2024/9/1
大垣市の北に位置する池田町がハラスメント防止研修を開催しました。
セクハラ問題で辞任、その後官製談合疑いで逮捕された前町長の影響を受けている組織のリフレッシュのため、庁舎挙げて3回開催するとのことでした。
コミュニケーション研修の一環でハラスメント防止研修を多くの企業や自治体で担当してきた私にとって非常に興味深いものでした。
前市長によるセクハラ疑惑の際に第三者委員として役割を担った弁護士による2時間の研修には、一般職員、議員、町民の方々が50名ほど参加され、セクハラ、パワハラそれぞれの定義、そして、いくつかの事例、またハラスメントが組織の中に存在することの問題は何かをわかりやすくご説明されました。
そんな中、8月30日の新聞に、飛騨市議会の9月定例会において、議員と市職員のハラスメント防止について定める「市議会ハラスメント防止条例案」が発議されると掲載がありました。岐阜県内では、本巣市議会に次ぐ2例目だそうです。
以下、中日新聞記事抜粋
~条例案によると、ハラスメントはパワハラやセクハラなど個人の人格や尊厳を害し、精神的や身体的な苦痛を与える行為と定義。議員同士のほか、議員と市職員の間で起きた問題に適用する。議員の責務として、ハラスメントの禁止に加え、現場に遭遇した場合は制止するよう規定する。
議会事務局に相談窓口を設け、相談があった場合は事実関係を調査するための「調査・審査会」を設置することができる。審議を踏まえ、議長は加害者に注意喚起し、再発防止のためにやむをえない場合は加害者の氏名や相談内容、調査結果を公表する。~
私は昨年4月の統一地方選挙で当選した1期目の新人。
なってすぐに、新人は意見をいうなと注意されたことがあります。
期数が多いものが偉い、それなりの礼儀を重んじろ!とのことでしたが、礼儀は重んじることは大切としても意見をいうなというのはかなりナンセンス!
もちろん、首を縦には降りませんでしたけどね。
また、その後も暴言や罵倒、パワハラ的振る舞いの場に何度か遭遇しましたが、周囲は誰も制止することはしませんね。
議員同士の問題もありますが、議員と理事者とよばれる職員との間にもパワハラは起こりそうですね。
役割りの違いはあっても、立場の上下はありません。
対等の立場で仕事をしているという意識が大切なのです。
パワハラの厄介な特長として、加害者はパワハラをしているとはコレッポッチも思っていないということです。
今回報道されている兵庫県知事の百条委員会を観ていてもわかりますよね。厳しく注意しているだけと思っている。
昭和に生きてきた私たちは普通に受けてきたことなので、そう思うのですが、今の時代それは通用しないのです。
とにもかくにも、パワハラ的な行き過ぎた𠮟責やいびつな人間関係が生じることでそれぞれの能力を発揮できない環境がつくられ、効率性、生産性が落ちることがさいだいの問題です。行き過ぎると、コンプライアンスの問題にも発展していきます。それを是正することが組織の責務です。
今回の池田町の研修の最後に竹中誉町長が、「この研修はハラスメント防止が目的ではありません。職員の皆さんが自分の能力を最大限に発揮し、楽しく仕事をして、ひいては自己向上につなげ、豊かな人生を歩むことです。そのための環境をつくることです。ときには仕事には厳しさは必要です。しかし、それが豊かな人生を妨げるようでは本末転倒です。同じ職場で働くご縁をいただいた私たちがともに豊かな時間をすごせるよう、ともに考え行動していきましょう」というような内容でした。(詳細は、池田町の記録をご覧ください。)
このスピーチの内容こそ、ハラスメント防止の意義だと私も思います。
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