2025/3/16
令和7年度第1回定例会が2/26~3/15まで開催され、3/14に一般質問を行いました。
文部科学省の発表によりますと、令和5年度の不登校児童生徒数は、中学生21万6千人、小学生13万人で、10年前にくらべて中学生は2.2倍、小学生は5倍に増加傾向にあります。また、コロナ禍前の令和元年の1.9倍に増加しており、コロナ禍の影響を指摘する声もあります。令和5年3月には、文科省により、不登校により学びにアクセスできない子どもたちをゼロにすることを目指して、「誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策」がまとめられ対策がとられてきましたが、不登校は増え続けています。
不登校やいじめ問題が深刻になっていく状況を受けて、文科省は従来の「道徳の時間」を「特別の教科・道徳」として位置付けた教育指導要領を、平成30年度から小学校で、令和元年度から中学校で全面に実施し、答えが一つでない道徳的な課題を自分自身の問題として捉え向き合う「考え、議論する道徳」へと質的な転換を図っているとしています。
子どもたちが、人としての生き方を学び、他者と協調しながら自立した人間として社会に巣立つための基盤を身につけることは、学校教育全体の目的です。児童生徒を取り巻く家庭環境や社会環境が厳しさを増し、さまざまな問題が生じている中で、子どもたちが困難を乗り越え、他者と協力しあって生きていく力をつけるために道徳教育は重要性を増しています。
そのような背景から、古河市における不登校への対策と道徳教育について質問しました。
古河市においても不登校児童生徒は年々増加しているようです。対策としては、担任による家庭訪問だけでなく、オンラインによる授業、市内3か所ある教育支援スクール、スクールカウンセラーやソーシャルワーカーなどの相談・支援体制など、学校内外の関係機関と連携してチームによる支援を行っているとのことです。また、令和7年度から全中学校に校内教育支援センターが設置されます。不登校になることを未然に防ぐため、また教室に復帰することを支援し不登校が長期化しないように、校内に居場所を設置します。
子どもたちの一人ひとりの状況は個々に違うので、その子に合わせたサポートが必要になります。行政の支援に加えて、民間のフリースクールなどとの連携も深め、多様な選択肢を確保することも重要ではないかと提案しました。
今社会の風潮が、人のせい、環境のせい、政治のせい、もっと補助すべきだ、無償化すべきだというような、周りに求める方向に進んでいるように感じてなりません。もちろん、支援を必要としている人に確実に支援を提供することは重要な事ですが、自分の足でたつこと、人々から自助論の精神が失われていくと国力は落ちていくのではないかと危惧しております。
支援の選択肢を増やすとともに、厳しい社会の中で子どもたちの自立心を育て、課題に向き合えるようになるために、偉人教育などを通して、道徳の時間だけでなく、学校教育全体で取り組むよう意見を申し上げました。
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