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【唐津市】盛りすぎの来場者数と唐津観光の根本課題🌊🏯唐津の観光政策は「似非数字」ではなく「質」...

2025/10/3

【唐津市】盛りすぎの来場者数と唐津観光の根本課題🌊🏯
唐津の観光政策は「似非数字」ではなく「質」から見直す時。

昨日、大阪万博を歩きました。20万人を超えると報じられた人出は、「命をつなぐ」というテーマと結びつくどころか、むしろ体調を崩す人が多いのではと感じるほどの混雑。パビリオンに入ることすら難しく、大阪を感じる食を体感できる場所も限られ、結局「歩くこと」くらいしか健康的な要素はないという印象でした。

正直に言えば、万博という形はもう日本に必要なのだろうかと強く思いました。ただ、商人の街である大阪ですから、この会場に開発されるであろうカジノリゾートで数倍・数百倍の利益を生む魂胆は、万博アプリの内容に見え隠れ致します。

そして頭に浮かんだのは地元・唐津です。唐津くんちは、昨年で「3日で64万人」と報じられていますが、実際は同じ人が複数日訪れれば重複カウント。同じ人が2日行けば20万人減り、実数は40万人規模となります。さらに、もし3日間通う人が30%でもいれば、その数字はもっと減るでしょう。数字を大きく掲げることと、街に本当に潤いをもたらしているかは全く別の話です。

それ以上に、カウントの方法自体が不透明です。万博の20万人はゲートを通過する際にアプリで正確にカウントされますが、唐津くんちの数字はそうした明確な根拠が示されていません。同じ「人出」という言葉でも、その算定方法はまるで違うのです。

唐津は「年間300万人の観光都市」と言われます。しかし潤っているのは一部の飲食関連に限られます。お土産通りはなく、アーケードは雨の日に歩くこともままならない。お城の目の前には高層マンションやモダンすぎる建物が増え、景観を壊している。唐津神社の境内を歩いても「ここで買いたい」というようなおみやげ店はひとつもない。

このままでは、365日人が流れる本物の観光地にはなれませんが、いわゆる境内で食べ歩きやお土産を買うなんて普通の観光地とはかけ離れた通りを石畳になんて「お粗末な無駄」に断固反対をされる議員さんひとりもおられないのでは?

そんな唐津の観光政策の寂しさのなか、近年は佐賀県の観光施策が唐津に投じられる傾向があります。山口知事もかなり腰を入れて、唐津を訪れて下さりいくつかの投資をされています。

しかし、西の浜に新たに作られた「お飾りのような観光ハコモノ」もイベントが行われれば、佐賀新聞が大きく報じてますが、翌日、翌週に同じ場所に行くと、誰一人いない光景が普通にある。これは成功ではなく、むしろ大失敗です。

ただ、これは県の仕掛け方のお粗末さだけでなく、唐津側の「受け取り方」にも問題があるのではないかと思っています。せっかくの取り組みを活かしきれない。もっと積極的に受け取り、根づかせる努力をしなければならないのに、それができていないのです。

さらに言えば、海外での唐津の評判は決して良くない。「飯を出して終わり」的な対応に終始してしまうことが多いのも事実です。観光とは食事を出すことだけではなく、歴史や文化、芸術を含めた総合的な魅力をどう伝えるか。その本質を磨かない限り、唐津はいつまでも「リターンの少ない、地元民が主なお客さんとなるようなイベントだけの街」のままとなりかねない。

唐津の未来は「数字」ではなく「質」から見直す時。

県からのテコ入れを追い風にできるか、それともただの一過性で終わらせるか。すべては唐津自身がどう主体的に「質」を磨くかにかかっています。薄っぺらい「観光ぽい町」ではなく、真の魅力を持つ街へ。そのためには、受け取り側の覚悟と努力が不可欠ではないでしょうか?

万博の一日の来場者数の百分の一でも、確実な二千人が365日訪れる街になれれば、年間で七十五万人。さらに、国内旅行の一人あたりの現地での出費平均は約27,000円ほど、これに唐津市の宿泊料金の平均12,000円ほどとして加えると、一泊あたりおよそ4万円。

つまり、毎日二千人の確実なお客様が訪れれば、一日で約8,000万円、年間で約292億円の確実な経済効果を唐津にもたらすことができます。これは唐津の地域経済を支える規模に匹敵する大きなインパクトであり、単なる夢物語ではなく、数字が示す現実の可能性です。

土地(地域)というのはなかなか厄介なものです。不動産を購入するときでさえ、本当の土地勘が分かるまでには少なくとも2~3年は住み込まなければならない。観光となれば、それに加えて歴史や文化、芸術が複雑に絡み合います。遠くから眺めて、あるいは県外の成功事例を真似するようなやり方で、唐津の魅力を底上げすることは至難の業なのです。

私は唐津に生まれて五十年以上を過ごしてきました。それでもなお、知らない歴史や知らない場所がまだたくさんあります。つまり唐津の魅力とは、それほど奥深いものだということです。逆に言えば、その奥深さをどう掘り起こし、どう伝えるかこそが観光の本質であり、地域づくりの本質でもあるのです。

唐津には、それを変えられるだけの資源と環境があります。自然も、歴史も、文化も、芸術も。そして何よりも、唐津で暮らす人々の力があります。問題は、それらがバラバラに存在するだけで、まだ響きとしてひとつに束ねられていないことです。

議論はあっても、実際に全体を導き、音を重ね合わせる存在が不在のままでは、街は変わりません。唐津の舞台はすでに整っている。決定的に足りないのは、その舞台を指揮し、未来の響きを奏でるマイストロです。

そして、その役割を誰が担うのか。あるいは市民一人ひとりが、自分自身の手でその響きに加わる覚悟を持てるのか。未来はまさにそこにかかっています。

🌊🏯🍶🍜

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著者

浦田 ゆきひこ

浦田 ゆきひこ

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肩書 Globalbyte Inc. 代表 / (公財)石井育英会 事務局長 / (一社)ビジットサガ 専務理事
党派・会派 無所属
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