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金澤 陽貴 ブログ

【中日新聞に掲載されました!!20200925#災害時の要配慮者支援について】

2020/9/25

2020/09/24春日井市議会一般質問の場において、【災害時の要配慮者支援について】を議題とし、登壇しました。

以下、私の質問の要約と、実際の発言と当局(春日井市)の回答を記述しますので、ご覧いただき、また皆様からのご意見を頂ければと思います。

そして、翌日(2020/09/25)の中日新聞近郊版にて私の一般質問が掲載されました。こちらも併せてご覧ください。

 

 

↓↓質問の要約↓↓

近年全国各地で集中豪雨が多発しています。本年7月に九州で発生した豪雨により熊本県の特別養護老人ホーム「千寿園」では甚大な被害がでました。高齢者や障がいをお持ちの方々(要配慮者)への避難支援が必要不可欠です。洪水浸水想定区域及び土砂災害警戒区域内の要配慮者利用施設の避難確保計画、個別計画の取組と今後の方針について伺います。

 

 

 

↓↓以下、実際の発言内容↓↓

【質問:金沢はるき】

 議長のお許しをいただきましたので通告に従い、「災害時の要配慮者支援」に関する一般質問をさせていただきます。

 日本は災害の多い国であります。地震や水害など、日本に暮らす私たちは、常に災害に対する備えと対策が欠かせません。昨今では、中国を発生源とする新型コロナウイルス感染症拡大が日常生活のあらゆる面で影響を及ぼしており、感染症対策を加味した災害対策の必要性が増している状況といえます。

 近年、全国各地で集中豪雨が多発しています。最近では、9月上旬、大型で強い勢力の台風10号の影響で九州地方を中心に甚大な被害が出ました。春日井市では、平成12年の東海豪雨や平成21年、23年の台風の接近に伴う集中豪雨が発生し、大きな被害に見舞われました。通称「ゲリラ豪雨」と呼ばれる局地的な豪雨も頻発し、被害状況だけでなく、雨の降り方にも多くの関心が集まっています。気象庁の資料によると、全国での1時間降水量50mm以上の年間観測回数は、年を経過するごとに増加しています。昭和51年~60年の間の年間観測回数は平均173.8回、昭和61年~平成7年では平均184回、平成8年~平成17年では平均223.1回、平成18年~平成25年では平均232.3回となっています。春日井市を限定して見てみても、平成14年~平成19年の間の1時間降水量50mm以上の年間観測回数がたったの1回だったのが、平成20年~25年の間では8回、平成26年~令和元年の間では6回、と増加しています。また、年々、市内の1時間あたりの最大降水量を見てみると、平成14年~平成19年の間は最大63mm、平成20年~平成25年の間では最大73mm、平成26年から令和元年の間では84.5mmを観測しています。

全国的にみても、春日井市限定でみても、いずれも集中豪雨やゲリラ豪雨が増加傾向にあるといえます。異常気象ともいうべき集中豪雨が多発している背景には、地球温暖化による天候の変化が原因であると考えられています。また、地球温暖化だけでなく、近年の都市化によって夏の冷房などによって建物から放出される熱や、舗装された道路のアスファルトからの反射熱が上昇気流を生み、積乱雲を発生させることもあるようです。豪雨災害に伴う洪水や浸水被害の原因として考えられるのは、想定を超える規模の大雨や集中豪雨の発生に加え、都市の開発、いわゆる都市化による弊害も原因とされています。山林や田畑に降った雨がゆっくり地中に染み込み、河川に流れ出ていくという自然の摂理に反し、都市化による道路の舗装などで雨水が地中に染み込まず、大量の雨水が一気に河川に流れ込むために氾濫が起こってしまうという、なんとも悲しい現実がみてとれます。人間生活の利便性向上のための都市化が、まわりまわって人間に害をもたらしてしまうという本末転倒の感は否めないのでありますが、それを憂いているだけでは話は前に進みません。自然との共生を考えつつ、総合的な治水対策や避難確保計画のあり方、都市計画の進め方を、様々な知見を用いて広い視野で行う必要があると感じます。

平成29年6月、「水防法」及び「土砂災害防止法」が改正されました。これは、社会福祉施設や学校、医療施設など、主として防災上の配慮を要する方々が利用する施設である要配慮者利用施設の避難体制の強化を図るため改正されたものです。浸水想定区域や土砂災害警戒区域内の要配慮者利用施設の所有者または管理者は、洪水・土砂災害における防災体制や訓練の実施に関する事項を定めた「避難確保計画」の作成、避難訓練の実施が義務付けられました。また、その避難確保計画を作成、及び変更した場合は、市に報告することも義務付けられています。そんな中、本年7月、九州で発生した豪雨により、九州各地に甚大な被害が出ました。この豪雨の影響で死亡し、身元が判明した福岡、熊本、大分の三県の53名のうち、9割弱にあたる47名が65歳以上の高齢者であることが分かっています。熊本県の特別養護老人ホーム「千寿園」では14名が犠牲となり、高齢者を含めた「災害弱者」の避難支援の難しさが浮き彫りになりました。近年では、各地の災害で高齢者が命を落とすケースが繰り返されています。平成28年には台風10号による川の氾濫で、岩手県岩泉町の高齢者グループホームの入居者9名が死亡。平成30年の西日本豪雨では、岡山県倉敷市の真備町地区で51名が死亡し、うち約80%が70歳以上の高齢者でした。また令和元年の台風19号による被害では、福島県など13都県で計80名超が死亡し、うち60%超を65歳以上の高齢者が占めています。このような状況を考えてみると、やはり、要支援者施設の避難確保計画がいかに重要かわかると思います。しかし、本年7月11日の中日新聞によると、義務付けられている避難確保計画について、計画の進捗に自治体による差があるという記事がありました。春日井市内において、水害が想定される区域内にある、福祉施設や学校などの「要配慮者利用施設」はいくつあるのか、また、義務付けられている避難確保計画について、春日井市はどこまで進んでいるでしょうか。進捗の現状と今後の計画の基本的な方針を質問の主旨とし、壇上からの質問を終わります。

 

【当局ご回答】

 避難確保計画の作成が義務付けられている要配慮者利用施設は、洪水浸水想定区域及び土砂災害警戒区域内に設置され、市の地域防災計画に記載されている施設が対象となりますが、当市には現在、洪水浸水想定区域内に107施設、土砂災害警戒区域内に4施設、計111施設がございます。

 その内、避難確保計画を作成し、市に提出をいただいている施設は令和2年8月末時点で94施設あり、作成率は約85%となっております。

 計画の作成につきましては、市ホームページから容易に作成することができる市独自のひな型を掲載し、作成率の向上に繋げております。また、昨今、全国各地で集中豪雨等により大きな被害が発生していることから、計画が未作成の施設に対し、作成を促す文書を7月に送付したところでございます。

 今後におきましても、洪水浸水想定区域等の見直しにより、新たに対象となる施設に対し、速やかな計画の作成がなされるよう周知啓発するとともに、未作成の施設に対しましても、継続して作成支援を行ってまいります。

 

【質問:金沢はるき】

 ご回答ありがとうございます。ご回答いただいた事柄に関連し、地域福祉の観点から一つ質問させていただきます。

 国は東日本大震災を教訓に、災害時に支援が必要な人の情報を集め、民生委員や自治会などと共有するため「避難行動要支援者名簿」の作成を自治体に義務付けています。さらに避難方法や支援者を決めておく「個別計画」の作成を求めています。

 災害発生時には基本的に、自分の命は自分で守る「自助」が一番大事にしないといけない認識であると思います。自助ができて初めて「共助」ができ、地域での助け合いの輪が広がります。しかし、一人暮らしの高齢者や障がいをもっている方々など、いわゆる災害弱者の住む世帯に対し、「公助」の観点から、避難支援制度の確立が求められます。居住する区や町内会、自治会、民生委員などの協力により、避難勧告などの情報提供を行うことや、個別計画を下に災害時要配慮者の避難支援を行うことが必要と考えます。「災害弱者」は「情報弱者」でもあるといわれています。情報の到達や理解が遅いために、避難が遅れたり、正しい避難行動ができない可能性が大きいといえます。豪雨災害が後を絶たない中、災害弱者といわれる方々の命を守り、市民の「自助」を促す正しい情報発信の在り方を継続して求めていかなければと思います。

 春日井市内には町内会組織や消防団など、地域の取組として日頃から、防災、減災の意識が高い地域と、そうでない地域とがあります。地域ごとの格差や避難行動に対する意識の違いが、結果として被害の大小に結び付くようなことがあってはいけません。地域での組織づくりの難しさや取組の継続性など、様々な課題が浮き彫りになっています。要配慮者、要援護者への個別計画の作成をさらに進めていくと同時に、作成された個別計画の内容に関しても、例えば一人ひとりの生活状況や家族構成、心身の状況、緊急連絡先等の情報を常に更新できるシステムの構築が求められるのではないでしょうか。そこで、在宅で生活している要配慮者への個別計画についての本市の取組状況と今後の対応を伺います。

【当局ご回答】

 災害時の要配慮者に対する避難支援につきましては、現在、支援を必要とする方に事前に登録をいただき、区、町内会、自治会などの協力による地域の助け合いで行うこととしております。

 要配慮者それぞれの個別計画におきましては、ご本人や家族に災害時の避難支援に関する意向調査を行い、避難場所や避難方法、必要な医療機器などを把握するとともに、登録後は毎年度、緊急連絡先や心身の状況、支援者等の情報を更新し、区、町内会、自治会や、民生委員、支援者などの関係者と共有しながら支援する体制を構築しております。

 今後も、災害時の避難の実効性をより高めていくため、要配慮者の個々の特性や心身の状況を日常的に把握している地域包括支援センターやケアマネジャー等の専門職とも連携を図り、また、介護タクシーの利用や福祉施設への受け入れの必要性など具体的な支援方法も盛り込んだ個別計画の作成を進めてまいります。

 

【意見:金沢はるき】

 ご回答ありがとうございます。本年(令和2年)は庄内川支流の新川の堤防が決壊するなどし、約7万棟が浸水、また東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)で10人が亡くなるなど甚大な被害が出た東海豪雨から20年の節目の年であります。国土交通省は今年7月、庄内川流域の新たな治水対策を検討する「庄内川流域治水協議会」を設立し初会合をしました。今後全国109の一級水系で流域治水協議会を設立していく方針の中において、庄内川の協議会は全国に先駆けて最も早く設立されました。東海豪雨の苦い経験を教訓に、素早く対応していただいているものと感じます。「数十年に一度」と言われる大雨が頻発している今日において、水害の激甚化が懸念されています。また治水の在り方においては、河川整備やダム建設、下水道整備などのハード面での対策だけでは不十分であることがいわれてきています。こうした状況を受け、国土交通省は7月に「防災・減災総合対策」の中で、今後の水害対策の柱として「流域治水」の考えを打ち出しています。従来の河川・下水道などによる治水対策に加え、国・県・市、さらには企業や住民など河川の流域のあらゆる関係者が協働して流域全体で行う流域治水。遊水池の整備、田んぼやため池の利用、ダムの事前放流、危険な地域の土地利用規制や移転の促進、避難体制の強化など、被害の軽減・早期復旧・復興のためにハード・ソフトが一体となった課題は山積みであります。治水対策をさらに推し進めていくことはもちろんのことですが、体の不自由な方々の災害時における避難支援は、「自助」の促進があり、「共助」の仕組みが整っていることが大きな鍵を握ると感じます。災害弱者といわれる方々が安心して避難できるよう、ハード・ソフト両面の対策、「流域治水」の考え方、そして災害弱者への丁寧で迅速な配慮、すべてが必要です。どこまでも災害弱者に寄り添う姿勢が今求められています。今後の春日井市のさらなる災害対策に大きな期待を申し上げ、私の一般質問を終わります。

 

 

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著者

金澤 陽貴

金澤 陽貴

選挙 春日井市議会議員選挙 (2019/04/14) [当選] 2,189 票
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