2024/7/28
議会改革特別委員会(委員長:私 中井一喜、副委員長:桝田佳宏氏)を開催しました。
前回(第5回5月9日)の委員会では、昨年12月1日の第4回委員会で採択された議会改革検討項目8項目(末尾に「表」掲載:議会だより2月16日号より)のうち、令和6年1月から実施済の⑧「議員住所の公表見直し」を除く7項目について協議を行いました。①「タブレット端末の導入」については、理事者において、令和6年度予算に電子決裁に係るシステム導入費を計上され、文書のペーパレス化も進められることから、行政のデジタル化に応じ進めた方が効率的、効果的であり、適切な時期に説明を求め、その時点から議論していくこととしました。
③「委員会のインターネット中継」、④「常任委員会の設置数及び所管の見直しと案件資料配布日の前倒し」、⑤「委員会のオンライン開催(参加)」、⑥「議員報酬、議員定数の見直し、政務活動費の創設の検討」及び⑦「議会会期、一般質問通告期間の見直し」については、他の団体の状況や費用等の資料をもとに意見交換を行いました。今後も追加資料を提示し議論を深めてまいります。うち⑤については次回、要件も含め分かり易い簡単な内容なので条例改正のひな型を示して議論することとしました。
なお、②「王寺町議会議員政治倫理条例の見直し」については、6人の議員から提案があったもので提案者から理由や見直しすべき内容について、当委員会で協議する資料が提出されておらず、資料の提出があり次第、議論を始めることとしました。
今回(第6回7月25日)の委員会では、②「王寺町議会議員政治倫理条例の見直し」について、6人の提案議員が話し合い、当委員会で協議する資料が提出され、次の2提案がありました。
【提案理由・内容】条例第3条第1項第8号(上の赤字)の目的について「議員は補助金の予算に係る議会の議決に関与する。議員による団体への利益誘導や団体の私物化があってはならないこと。」などが考えられるが、昨今の地域団体の役員の「なり手不足」が深刻化する中、他団体でも住民自治組織を除く、または自治会役員は対象外とする例が見受けられる。王寺町でも見直しが必要ではないか。
●1案 「条例第3条第1項第8号を削除」 ●2案 「補助又は助成を受けている『団体等の役員』を『団体の長』に変える」の説明がありました。
なお、提案者6人で話し合い、まとめられたはずなのに提案者のうち1人が「条文はこのままで良い」と主張されました。
議論では、ほとんどの委員が1案ではなく、第8号(上の赤字)の規定『団体等の役員』の変更に賛成で、会長に事故がある(欠けた)時は副会長が職務を代行することになるので、議員は長(会長)だけでなく、副会長にも就かないべきである。また、就任とは新しく就くとも解されるので、どう規定するか次回に議論することとしました。
私は、「条例第3条第1項第8号の規定は、議員が補助金等の予算に係る議会の議決に関与すること、地位による影響力から有利な取り計らいを受ける可能性があることから、町から補助金等を受けている団体等の役員に就任しないことを規定していると推察。
確かに時代の変化を考えれば、団体等の役員の高齢化や担い手不足が課題であることは承知している。
ただ、地域等の公益的な活動のリーダーの発掘、養成も求められている中、議員が団体等の長となり、長く務めることは新たなリーダーの誕生を阻害する懸念もあると考えている。また、団体等の長が担うことは、団体により違いはあるものの、長以外の役員に比べ、対外的な会議の出席をはじめ、活動量も活動に要する時間も多いと推察される。
王寺町議会基本条例第18条には「議員報酬は、町民の負託に応える議員活動への対価であることを基本とし」とあるように、私達の本務は議員活動であり、より議員活動に力を発揮するための時間も必要である。
よって、条例第3条第1項第8号の削除については、反対であり、時代に即した課題の解消のため、条例第3条第1項第8号中の「団体等の役員」を「団体等の長」に就任しないことに改めることに賛成する。」と意見を述べました。
⑤「委員会のオンライン開催」については、条例改正(議会委員会条例)のひな型を示して議論しました。
委員会への出席が困難な事情がある場合(例えば災害の発生、感染症の蔓延、傷病、育児、家族の介護など)に委員会のインターネットを利用したオンライン開催(出席)を可能とするものです。令和2年4月30日付で総務省は、「各団体において必要に応じ、条例規則の改正等の措置を講じたうえでオンラインで開催することは差し支えない。」との見解を発出しています。なお、委員会のオンライン開催ができるように条例等を改正した団体は304団体(約17%/R5年1月時点・総務省調べ)となっています。委員会のオンライン開催のための環境整備として条例を改正することに出席委員が賛成で9月議会での提案に向けて発議案を次回の全員協議会で提示することとしました。
その他として③「委員会のインターネット中継」について、既に委員会において実施されている隣接の上牧町の録画配信の一部を視聴し、情報共有しました。
「委員会のインターネット中継」の提案者は私で、提案理由として、これまで委員会において、次のように述べています。
●王寺町の本会議のインターネット中継は令和2年9月議会から開始され、定着しており、一定の評価を得ている。
●委員会においても、インターネット中継を行うことで、理事者(町)側からの内容説明や、議員からの質疑など審議の内容をネット環境があれば、容易に見ることができる。
●町が進めようとする事業等についても、説明が聞け、事業への理解や、意見または要望など町政へ声を届けるきっかけとなる。
●より開かれた議会の環境づくりにつながる。
●簡潔明瞭な説明、質疑、答弁など議員や職員の資質の向上につながる。
【参考】(実施されている他市の市民の声)
●議会傍聴の敷居を下げる上で大きな役割を果たす。
●傍聴に行けずとも議論の経過や内容をタイムリーに知ることができる。
●後から視聴することも可能なので、平日昼間に時間がない市民にもありがたい。
●中継の意義は、市政の意志決定機関としての議会の透明性を担保して、市民に審議結果の納得感をもたらし、重要課題を含む市政の各種課題を先に進めるためになくてはならないものの一つ。
●いかなる理由をつけようとも実施しなければ『議会改革の意思なし』という烙印を押されるのは必至。
以上のように、私は、議会、議員活動の見える化を図るためにも必要であると考えており、議論を深めていきます。
議会だより 令和6年2月16日号
この記事をシェアする
ホーム>政党・政治家>中井 一喜 (ナカイ カズキ)>王寺町議会 議会改革特別委員会について(令和6年7月25日)