2026/2/12
私は本当に政治に関心が無さすぎたのに、親族が選挙に出ているわけでもない中で、はじめて選挙に行くよりも前に選挙の裏方を経験するという割と珍しい経歴を持っている。そんな人間が今となっては地方議員になっているのだから、未来というのは本当によく分からないものである。
私はしばしば玉木代表が山口花をこの道に引き込んだ人間であるかような話をしているが、たぶんそれは半分くらい盛ってて、私が今この世界に居座ることになったキーマンは伊藤孝恵参議院議員なんだと思う。
2019年、人生ではじめての選挙応援は、当時参議院議員1期生だった伊藤孝恵さんに「ちょっと行ってきてよ、私も途中で合流するし」と半ば強制的に派遣される形で参加した、大塚耕平前参議院議員の選挙だった。百聞は一見にしかず、当時あまりにも無知すぎた私は、あれよあれよと現場に送り込まれた。
「大塚耕平」という政治家が愛知にいるんだなということは新幹線で知った。そもそも当時の私は、選挙が何かよく分かっていない。投票にも行ったことがない。いつやってんのそれ?状態で、政治界隈が想定しているよりもはるかに政治に関心のない若者であった。それでも遠足のような、はじめて触れる世界へのよく分からない楽しさも、確かにあった。
あまり旅行をするタイプじゃなかったので、愛知県はその時が初上陸だった。名古屋駅で降りて、地図を見ながら「すぐそこだよね」と思っていた選挙事務所まで、徒歩10分もかからない距離でしっかり迷子になった。コンビニがあったら飲み物買いたいなと歩いていて、ファミマがあったと思ったらそこが、大塚耕平事務所だった。分かる人には分かる。紛らわしいけど今思えば素晴らしい戦略であるとも言える。ここで触れる時間もないので気になる人は調べてみてほしい。
その選挙で、私ははじめて「候補者」である政治家と、選挙というものが持つ独特の熱量に触れた。
テレビやニュースで見ていた政治とは、まったく違う距離感だった。
最初に任された仕事は、証紙貼りだった。繰り返しになりますが当時本当に私は素人だったので、私は自分が何を貼っているのかも、なぜそれが必要なのかも、よく分かっていなかった。貼ってね!って言われたからはい!って貼ってた。こういう作業は大好き。
隣で一緒に証紙を貼っていた人たちが、いろいろな話をしてくれた。
選挙がどれだけ大変かという話。
なぜ大塚耕平を勝たせなければいけないのかという話。
愛知県の課題。
これまでどんな経緯でこのボランティアをしているのか。
自分とは直接関係のないはずの誰かのために、ここまで時間と熱量を割ける人たちがいることに、強い刺激を受けた。なんも分かってない、明らかにその政治家のファンなわけでもない人間に、みんなが優しかった。
当時の私が知っている政治家という生き物は、「玉木雄一郎」「伊藤孝恵」の2人だけだったから、そもそも、世の中にはそれ以外にもこんなにたくさん政治家がいるのだ、という事実を認識したのも、この時がはじめてだった。
少し時が流れ、いろいろな経緯があり党職員となった。秘書などを経て、その頃よりは少しは知識も経験もついたけれど、知ってる人もいないし、結党時5人の党職員もほとんどみんなはじめましてで、私はずっと張り詰めていたし、党立ち上げの初期の頃は本当に大変だった。
その中で再び、大塚さんや愛知県連の方々とやり取りをするようになった。
驚いた。
「あの時来てくれたよね」
「ありがとうね」
と、私のことを覚えてくれている人がたくさんいたのだ。誰も知らない組織の中で、その人たちの存在がどれだけ心強かったか。
私は本当に何もできていなかった。態度だって、思い返せば決して良かったとは言えないと思う。できないことを少し怒られもしたし、個人的にはあまり「良い思い出」として整理していなかった。
それでも、時間が経っても覚えていてくれて、感謝まで伝えてくれる人がいる。そのこと自体に心底びっくりしたし、たった1回のボランティア経験に当時の私は救われることになったのだ。
そんなこんなで、今私は地方議員になっている。
突然の解散、国民民主党は新人ばかりで、今回の選挙はどの陣営もとにかく人手が足りない。その中で、継続して活動してくれているボランティアさんたちが、自然と運営のハブになってくれている。私たちが手を離さなければならない時も、「すみません、これお願いしていいですか?」と、つい頼ってしまう。積み重ねてきた信頼がある。
私の記憶にある限り、今や“ベテランボランティア”と呼ばれている人たちの中にも、かつては
「はじめてだけど大丈夫かな」
「ポスティングって私にもできるのかな」
と、SNSで不安をこぼしていた人が確かにいた。
みんな最初は初挑戦だ。
「自分なんて何もできないかも」
「どうせ私がやっても意味ないかな」
そんなわけがない。
元初ボランティア経験者として、
元候補者として、これは断言できる。
みなさんのありとあらゆる「誰かのために」は、候補者だけでなく、候補者を支える人間にとっても、確実に励みになる。そしてそれが、きっとあなたのためにもなる時が来ると思う。
立候補するかどうかは候補者自身の選択だ。
「人が足りない」ことは、ボランティアの人たちの責任では全くないし、議員になるのであれば人が集まってくる・集めてくる能力も必要だし、統一地方選だって今とは比べものにならないくらい過酷だ。
だから、軽い気持ちでいい。
オンラインでもいい。
でも、もし時間が許すなら、ぜひ一度、現地での活動にも挑戦してみてほしい。
「誰かのために」の一歩があなたのためになる日が来るかもしれないから。
2019年、初めて行った選挙で、
私は「国民民主党」に投票した。
この内容はnoteより転載したものです。
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ヤマグチ ハナ/28歳/女
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