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教員によるわいせつ行為についての警察への通報ジレンマ

2021/4/29

教員によるわいせつ行為についての警察への通報ジレンマ

2021年4月9日に、文部科学省が、教員による児童生徒へのわいせつ行為の疑いを把握したら、警察に告発することや依頼退職(自主退職)を認めないことなどを求める通知を全国の教育委員会に出したことが、報道されています。

文部科学省からの通知では、事案が犯罪に当たるかにつき適切に判断を行った上で、告発を遺漏なく行うことを含め、警察機関等と連携して厳正に対応すること、また、判断に迷うような事案については、警察機関等と連携して対応したり、弁護士に相談したりすることにより、本来告発すべき事案で告発されないということが生じないようにすることなどが求められています。

文部科学省からの通知では、学校には、警察や弁護士と連携することが求められていますが、警察への告発について検討する際には、いくつかの視点が求められると思います。

・学校の視点やわいせつ行為をした教員への処分の視点
・保護者の視点
・被害にあった児童生徒の保護の視点(児童生徒に心の傷がいかに残らないようにするかという視点)

などのいくつかの視点で検討することが必要です。

また、弁護士の視点からすれば、わいせつ行為をした教員の扱いについて、そもそも、当初の検討において、法律の専門家である弁護士を入れずに、判断するということ自体が、学校のコンプライアンスの視点からすると、不合理なものであると考えられます。

法律専門家の意見なしでは、学校において判断に迷うような事案が生じるのは当然です。そこで、教員の児童生徒に対するわいせつ行為の事案の場合には、早い時点からスクールロイヤーを含めた弁護士の関与が極めて重要になってくると思います。

また、2021年4月28日の読売新聞の記事では、このような案件について、事件化を望まない保護者のことが報道されています。保護者としては、警察などへの届け出で、子供が事情について聴取され、精神的に負担がかかる二次被害の発生を心配するもので、もっともと思います。

警察への告発についての検討の際に、児童生徒の精神的な負担の問題は、検討にあたっての大きな要素であると思います。この問題を考える際には、現在、多くの学校において普及しつつあるスクールカウンセラーに参加をしてもらうことも重要なものと考えられます。

4月9日の文部科学省からの通知を基礎にして、各教育委員会において、わいせつ行為をした教員への対処方法を早急に検討する必要があると思います。

 

写真はイメージ写真です

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