2025/10/11
10月8日(水)、#令和7年第3回大田区議会定例会 中の #令和7年大田区議会決算特別委員会 は、#令和6年度決算審査 第6日(最終日)。5つの交渉会派による #しめくくり総括質疑 が行われました。
私は、#立憲民主党大田区議団 を代表して、トップバッターを務め、19分間の質疑に立ちました。本定例会や決算特別委員会を振り返り、下記の4テーマを取り上げました。
1 #防災対策基金の活用の考え方について
2 #寄附による基金の状況について
3 #子ども生活応援基金の使い道の拡充について
4 #文化観光資源としての馬込文士村のバージョンアップについて
以下、私の質疑メモになります(役所側の答弁については、動画がアップされましたらご紹介いたします)。また、タブレット配信資料は、下記よりご覧になれます(↓)
https://drive.google.com/file/d/1q0QnW9wO09nERSEE_IwYNGkltVLYlRbi/view?usp=sharing
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1.防災対策基金の活用の考え方について
○今回の決算特別委員会を振り返ると、9月11日の記録的短時間大雨について多くの質疑がなされた。私の地元でも、池上通りやその周辺が冠水するなどして、住戸や店舗への浸水被害があった。各所で被災された皆様に改めてお見舞い申し上げる。
○総務費の款別質疑で須藤委員が浸水実績図を取り上げたが、過去の浸水実績図では被害のなかった場所でも今回被害があったということを、今後の対策に活かしてほしいと考える。
○また、風水害への対策については、これまでは、台風接近など一定の準備期間がある前提で、時系列を意識したマイタイムラインを推奨してきたが、今後は、全国でも同様の被害が相次ぐ短時間集中豪雨への対応をより一層強化しなくてはならない。
【タブレット配信資料 1ページ】
○このしめくくり総括質疑では、令和6年度決算における基金の状況をみていくが、災害対策ということでは、令和元年度に50億円で創設された防災対策基金がある。毎年度末に20億円を積み立て、令和6年度末で約132億円の残高となった。当面の目標として、200億円を積み立てると過去に答弁されてきた。
そんな中、令和元年台風19号の際に基金から約7億円を活用した例があるが、6年度はそれ以来となる基金からの約9,300万円の活用が行われた。
◎そこで伺う。防災対策基金はどのような考えで活用しているのか。
(答弁)
○被災後の復旧・復興のみならず、大量の備蓄品の調達など、いざというときに備えることにも活用されると理解した。基金の活用にあたっては、そのつど議会の議決を経るわけだが、今回の短時間集中豪雨で見えてきた様々な課題に対しても、必要であれば基金の活用も考えて取り組んでほしいと要望しておく。
2.寄附による基金の状況について
○次に、基金つながりで、令和6年度の積立基金の状況、特に、寄附による基金の状況を見ていく。
再び【タブレット配信資料 1ページ】
○子ども生活応援基金に1億1千万円を超える寄附が、また、大学等進学応援基金にも1億円を超える寄附があった。基金への寄附金額が大きかったことは、令和6年度決算の特徴の一つといえる。
【タブレット配信資料 2ページ】
○ふるさと納税による区民税流出の問題が顕在化する中、令和5年11月にふるさと納税特集号のおおた区報が発行された。その際、区内への寄附として、大学等進学応援基金、子ども生活応援基金、地域力応援基金、勝海舟基金の4つが紹介された。その後、区ホームぺージでも、「大田区への寄附金について」というページを設け、寄附先を一覧できるようになった。今年度創設された、産業のまち未来基金もメニューに加わっている。
◎そこで伺う。こういった寄附先のいわば「見える化」が功を奏したかという因果関係を証明するのは難しいと思うが、寄附で応援できる取組を広く知っていただくことは大事であると考えるがいかがか。
(答弁)
○寄附は、遺贈などの場合は特に、お気持ちをお寄せいただく方とのご縁のタイミングもあるので、その年度の寄附額の多い少ないについて一喜一憂するものではないと承知している。一方で、地方自治体が主導するガバメントクラウドファンディングも行われているように、共感を得られる地域課題解決のための取組を示して資金を集める考え方もある。
区内への寄附につながるよう、「見える化」により一層取り組んでほしいと要望しておく。
3.子ども生活応援基金の使い道の拡充について
○続いて、基金のうち、令和6年度に1億1千万円を超える大きな寄附が寄せられた、子ども生活応援基金について取り上げる。
○本件については、福祉費の款別質疑で馬橋委員が取り上げ、この基金を活用した主な事業である、長期休暇中の子どもの居場所づくり補助事業の拡充の方向性が答弁された。そのことを踏まえ、質疑させていただく。
○私は、長期休暇中の子どもの居場所づくり補助事業の開始以来、一昨年、昨年と現場リサーチを踏まえ、決算特別委員会の款別質疑で取り上げてきた。
今回は、令和6年度決算の審査ではあるが、今年度で補助事業が節目の3年目を迎えたこともあり、最新の令和7年度の夏休みの実績をもとに、8年度からの拡充を見すえて、しめくくり総括質疑で取り上げる。
【タブレット配信資料 3・4・5ページ】
○初年度であった令和5年度は10団体が、2年度目の6年度は13団体が、そして、3年度目の7年度は19団体が本補助事業を活用した。3ページに7年度に実施した居場所の地図を載せ、4ページで居場所の様子を紹介している。
○5ページに私なりに実施結果をまとめてみた。夏休みのこどもの居場所のスタンダードなタイプは、夏休みの宿題などの勉強、食事、遊びをセットで行うものだが、特色ある体験活動を提供するタイプもある。昨年度までも、アート、盆踊り、クッキングなどがあったが、今年度は団体数が増えたこともあり、さらに、楽器演奏、ヒップホップダンス、ソーラン、プログラミング、ドローンなどを体験できる居場所も行われ、バリエーションが増えた。
○今年度実施した19団体のうち、私自身が現場を訪れることのできた17団体に実施後アンケートを行い、①本補助事業を活用してよかったこと、②本補助事業の改善に向けてのご提案について、ご回答いただいた。
○活用してよかったことで特に目立ったのは、実施した皆さんがこどもたちや保護者と顔見知りになり、地域で会ったときにあいさつできるようになったこと、また、こどもたちとのつながりが自治会・町会のイベントなどでも活きていることなど、地域コミュニティづくりにつながっているとの意見である。
○一方、改善に向けての提案では、
・必要としているこどもや家庭に届く工夫をする
・チラシ配布への学校の理解や協力を得られるようにする
・採択段階で区施設を会場確保できるようにする
・地区内で日程が重ならないようカレンダー調整をする
・外部ボランティアだけでなく、より責任のある団体スタッフへの謝金支払いを対象経費として認める
・補助金交付が3年までという回数制限を緩和する
などがあった。拡充の内容を検討する際の参考にしていただきたいと思う。
◎そこで伺う。それらの提案も踏まえつつ、3ページの地図を見てもわかるが、本補助事業を活用している地区が限られている現状をみると、拡充の一つの方向性として、長期休暇中の子どもの居場所の数をさらに増やし、居場所のある地域を広げていくことが考えられるがいかがか。
(答弁)
○答弁内容はもっとも。自主的な活動であり、一律な展開は難しいと思う。ただ、やはり事例を知ることは大事である。先ほどの、実施団体へのアンケートでも、実施した団体同士のノウハウ共有を図りたいとの声があった。
【タブレット配信資料 6ページ】
○居場所を広げていくうえでは、取組事例を知る機会をつくることが有効と考える。私自身の取組としても、今年2月に開催した新井宿青少対地区集会で、長期休暇中の子どもの居場所づくり補助事業をテーマとし、令和6年度に新井宿地区で実施した2事例の報告をいただいたが、その結果、今年度は、山王三・四丁目自治会など、新たに2団体が実施することにつながった。
ぜひ事例を知り、新たな居場所のチャレンジにつながる機会を設けてほしいと思う。
○そして、大きな寄附があったことは、長期休暇中の子どもの居場所づくり補助事業に限らず、子ども生活応援基金の趣旨に合った事業を拡充するチャンスでもある。こども食堂に取り組んでいる皆さんなどからも、様々なお声をいただいている。ぜひ子育て№1都市をめざす大田区の地域力を活かした取組が広がるような方向性での、基金の使い道の拡充を求める。
4.文化・観光資源としての馬込文士村のバージョンアップについて
○最後は、基金から離れ、馬込文士村について取り上げる。今定例会の一般質問で天坂委員も取り上げたが、来年2026年度後期のNHK連続テレビ小説が、小説家・宇野千代をモデルとする『ブラッサム』に決まったことで、馬込文士村をアピールする絶好のチャンスが訪れたといえる。
【タブレット配信資料 7ページ】
○文化・観光資源としての馬込文士村をみたとき、現在このようなものがある。
・大森駅西口の八景天祖神社脇の階段にある文士たちのレリーフ
・山王会館内には馬込文士村資料展示室がある
・随所にある地図形式の案内板では、馬込文士村が広いことがわかる
・文士たちの住まいの跡には解説板もある
○朝ドラ『ブラッサム』のモデル・宇野千代と尾崎士郎の解説板はどこにあるかというと、南馬込四丁目にある。かつては大根畑の中に、二人が暮らしたわらぶき屋根の家があり、お酒に麻雀、ダンスに相撲とにぎやかに人々が集まり、様々な情報の発信源となったため、「馬込放送局」ともいわれた。現在、その旧宅はなく、向かいに二人の解説板が並んで立つのみである。
○ちなみに、馬込文士村の時代は、広くとらえると、明治末から先の大戦後までの35年ほどになるが、最も盛んだったのは、やはり宇野千代と尾崎士郎が夫婦として一緒に暮らした、大正12年から昭和4・5年までの6、7年間である。
○なお、ここに載せたほかにも、
・尾崎士郎記念館、龍子記念館、熊谷恒子記念館、山王草堂記念館
・大田区立郷土博物館
などの拠点施設がある。
◎そこで、まず伺う。文化・観光資源としての馬込文士村のこれまでの状況をどう評価するか。
(答弁)
○魅力というのはその通り。折にふれ、様々な取組がなされてきたことはわかった。ただ、馬込文士村の範囲は地理的にも広く、地形も起伏に富んでおり、訪れるポイントはいろいろとあるが、文学好きでないと、自身で馬込文士村をめぐるのは、なかなか難しいと考える。
【タブレット配信資料 8ページ】
○私自身、これまでに数回、馬込文士村ガイドの会のガイドツアーに参加したが、ガイドの皆さんによる文士たちのエピソードなどを伺ったことで、馬込文士村がようやくいきいきとイメージできるようになった。
○たとえば、後にノーベル文学賞作家となる川端康成も、臼田坂の途中に住んでいたが、妻がモダンガール・宇野千代の影響を受けて、断髪、つまりショートカットにしたため、こんなところに置いてはおれんと、1年で転居してしまったというエピソードなども、楽しく伺いながらめぐることができた。
○ただ、ガイドツアーが常に行えるわけでもない。いつ来てもマイペースに馬込文士村をめぐることができるよう、つまり、回遊できるよう、馬込文士村をバージョンアップさせる必要があると考える。
◎そこで伺う。連続テレビ小説『ブラッサム』を1年後に控え、文化・観光資源としての馬込文士村のバージョンアップをどのように図っていくか。
(答弁)
○ぜひプロジェクトチームの若手職員の自由な発想に期待したい。回遊性やDXもテーマに前向きに取り組んでいることもわかった。
【タブレット配信資料 9ページ】
○その際、マイペースに回遊できるようにするヒントにしてほしいのが、龍子記念館である。作品の脇に二次元コードがあり、学芸員による作品解説の動画をスマホ等で再生することができる。
○これを応用し、文士たちの解説板にも二次元コードを付して、文士の人生や作品をアニメーションで紹介してはどうか。今年8月に、地域産業委員会で、広島市のアニメーションを通した文化事業について視察を行った際に、そんなアイデアを発想した。
大田区にも、マンガ・アニメーション科をもつ日本工学院専門学校、デザイン学部をもつ東京工科大学がある。両校を経営する片柳学園とはすでに包括連携協定を結んでおり、たとえば、郷土博物館や馬込文士村ガイドの会の皆さんと学生たちがコラボして、アニメ制作をするなどしてはどうか。
○そういったアイデアも参考にしていただきつつ、文化芸術に力を入れる大田区が、住む人にも、訪れる人にもさらに魅力ある都市として咲き誇れるよう、『ブラッサム』が放送される、そして、大田区制80周年も迎える令和8年度に向けて、取組を進めていくことを展望し、立憲民主党大田区議団のしめくくり総括質疑を終わる。
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傍聴にお越しいただいた皆様、YouTube「#大田区議会チャンネル」でご視聴いただいた皆様、応援ありがとうございました。
#チクメン #一所懸命 #とことん現場主義
#あなたと共に政策実現
#大田区議会議員 #庄嶋たかひろ #庄嶋孝広

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