2025/7/8
先日の議会で、私は公営プールの検討について質問を行いました。地方自治体における公共施設の運営は、人口減少と財政制約の中で大きな転換期を迎えています。特に、学校教育と市民の健康増進の両方に関わるプール施設については、その必要性と持続可能性を巡って各地で議論が交わされています。
京丹後市では、これまで運営されてきた浅間川温泉静の里におけるプールが閉鎖され、一方で網野北小学校をはじめとする学校施設のプールの老朽化が進んでいます。この状況を受けて、市では「京丹後市公営プールの在り方検討会議」を設置し、今後の方向性について検討を進めています。
私はまず、既に老朽化した学校プールの現状について指摘しました。昨今の様々な議論がある中で、教育長は以前から小学校の水泳授業は大切なものであり、これをやめていく考えはないと確認されています。
しかし、老朽化している学校のインフラとしてのプールを抱えながら、これからどのようにプールを維持していくのかが極めて重要な観点だと考えています。
学校プールを今後改修するとすれば、相当な費用が見込まれます。しかも学校プールは屋外です。昨今の気象状況の中では利用期間がかなり限定的になっています。
現在、網野北小学校では民間プールに水泳授業を委託するという形で運用されています。しかし私は、学校における水泳授業を委託していくのであれば、京丹後市における委託の選択肢として、特定の事業者にのみ任せていくということでは良くないのではないかと指摘しました。
これは「現在委託を受けてくださっている企業が良くない」という話では一切ありません。一般論として、公教育という行政サービスの根幹において、それを受けてくださる事業者が一つしかないということが、公教育に必要な安定性において長期的な観点で不具合が生じてくるのではないかという危惧からです。
そういう意味で、事業者の不測の事態等を補完する意味においても、学校体育施設という機能を持たせた公営プールを存続していくということが、教育行政においては必要であるという考えに基づいて質問をさせていただいています。
私は予算時に説明をいただいたスケジュールのように進んでいるのか、検討内容も含めてお伺いしますと質問しました。
商工観光部長の回答:
商工観光部長からは、少し遅れているという状況だが、設置要綱の制定と委員の選任を終えた段階で、7月にも開催できるように第1回の会議の開催に向けて準備を進めているとの説明がありました。会議は全3回を予定しており、その中で市民アンケートも実施し、広く市民の意見やニーズを把握した上で検討会議の議論に反映させていく計画で、秋ごろをめどに一定の方向性を取りまとめていきたいとのことでした。
私はこれを受けて、秋というのは来年度予算に組み込むために秋に取りまとめたいということかと確認したところ、部長からは検討の中で実施をしていくという方向性が出てくるとすれば、何らかの予算が必要ではないかという考えを持っており、来年の予算に反映できるようなものがあるとすれば、そういった形で取り組んでいくとの回答がありました。
部長からは、検討委員には教育、スポーツ、健康、観光そして地域の各分野の方、また知見を有する方に加えて、プールの存続を求める陳情をいただいた方や公募による市民委員など合計10名の方にご審議をいただき、それぞれの立場から幅広い議論を行っていただく予定との説明がありました。
私は学校施設として整備する場合の国や府の補助金等について質問しました。
教育次長の回答:
教育次長からは、学校施設環境改善交付金の学校水泳プール新改築事業で補助率3分の1が考えられるが、新築もしくは既存施設をすべて取り壊し、更地にしてから同様の施設を作る改築の場合が対象となり、改修は対象とならないとの説明がありました。また、活用できる地方債としては、過疎債や学校教育施設等整備事業債があるとのことでした。
私はこれを受けて、改修工事は対象にならないということですねと確認しました。
私は立地適正化計画に絡めた場合の国府の補助について、その条件や内容について質問しました。
建設部長の回答:
建設部長からは、立地適正化計画の誘導区域内の都市公園の新設、また改築に係る事業の運動施設としての水泳プールの補助金が対象に位置付けされており、都市再生整備事業関連事業においても社会資本整備の交付金や補助金が受けられ、補助率は約40%になるとの回答がありました。
ただし、現在まだ立地適正化計画を策定し誘導区域の指定をしていないため、現時点では補助金は受けられないということでした。
私がさらに誘導区域としてこのエリアを静の里のあるエリアまで指定をすれば範囲になるということかと確認したところ、誘導区域内の改修ということが条件になるので対象にはなり得るとの回答でした。ただし、後で建設部長から補足説明があり、誘導区域に指定した後に都市公園として指定する必要があるとのことでした。
私は検討会において重要な視点として以下を提案しました:
私が聞かせていただく多くの声は、大きすぎるものでなくても良いということです。ただ日常的に運動として水泳習慣を持ち続けたいということ、あるいは学校体育として活用が続けられるもの、そして温暖化の影響の中で一定幅広い期間で子どもたちが学校体育としてプールが安定的にできるようにする、そういったことの中で最小規模、金額的な最小規模で、どの程度を探ることができるのかということが、この検討会の非常に重要な意義だと思っています。
その中では財政的な条件整理として、執行部の皆さんにおいてはもっと多様な財政強化のものを持たれているわけですから、もしかしたらもっと多様な選択肢を持って国府の補助等を得られるのかもしれません。最小市の財政的な負担を最小限にする、また利用者の方々の思いの中で最小規模の施設整備をしていく、これが検討会として議論されて市民にアンケートを取られるということでした。
私は現状のプールいりますか、いりませんかだけを問うたら、市民の方々答えにくいというか、ほぼ答えられないだろうと指摘し、このような規模でこのような条件の下であればこういう選択肢があるんだけれども市民の皆さんどうですかと、そこまで踏み込んで市民の方々に問わなければならないと提案しました。
商工観光部長の回答:
商工観光部長からは、想定される利用目的に見合う規模感の問題、また市の財政状況、さらには建設・改修に活用可能な国の制度などの情報をまず共有するということが極めて重要であると認識しているとの回答がありました。例えば日常的にプールで運動される市民の人数、また市内外のプール施設の利用状況、さらに今後学校プールの改修方針、また運営方法など総合的に判断して、どのような施設利用形態であれば継続的な運営が可能か、また設定では不可能になるのか、意見をいただきながら意見を踏まえて検討していくということが必要だと考えているとのことでした。
さらに部長は、将来的な維持管理また運営にかかる費用も重要な検討要素だと思っており、20年後30年後見据えた持続可能な運営が可能かどうかという視点も持ちながら議論いただけるような準備を進めてまいりたいと述べられました。
私はプールに関する検討会の方向性の出し方が秋ということで、立地適正化計画の策定にあたる計画の議論のスケジュールとかみ合うのかどうかについて確認しました。
商工観光部長の回答:
商工観光部長からは、立地適正化計画については今年度中にまとめていくという方向性を今持っているということなので、秋ごろの検討ということであれば間に合うという形になるとの回答がありました。
私はこの質問を通じて、充実した議論をするためにも期限は一定決まっているわけですから、遅れていくということにならないよう指摘させていただきました。
また、立地適正化計画の議論については、広く市民に開いていただく必要があるのではないかということは予算の際にも申し上げましたが、ぜひ開いていきながら市民の皆さんの思いを大切にできるような計画に進めていただきたいと改めて主張させていただきました。
公営プールの問題は、単なる施設の存続問題ではなく、地域の教育環境と市民の健康づくりをどのように支えていくかという根本的な課題です。人口減少と財政制約という厳しい現実の中で、持続可能で市民ニーズに応える解決策を見出すことが求められています。
検討会議での議論において、私が提案した「最小規模での最大効果」という視点と、「具体的な選択肢を示した上での市民への問いかけ」が実現されることを期待しています。地域の未来を担う子どもたちのために、そして市民の健康増進のために、建設的な議論が展開されることを願っています。
執行部の皆さんには、私が指摘した財政的な条件整理をしっかりと行い、多様な選択肢を検討会で示していただくことを強く求めます。そして秋の取りまとめに向けて、遅れることなく着実に進めていただきたいと思います。
一般質問のようすは動画でもご覧いただけます⇩
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ナルミ マサノリ/32歳/男
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