おおた地域自治プラットホームプレゼン大会報告
8月29日にエセナおおたで「私がめざす大田区の未来」をテーマに 開催されたプレゼン大会には、11人のプレゼンターが個性豊かなプレゼンを行いました。当日は小雨模様でしたが90人近い参加者が熱心にプレゼンに耳を傾け、投票で阿部等さんの「大田区の鉄道・都市づくり」にプレゼン大賞が、山下こういちさんの「大田区再生計画―今ならまだ間に合う―」と平野春望さんの「お互いさまに支え合う社会。あなたを支える力になる」が優秀賞に選ばれました。
プレゼン大会に出席し講評を述べたもり愛都議と桶屋まさと都議からは、大田区でこのような新しい地域から自治を育てていこうとする取り組みが始まったことへの期待の言葉が述べられました。
プレゼン後のブースでの交流では、初対面のプレゼンター同士や参加者との交流が閉会後も続き、話し・聞き・発見し・つながるを目指したプレゼン大会の狙いが実現する新しい出会いの広場となりました。初めて開かれた、現職の議員の方と新しく挑戦しようとする人、地域で活動する人々が出会いコミュニケ―ションが生まれるプラットホームが果たす役割の可能性が見えてくる集まりとなりました。
杉並区で岸本さんが区長として当選した2022年ごろから、大田区でも区民が中心の区政の可能性を模索する動きがあり講演会などの取り組みが行われましたが、継続的な動きとはなりませんでした。大田区では活動団体はそれぞれは熱心に活動するが横のつながりが弱い、そのような場がないなどと杉並や世田谷との地域の違いが指摘されてきていました。この新しい動きが今後どう広がっていくのか注目されるところです。
来年4月の統一地方選挙を見据えて、今年の初めから様々な意見交換が積み重ねられてきました。その中で選挙にチャレンジする人や議員、地域で活動する人などが、党派会派を超えてコミュニケーションができ、日ごろからつながりができる広場のようなプラットホームがあるといいねという声が多く聞かれ、今回の企画となりました。ほかにも大田区の問題点を集めてみようや区議会の現状を知りたいなどの声も出ているので、今後の取り組みが期待されます。
初めての企画であったことから、プレゼン時間が5分は短すぎる、ネットで同時配信をしては、地域を変えて開催できないか、プレゼンとブースでの交流時間の配分の工夫をなどの意見が出ています。プラットホームでは継続的に、地域から自治の力を強くする取り組みを進めるために、プラットホームへの登録が呼び掛けられ、その中から運営にも参加できる人を募集しています。
次の企画として、大田区議会について様々な視点から見直す、地方自治の要「大田区議会を深堀する」を10月24日に入新井集会室で開催するために、パネラーの人選などについて検討しています。今後もさらに地域自治を強化し、区民が中心の区政に近づくための取り組みを取り上げていく予定です。(K)
【プレゼン報告】
1、岡高志さん。「心の平和と心の自由を守る。」をテーマに、元大田区議会議員の経験から、区議会は閉塞感が強い、もっと自由に1人1人が発言できることが大事。AIが存在感を増す中で自治体政治におけるコミュニケーションも大きく変わってきていると指摘、新空港線に使う税金はもっと必要なところに使いべきだ。次の選挙で閉塞する大田区を自由な大田区へ変えようと訴えました。
2、境修さんは長年メディア関係の仕事をしてきた経験から「区民が知りたいことを区民が発言するメディア「OTA VOICE」」を来春にはスタートさせようと取り組んでいることを発表。人口75万人の大田区は小さな県並であるのに、大田区のことを伝えるメディアがないことを変え、区民として知りたいことを自分で調べて発信することを訴えました。
3、阿部等さん。鉄道のスペシャリストとして「大田区の鉄道・都市づくり」をテーマに、大田区は鉄道が充実したればこそ発展した、との考えを述べ、改めて鉄道を充実させ、大田区をより住みやすい、働きやすい、訪れたい街にすることを提案。新空港線やJR羽田アクセス線の見直し。都営浅草線の延伸や産業道路上空にロープウェイを作る案など、大胆な提案を行い注目を集めました。
4、安田雄一郎さんは「共につくろう、教育・福祉。平和のまち」をテーマに有機農業の体験から、食の安全を強調。学校給食のオーガニック給食への切り替えを主張し。障がいを持つ子どもや高齢者も地域で共に生きていく社会を目指すことを強調しました。不透明な計画の蒲蒲線は見直しを主張。ギターをはじきながら平和の大切さを訴えました。
5、中島修一さんは、新空港線計画の見直しを求める連絡会のメンバーとともに、この計画が誰のために進められているのか、税金どれだけ使うのか?赤字が出たら区民の負担?ウクレレと歌で疑問を投げかけました。横田さんは新空港線についてのクイズを出しました。完成はいつ頃?事業を実施する会社の第3セクターの最大の出資者は誰ですか?知れば知る穂で疑問が広がる新空港線。
6、長嶋まゆみさんは「手と手を取り合う魔法で、子どもたちが大人になりたいと思える大田区へ」をテーマに自身が長年取り組んできたボールルームダンスをもとに、思いやり・対話・協調性を育む心のスポーツであることを紹介。好きなことが人生を支えるという体験から、分断ではなく区民の連携で新しい時代を築いていこうと呼び掛けました。
7、平野春望区議は、区議2期の経験をもとに「お互いさまに支え合う社会、あなたを支える力になる」をテーマに行政ができることは限られているが、区民が日頃からつながりを持って支え合う社会を目指して来た。前職の発達障がい施設の園長の経験から、失敗しても立ち直れる、もう一度頑張れる、みんなが安全安心に暮らせるインクルーシブな大田区を目指すことを訴えました。
8、みほのきみこさん「大田区の多文化共生2.0」をテーマに、大田区でも外国人居住者は急増し5万人に迫っていることを紹介。急激な増加のため行政・教育・地域社会は変化に充分に対応しきれていない結果、双方に軋轢が生じていることを指摘。「誰もが安心して、のびのびワクワク暮らせる」多文化共生タウンを目指して大田区の未来を作っていこうと呼び掛けました。
9、向達壮吉さんは「大田区をフエアトレードタウンに!ジェンダー主流化に向けて」をテーマに、カカオ栽培での児童労働の問題や不公平な取引の実情を変えるために、フェアトレードで作られたチョコレートを普及する活動を広げ、ゆくゆくは大田区をフェアトレードタウンにすることを提案。大田区のSDGs をアップデートすることを訴えました。
10、山下こういちさんは「大田区再生計画―今ならまだ間に合う―」をテーマに、”隠さない” ”特定の団体のみを優遇しない” ”無駄遣いをしない” ”より良い行政サービスを提供する” ”目の前の甘い汁よりも本質的な豊かな暮らし”を重視する大田区を目指すことを訴え、具体策を説明し改善して浮いた予算は、目先のバラマキではなく本質的な豊かな暮らしにつながることに使うと強調。
11,高橋庄一郎さんは、「一人ひとりの可能性が、制度のはざまで閉ざされない地域を作る」をテーマに、自分が長期の入院・通院・家族の介護を受けた体験から、様々な制度が”つながっていない”ために支援が届かない現実を実感。予防教育、分野横断の総合相談、地域データ活用の政策づくりを合わせて、大田区から「地域共生モデル」を全国へ発信することを提案しました。
【プレゼン大会動画】