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城戸 佳織 ブログ

政党アンケートと選択議定書

2024/6/9

まず、国際婦人年連絡会で昨年度に実施した政党アンケートの結果を皆様と共有したく思います。

裏金問題等で、政権与党の信頼が揺らぎ、間もなく総選挙になるのでは?というのは多くの方が予想するところです。この政党アンケートの結果を、皆さんがどの政党に投票するのか決定するための参考にしていただければと思います。

国際婦人年連絡会 政党アンケート23結果
いつものように自民党は無回答、昨年アンケートに協力いただいた維新の会も今回は無回答でした。

個人的には、各政党がどんな政策をめざしているのか、支持者と共有するのは基本中の基本ではないかと思います。どのような内容の回答になるのかは「各党の政策や方針」で異なって良いと思うものの、それを公表できない、アンケートに応える部門が存在しない政党というのは異常ではないかと思います。

 

続いて選択議定書についてです。

日本は1985年女性差別撤廃条約を批准しました。
女性差別撤廃条約の詳細  

その後、国連はこの女性差別撤廃条約をより効力のあるものとするため、様々な国内法を整備するよう、批准した国々を定期的に審査しています。日本では2016年まで合計5回の国連の審査があり、審査の度に日本は国内法の整備、改正、制定を進めてきました。以下はその審査の結果を受けて整備されてきた法令です。日本はジェンダーギャップ指数も先進国ではいつも最下位で、全く女性の活躍推進が進んでいないと嘆いている方もいらっしゃるかと思いますが、歩みは遅いものの改善されてきています。

<国連審査に対応して整備された法令>
育児休業法の制定(1991年):育児休業制度の導入
DV法改正(2004、2007年):DV法の改正、強化   
刑法・人身売買罪新設(2005年):人身売買への対応
第2次男女共同参画基本計画で数値目標設定(2005年):女性参画の促進  
婚外子相続分差別の撤廃(2013年): 婚外子差別の是正
候補者男女均等法(2018年):暫定的特別措置(クォータ制を含む)
民法改正(2022年):再婚禁止期間(6か月)の是正、婚姻年齢男女同一化
選択的夫婦別姓 (現在もペンディング中)

今年2024年は、第6回目の審査が予定されています。その審査の目的は、日本が選択議定書を批准するよう協議することです。日本政府と国連は選択議定書の批准について、何十年も話し合いを続けてきました。それでは、「選択議定書」とは何でしょうか?

選択議定書(Optional Protocol=OP)とは、女性差別撤廃委員会による1)個人通報制度と、2)調査制度を設けることを明記した条約のことです。日本政府はこの選択議定書が、国内法等と整合性が取れないとして、長らく批准を保留してきました。

この個人通報制度&調査制度は、国内法で解決できなかった案件について、国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)に通報、調査を求める権利を付与するという制度です。具体的には女性差別撤廃条約で権利を侵害された当事者が、日本の最高裁まで争っても解決されない場合の通報先として日本政府が国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)を確保しなければならないということです。そして女性差別撤廃委員会(CEDAW)の調査で権利の侵害があったと認められた場合には、日本は対応をしなくてはなりません。

国際婦人年連絡会のHPにて解説しているので興味のある方はチェックして下さい。
選択議定書解説 

選択議定書の批准に関しては地方自治体レベルの活動も進んでいます。この議定書を批准しようという意見書を採択している自治体が2024年3月時点で述べ233あります。

https://drive.google.com/file/d/17N262Z5W03VSoW_k-DkDzCbz9GtVjPXO/view

今年はこの選択議定書以外にも、「選択的夫婦別姓」や、「選挙におけるクオータ制の導入」などについてNPOの活動もかなりの盛り上がりを見せています。先日開催された5月23日のクオータ制を推進する会の院内集会では、超党派議連の中川正春会長から、クオータ制推進のための案と、議連で検討されている内容が公表されました。その中にはフランスや韓国で成果をもたらしている、女性候補者の割合に応じて政党助成金減額する案などかなり具体的な検討も始まっている様に思えました。

日本経済は長らく低迷してきましたが、女性の人権意識は確実に変化していると言えます。今後は女性を味方にできない政党や企業は、なかなか世の中に認められない時代が来ると思います。

日本という国は、元々女性の権利が強い国でした。江戸時代までは武家などの一部を除き、女性と男性は別々に仕事も財産権も持ち、欧米に比べるとかなり平等な社会でした。それが欧米の法律をまねた明治憲法を導入したことで、女性は結婚する以外、生活する術を得られなくなってしまいました。現在の流れは、明治以前の日本の社会に回帰する動きだと感じています。

今後10年くらいで、日本は大きく変わると私は思っています。というのも、私は小さいころから第六感が強く、いろんなことが現実するのですが、2030年くらいまでに日本の世の中が大きく変わる予感が、実はかなり前からあるのです。さて、実現するでしょうか。

 

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著者

城戸 佳織

城戸 佳織

選挙 第26回参議院議員選挙 (2022/07/10)
選挙区

比例代表

肩書 会社役員
党派・会派 国民民主党
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