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田中 けん ブログ

2022年4月1日 国土交通委員会 議事録

2022/8/26

 

田中(健)委員 国民民主党の田中健です。

 

 今日は、質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。

 

 今日は、山梨県また静岡県に流れます一級河川、また日本三大急流の一つであります富士川の問題について、お聞きをしたいと思います。

 

 静岡県では、サクラエビの漁が三十日、スタートをいたしました。私は、予算委員会分科会において、このサクラエビの漁場に注ぐ富士川をめぐる三つの問題、一つは、ニッケイ工業による高分子凝集剤入りの汚染、不法投棄、二つ目は、雨畑ダムの堆砂の問題、そして、巨大水利権についてを取り上げました。

 

 今回、静岡県と山梨県、そして国土交通省が連携して、この富士川水系を調査した結果が二十五日に発表されました。資料一枚目、二枚目、三枚目であります。凝集剤成分でありますアクリルアミドポリマーが、これは紫外線などで分解してできる劇物に変わるんですけれども、このアクリルアミドモノマーというものが、山梨県で二地点、静岡県では初めてとなる四地点で検出をされました。

 

 人や水生生物への影響を考慮した各種指標を下回っているという結果ではあったんですが、これはかなりラフな検査、二百ミリリットルの水をすくうぐらいの検査で、かつ、この不法投棄からはかなりの年数がたっていますが、このアクリルアミドポリマー、モノマーが出てくること自体が大変大きな問題ではないかと考えていますが、まず、調査した国交省、そして水質の問題を担当します環境省の見解を伺います。

 

井上政府参考人 アクリルアミドについては、水質汚濁防止法に基づき環境省が定める常時監視の対象物質ではなく、今後とも水環境リスクに関する知見の集積が必要な物質となっております。

 

 富士川では、地域からアクリルアミドの存在を心配する声があることから、山梨県、静岡県が水質と堆積物の調査を実施することになり、国土交通省としても、両県からの協力要請に基づき、連携して調査を実施しております。

 

 これまで、毒性のあるアクリルアミドモノマーについては、環境省の助言等も踏まえ、三回の調査を実施したところであり、水質に関して、山梨県の二地点、静岡県の四地点で検出されています。

 

 ただし、検出された値は、最大のものであっても、WHOの飲料水水質ガイドライン及び厚生労働省の水道水質基準の要検討項目で示されている指標と比較して約十分の一程度、また、環境省のリスク評価で示されている、水生生物への影響が表れないと予測される濃度と比較して約千分の一程度であり、人や魚類などへの影響を考慮して決められた指標を下回っております。

 

 引き続き、環境部局と連携して対応してまいります。

 

森光政府参考人 環境省でございます。

 

 先生御指摘の山梨県、静岡県、国土交通省の調査でございますけれども、これは、昨年から三回にわたり調査が行われ、そして本年一月に結果が出されているというものでございますけれども、この調査においては、アクリルアミドが最大で四十一ナノグラム・パー・リットルの濃度で検出をされておりますけれども、これは、WHOの飲料水水質ガイドライン値五百ナノグラム・パー・リットルと比較しまして、十分に低い濃度であるというふうに承知をしておるところでございます。

 

 環境省といたしましては、静岡県、山梨県や、それから国土交通省から相談を受けてきておりまして、引き続き、助言、指導を行っていくような、必要な対応を行っていきたいというふうに考えております。

 

 以上でございます。

 

田中(健)委員 問題がないということなんですけれども、私がここで問題にしたいのは、これまでも、環境省が行った全国調査でも、アクリルアミド、実際検出されたところがあります。

 

 アクリルアミド自体がいろいろな化学製品に使われていますので、分解されたものが流れたり、また、たまるということはあるということも理解しています。しかし、これまでの検査は、港湾とか、また沼とか湖という、つまり水がたまるところにあるんですね。

 

 しかし、今回、富士川の場合、三枚目を見ていただければ分かりますように、まさに流れている、流れ続けている川の中から、いまだに、この原因は不法投棄であると思われますが、このようなことが出ています。

 

 こちらの方が問題ではないかということで指摘をさせていただきたいんですが、これについての見解を伺います。

 

井上政府参考人 これまで、人や魚類などへの影響が懸念される結果とはなっておりませんが、一年に満たない三回の調査結果であり、アクリルアミドを評価するためには、データの蓄積が今後も必要であると考えています。

 

 このため、現時点では、富士川において、問題がない、あるいは異常であるとの判断は難しいと考えています。

 

 また、現在、山梨県と静岡県の両県が協力しながら、また、環境省の助言を受けながら、堆積物からアクリルアミドポリマーを検出する方法の開発を進めると伺っております。

 

 引き続き、国土交通省としては、水質と堆積物の調査について、両県と連携してまいります。

 

森光政府参考人 環境省といたしましても、この調査が継続して実施されるというふうに承知をしております。今後の調査結果を引き続き注視していきたいというふうに考えております。

 

 また、先ほどありましたとおり、相談を受けたような場合には、引き続き、助言を行うなど、必要な支援を行っていきたいというふうに考えております。

 

田中(健)委員 ありがとうございます。

 

 まさに、まだ、安全か若しくは安全でないかも分からない、三回の調査ではということを言っていただきましたので、まだ、私、明らかになっていないと思っていますし、また、大事なのは、先ほど言った堆積物の方なんです。私も前回の予算委員会から後、一度現地に行ってきました。流れているというところよりは、河川の支流のまさに堆積物のところが灰色になってしまって、ほとんど自然の色がなくなっています。そういったところの調査も、今言及がありましたので、是非調べていただきたいと思っております。引き続きのまた調査を注目していきます。

 

 続きまして、取水量の報告書についてです。

 

 次のページでございます。これでございますが、波木井発電所の水利権更新については、前回の私の委員会で、国が仲介役となって、取水量を減らしながら可能な限り富士川の水を戻すことということで、地元関係者の間での合意形成に向けた調整は継続していただいておるということを聞いています。二〇二二年度中の維持流量の設定に向けて今取り組んでいて、一日も早い対応を求めますが、その一方で、この取水量報告への疑義が、その質問後、静岡新聞で報道されました。

 

 記事と実際の取水量と、資料がありますが、そこの水利利用というのは、毎日の取水量を測定して、月ごとに結果を取りまとめて、そして国交省に提出をするということでありますが、この中、二〇〇〇年の四月から二〇〇六年の十月のうち、五十一か月、許可上限いっぱいの毎秒三十・〇〇立方メートルが連日並んでいます。資料を見ていただければ分かりますけれども、四枚目も取水量でありますが、ずっと三十・〇〇ということが並んでいます。ちなみに、このダムの上限値が三十・〇〇であります。

 

 資料を見て、〇・〇〇まで同じということはちょっと異常ではないかと思うんですが、見解をお伺いします。

 

井上政府参考人 御指摘の期間の取水量報告については、平成十九年三月に国土交通省から日本軽金属に対し調査、報告を求め、日軽金からは同月に、取水量等の観測、記録に不正がないと報告があったところです。

 

 一方、先日の環境委員会で指摘があったことも踏まえ、四月末までに、許可受け者である日本軽金属に対し、調査を行うこととしております。

 

田中(健)委員 ありがとうございます。

 

 環境委員会のときは、いつ調査するというのまで言及がなかったので、四月末ということで、早急な対応が図れるということをうれしく思っていますが、その記事にもありますように、これは専門家の意見としては、技術的な視点からも記録の信憑性に疑義が呈されています。許可量を超えた取水の疑いが否定できない、取水実績の改ざんがされていた可能性もあるということであります。

 

 更に言いますと、これは〇六年の十月と申しましたけれども、ここで三十・〇〇が終わります。そこから三十・〇〇の上限がなくなって、十、二十という数字が並ぶんですけれども、この〇六年十月、何が起きたかといいますと、俣野川発電所の土用ダムで頭切りと言われる取水記録の改ざんが明らかになった月、発表された月なんです。これと全く同じ月に、今までずっと三十・〇〇が続いていたのが突然なくなるんですね。私は、これは偶然だと思えません。ですから、是非、その調査というものをしっかりと行っていただきたいと思っています。

 

 そして、取水量とともに、放出量の流出についても伺いたいと思っています。

 

 取水を、もちろんダムですから、します、三十・〇〇ですね。そして、放水するのに、豊水期には毎秒一・四トン、それ以外は毎秒一トンを下流に流すということになっています。これが前回委員会で、維持流量につながってくる量となるわけですけれども、この放水量というのを、国交省自体は、実際、流量をどのように把握をされているんでしょうか。

 

井上政府参考人 日本軽金属が所有する波木井発電所の水利使用の許可においては、同発電所の取水堰である榑坪堰地点における早川の流量が、四月から九月までは毎秒一・四立方メートル、十月から三月は毎秒一立方メートルを超える範囲で取水すること、すなわち、これらの流量を放流することを取水の条件として水利使用規則に定めています。

 

 また、水利使用規則に基づき定められている管理規程により、日本軽金属が榑坪堰の毎日の放流量を測定し、月ごとに結果を取りまとめて国土交通省関東地方整備局に報告することとしています。

 

田中(健)委員 あくまで取水量においても放水量においても会社側の任意の提出の資料によってチェックをしているということであり、国交省自体はこの取水量をチェックしていない、又は測っていないということでありますから、先ほどの取水量の問題と併せて、この放水量についても、やはり私は調査を是非していただきたいと思います。

 

 また、記録の信憑性についても、これはあくまで提出してもらったものを国交省が受け取っているだけでありますから、当事者である日軽金においても内部調査をするように働きかけを行っていただきたいと思いますが、いかがですか。

 

井上政府参考人 先ほど申し上げました今回の調査においては、取水量と併せて放流量の調査も行う予定です。

 

 また、水利使用が適正になされているかについて、第一義的な説明責任は水利使用者にあると考えており、この観点から、日本軽金属に対して、誠実な対応がなされるよう求めてまいります。

 

田中(健)委員 ありがとうございます。取水量と併せて放出量の調査もしていただけるということであります。

 

 私がこれを取り上げましたのは、水が消えた大河という、これは、先ほどの土用ダムの後に、JR東日本さんの信濃川の不正取水が問題になったルポを読ませていただいたんですけれども、同じように信濃川の発電所でも水量データの改ざんがありました、土用ダムと同じように。

 

 これはどのように見つかったかというと、国交省の担当者が不信を抱いたというところからスタートいたします。この本によりますと、取水量を記入する欄に本来であればあり得るはずのない上限値いっぱいの数字が何日も連続していたと。これは上限設定プログラムに特有の頭切りだと、その担当者はすぐ分かったそうです。そして、水位記録の点検を一度でも担当したことがある人間であれば、データを一目見るだけで、そこに不正がある、上限プログラムが組み込まれていると簡単に見抜けてしまうということでありました。それを基に、この問題が大きく取り上げられることになりました。

 

 結果、JR東日本さんは、意図的に報告をしなかったということで、一度水利権が取り消されることになります。しかしながら、今、水利権は戻っています。これは、地域とのコミュニケーションが始まり、また、この問題も、新入社員には全て報告をし、また経過も伝えているそうです、ずっと、過去の自分たち企業が行ってきたこととしてですね。そういうことによって大きく会社自体も変わりましたし、そして信濃川は、信濃川にも行ってまいりましたけれども、大変に今は水と緑あふれる豊かな川になっています。

 

 もしもこのような、信濃川の発電所のような事件が、また改ざんが行われているとするならば、やはり行政の無謬性や公平性からしても、しっかりと事業者に対応が求められていくんだろうと思っています。

 

 この本の中には、最後に締めくくられていましたのは、信濃川の中流に暮らす人々がJR東に求めていたのは、不正に抜き取っていた多くの量、このとき一億八千万トンという量になったんですけれども、この水を返せということでも、その水で発電を、これは同じFITで売っていたんですけれども、発電した電気分の利益を地元に還元しろということでもないんですね。一日でも早く、とにかく故郷の川を普通の状態に戻してほしいと。いわゆる極めてシンプルで単純な、その地域に暮らす人々の声だったんですね。

 

 ですから、私も、全くこの富士川においても同じ思いであります。この間、大臣にも御協力いただきまして、維持水量を決めていただくということが前進をいたしました。そして、今まさにその議論が進んでいるときにこのような疑義が出てしまいますと、せっかく信頼関係を築いて、今まさに一緒に取り組もうとしている、そこに大きなまた溝が生まれてしまいます。

 

 ですから、今回の調査をしていただけるということをしっかり言っていただきましたので、これまでの過去をしっかりと明らかにして、過去といってもこの水利権は三十年ですから、今ある水利権の期間に、このような、もしかしたら誤った放水量を記載していたんじゃないかというようなことが疑われるわけであります。だからこそ、今、水利権の更新のときに、この間の全ての様々起きたこと、起きたであろうことを検証をしていただきたいと思っています。

 

 同時に、それによって、何があったとしても地域の皆さんは川とともに歩まなければなりませんし、地域で歩んでいかなきゃなりませんので、企業の皆さんと連携をしていきたいと言っております。

 

 これにおきましては、大臣には前回も心強い答弁をいただきました。今回は、品質ですね、水の水質調査から、また河川の維持流量まで、また今回は取水量、放水量の問題と、是非、またお力をおかしをいただきたいと思っておりますが、御見解と御決意、いただければと思います。

 

斉藤国務大臣 先ほど田中委員が挙げられた信濃川とJR東の発電所の問題、あの当時、大きな問題になりました。あの発電所でつくられた電気は山手線の電気になっている、電力になっているということで、大変大きな社会的な注目を浴びた。しかし、その後どうなったかというのは私は知らなかったんですが、今のお話で、利水者が地域の声を聞いて、維持流量を見直し、その結果、河川の水量が回復し、そして地域とJR東の信頼が図られたというお話を今お聞きして、いろいろな問題について参考になるなと思った次第でございます。

 

 富士川では、上流で取水された水は、そのほとんどが川に戻されることなく、直接駿河湾に注いでおり、河川環境の保全のため、その流量の回復を求める声が地域から上がっているものと承知しております。

 

 地球温暖化対策にとっても重要な再生可能エネルギーである水力発電と、河川環境の保全とのバランスは大変難しい課題ですが、関係者の間で合意形成に向けた調整が進められていると聞いております。

 

 富士川において、地域の声に真摯に耳を傾けた形で合意形成が図られることを期待し、私としても、そうした合意形成の動きを尊重してまいりたい、このように思っております。

 

田中(健)委員 ありがとうございます。

 

 まさに私も、一企業をどうにかしたいとか、また、水力発電をどうにかしたいとか、そういう問題ではありません。水力発電は、今大臣おっしゃってもらったように、再生可能エネルギーとして大変重要なものでありますし、必要であると思っています。

 

 ですから、その問題ではなく、やはり、これまで私たちが高度経済成長時代、山を崩し、そして川をせき止め、そうしてきたということをもう一度、やはり今、振り返る時期であると思っていますし、私は、この富士川の問題やダムや、こういった問題を通じて、私たちのエネルギーの問題もしかりでありますし、また生き方の問題もしかりでありますし、また自然との共存をどのように進めていくのかという大きな一歩としたいと思っています。

 

 冒頭に、三十日からサクラエビの漁が始まったと言いました。三十一日朝の競りの姿が写真で送られてきましたが、今回も去年よりも減りました。かなり量が減って、今年はどうなるのかということを地元で心配しています。その駿河湾に注ぐ富士川、そしてその富士川は、源流である森の問題、この問題について是非、国土交通委員会でもまた取り上げていかせていただければと思っておりますので、よろしくお願いします。

 

 今日はお時間いただきました。ありがとうございました。

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著者

田中 けん

田中 けん

選挙 第49回衆議院議員選挙 (2021/10/31)
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静岡4区 49,305 票 比例 東海ブロック 国民民主党 [当選]

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