2024/12/17
小池質問
すべての世代が健康で充実した生活をすることが、地域の活力を維持し、
社会保障負担の軽減にもつながる重要な要素です。
令和6年3月に策定された「第3次枚方市健康増進計画」では、健康寿命の延伸を最終目標として掲げ、「ライフコースアプローチを踏まえた健康づくりを推進する」とされています。
令和6年3月議会の代表質問ではライフコースアプローチついては「現在の健康状態」は過去の生活習慣から大きな影響を受け、「現在の生活習慣」は将来の健康状態や子どもの健康状態に影響を与える可能性があるとのことでした。一時的な視点ではなく、経時的な視点でアプローチすることが重要であり、行政はもとより、健康づくりに取り組む様々な関係機関や関係団体と連携を強化しながら取り組むとのことです。そこで、市の現状の課題に基づき、どのようなライフコースアプローチを行っているのかをお伺いします。
健康福祉部長答弁
次に、4.「ライフコースアプローチの取組について」お答えします。
「ライフコースアプローチ」は、議員お示しのように、「現在の健康状態」は「過去の生活習慣」から、また「現在の生活習慣」は「将来の健康状態」に大きく影響を与えるという考えに基づくもので、健康課題に対し、一時的な視点ではなく生涯を経時的な視点でアプローチするものとなります。
若い世代からこうした視点を持ち、継続的な対策と予防を行うことで、のちのちの生活を、健康で豊かなものにできると考えております。
令和6年3月に策定しました「第3次枚方市健康増進計画」では、「適正体重を維持できている人の割合を増加させる」こと、及び「メタボリックシンドローム該当者・予備群者の割合を減少させる」ことを、第2次計画から引き継ぐ優先課題とし、これら健康課題の解決に向け、現在、市内大学や市内事業所等に積極的に出向き、「適正体重の維持の重要性」や「肥満とメタボリックシンドロームの関係性」等の健康教育やイベントを行うなど、若い世代から継続した対策や予防を進めることができるよう、「ライフコースアプローチ」の視点から取り組みを進めているところでございます。
小池質問
経時的な視点でのライフコースアプローチを意識した取り組みは理解しました。
若い頃から健康的な生活習慣を身につけることが、高齢期を元気に過ごす秘訣だと思います。
しかし、国の保健事業や健診(検診)については、複数の制度に基づき行われ、地域保健と職域保健それぞれが、健康づくり施策を実施しているとのことです。
そこで、まず、地域保健と職域保健とはどのようなものなのか、お伺いします。
健康福祉部長答弁
「地域保健」では、主に「地域保健法」や「健康増進法」等の法令を根拠に、すべての住民を対象とした「乳幼児健診」や「学校健康診断」、「がん検診」や「健康教育」など、生涯を通じてより健康的な生活を目指した健康管理や保健サービスを提供しております。
一方で、「職域保健」では、主に「労働基準法」や「労働安全衛生法」等の法令を根拠に、労働者の安全と健康の確保のための方策の実践を、事業者および労働者に課しているものとなります。
これらは、法的根拠をはじめ、具体的な取り組みの場や対象者が異なりますが、ライフコースを見据え、生涯を通じて継続した健康づくりへの支援を図るため、地域及び職域保健が効果的かつ効率的に連携し、取り組むことが重要であるとされております。
小池質問
地域保健と職域保健は、その目的や対象者、実施主体がそれぞれ異なるため、制度間の連携が十分ではない現状です。
保健事業の継続性が途絶えることなく、地域全体の健康課題を正しく把握できない等の課題が指摘されています。
本市では、この「地域・職域連携」を切れ目なく行うことが、生涯を通じた健康づくりに有効な手段であると考え、特に力を入れて取り組んでいるとのことです。
そこで、生涯を通じた健康づくりの取組を効果的かつ効率的に推進するためには、様々な関係機関や関係団体の連携が不可欠であると考えていますが、具体的な「地域・職域」連携の取り組みについてお伺いします。
健康福祉部長答弁
議員ご指摘の通り、生涯を通じた健康づくりを推進するには、関係機関や関係団体等の連携は必要不可欠であると認識しております。
現在、本市では、保健事業に関する共通理解のもと、「全国健康保険協会」や「地域産業保健センター」、また「北大阪商工会議所」や「医師会」などの関係機関及び団体11か所と庁内関係課で構成する「枚方市地域・職域連携推進連絡会」を設置し、それぞれが保有する「保健医療資源」を、相互活用や共同実施すること等により連携及び協働を推進し、健康寿命の延伸を図っております。
今年度は、本連絡会を組織する関係機関や団体間での連携として、それぞれが実施するイベント等において、健康づくりに関するブースを設置し合ったり、市がひらかた健康優良企業に出向いて「健康測定会」や「セミナー」を開催する際には、関係機関や団体と協力して実施したりするなど、働く世代をターゲットとして健康づくりに関する「情報発信」に努めております。
引き続き、「枚方市地域・職域連携推進連絡会」による取り組みを推進しつつ、誰もが健康づくりについて継続した対策や予防を進めることができるよう環境整備に努めてまいります。
小池要望
「第3次枚方市健康増進計画」に基づき、様々な取組を進めていただいていることで、今後、元気な高齢者が増え、さらには医療費の削減につながることを期待します。ライフコースアプローチを導入することで、健康課題に早期から対応し、全世代の健康寿命を継続して延ばすことが可能です。
具体的には、子ども期から高齢期までの継続したデータの活用や、各ライフステージごとの課題解決に向けた政策の連携が重要と考えます。
令和5年12月議会で提案させて頂きました、「朝のこども居場所事業」での朝ごはんの提供なども、子どもの居場所づくりと共に、朝しっかりと朝食を食べることで心身ともに健康につながるひとつの取り組みだと考えますので、ライフコースアプローチの観点からも要望させて頂きます。
健康寿命の延長は、枚方市が市民とともに目指すべき最重要課題の一つです。
ライフコース全体を見据え、前向きに取り組んでいくことで、すべての世代が健康で安心して暮らせる街づくりが実現するよう、関係機関との緊密な連携を図りながら取り組みを進めていただきたいと思いますので、この点については要望とさせていただきます。
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ホーム>政党・政治家>小池 あきこ (コイケ アキコ)>9月17日 一般質問 ライフコースアプローチについて