったというのは、それは言い訳にならないと思います。であるならば、別に今日でもあしたでも総理がやってくれれば、私たちは、総理は前向きにやっているというその意思が伝わってきますけれども、全て日程の調整と言われてしまっては国民も納得できないというのは重ねて申し上げたいと思います。

 さらに、今回の法改正、今国会でやると言っていますが、時間がありません。総理が指示してできることはこれまでもあったはずです。

 パネルですが、国民民主党もこの間、政治と金の問題に関しては、旧文通費の使途の自主的な公開、これは維新さんも取り組んでおります。また、政策活動費の廃止、これは昨年十月から取り組んでいます。この二つを実際に行っているのは、今我が党だけであります。

 今日の午前中もありました、文通費、公開しましょう、政策活動費も廃止しましょう、是非、各党からこの声が上がっていますから、実現を総理の判断で、また総理の意思で行っていただきたいと思います。

 まず、旧文通費の使途は取り残された課題である、議論を再開した、いつまで議論をしているんだという話です。今国会でやっていただけますか。いつまでにやるのかを、総理の御意見をお聞かせください。

○岸田内閣総理大臣 先ほどもお答えしたように、文通費については、これまでも議論を行い、日割り計算、そして文通費の性格の整理、こういったところまで議論を進めてきたわけでありますが、残された文通費の性格に基づいて、具体的な適用項目を何にするのか、そして透明性をどこまで高めるのか、公開の問題、これについて引き続き議論を行うこと、これを党に対して指示を出したところであります。

 こういった残された二つの課題を中心に、是非国会において議論を行っていきたいと考えております。この二つについて、できる限り早く結論を出すよう努力をいたします。

○田中(健)委員 政策活動費についても、今日も答弁が二転三転しました。自民党としても判断すると言って、やるのかなと思いましたら、今度は各党各会派で議論すると言ってみたり。やはり総理がやると言うことが必要かと思います。

 この政策活動費も自民党の考えを今国会に出していただけるんですか。お聞きします。

○小野寺委員長 既に時間が過ぎております。総理、答弁は短くお願いいたします。

○岸田内閣総理大臣 政策活動費についても、政党の資金全体の議論の中で議論をしてまいります。是非、政党の収入そして支出、この全体のありようの中で、政策活動費についても議論をいたします。

○田中(健)委員 議論から実行に移すときに来ていると思います。よろしくお願いします。

 以上で終わります。

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著者

田中 けん

田中 けん

選挙 第49回衆議院議員選挙 (2021/10/31)
選挙区

静岡4区 49,305 票 比例 東海ブロック 国民民主党 [当選]

肩書 衆議院議員(1期)
党派・会派 国民民主党
その他

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