2022/12/20
【市長、議員のボーナスアップに反対】
本日、宝塚市議会では、人事院勧告に基づき、市長等特別職と市議会議員のボーナスを引き上げる議案が上程されました。
私は会派を代表して反対の立場から討論しました。
長引くコロナ禍や物価高により、苦しんでいる市民がいるのに、自分たちだけボーナスアップという甘い汁を吸うことに違和感を禁じ得ません。
他会派の議員にも届いてほしいと思いを込めて討論を推敲しました。
しかし、反対は維新会派議員3名のみ。
賛同は得られませんでした。
皆さん、市長や市議会議員がどんな活動をしてどんなことを決めているのか興味を持ってください。
「市民のために」という言葉の裏でこんなことが決定されてしまっているんです。
以下は私の反対討論全文です。
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日本維新の会宝塚市議団の村松あんなです。
会派を代表し、
議案第159号
宝塚市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
及び
議案第160号
宝塚市特別職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の制定について
に対し、反対の立場で討論いたします。
この2議案については、人事院勧告に基づき、市長、副市長、教育長、事業管理者等特別職と議員のボーナスを引き上げるというものです。
特別職と議員の報酬改定の根拠の一つが、令和2年12月25日付の「宝塚市特別職報酬等審議会答申」で、「人事院勧告の要旨を踏まえ、決定される国家公務員の特別職に適応される期末手当の月数に準じて改訂することが望ましい」とされていることにあります。
最後にこの審議会が開催されてからこの2年間、新型コロナだけでなく、ロシアによるウクライナ侵攻に端を発した物価高は市民生活を大きく苦しめています。
嘘のように高くなる光熱費に頭を抱えている市民の方、社員の給与を上げたくても上げられない経営者、この2年の間にさまざまな苦しさを抱えている方々のお声は、今この議場におられる議員の皆様のもとにも多く寄せられているものと推察致します。
物価高に対しては、先ほど議決されました補正予算第7号におきまして、指定管理者に支援金を支給することを始め、補正予算第3号から様々な支援メニューで対応しておりますが、それらが苦しんでおられる方たちの損失を回復するほど、また、景気が上向いたと実感できるほど充分に行き届いているとは到底言えない状況です。
人事院勧告はそもそも一定以上の規模の民間会社との比較であって、給与が上がっていると実感が得られている市民の皆さんが果たして、どれぐらい市内にいるのでしょうか。
また、宝塚市の財政については、枕詞のように「厳しい」と言われて久しい状況にありますが、市の最大の懸案課題と言っても過言ではない市立病院に関して、築38年が経過し、日々刻々と老朽化が進んでいるものの具体的な建て替え議論は未だ進んでおりません。
先日、お隣の伊丹市において、新病院の建設について、資材高騰の影響を受け、入札が2度にわたる不調となりました。伊丹市の新病院の概算工事費は本年1月に約297億円と想定されていたものが、約448億円にまで膨らむものと想定されています。
宝塚市が本年7月に公表した「宝塚市立病院が目指す病院像」におきまして、宝塚市立病院が現地建て替えを行った場合の費用は約262億円と試算されていますが、現在の社会情勢を照らし合わせれば、その枠内で収まるとは到底考えられません。
まさに「見通しの立たない状況である」とこの場にいる誰もが認識されていると考えます。
以上のような社会情勢、本市が抱える懸案課題等を鑑みたときに、市の経営者である市長など特別職、そして、それを監視する役目の議員が漫然と期末手当引き上げを受け入れることを、市民の皆さんに胸を張って説明できるでしょうか。
元々100万円をこえる期末手当を受けとっている市長や議員の期末手当を上げるべきだと心から歓迎してくれる市民がどれだけいるのでしょうか。
私は、胸を張って期末手当引き上げをお願いできる状況にはないと考えます。
この期末手当の原資は、まさに今、苦しい思いをしている市民や事業所からお預かりしている大切な税金です。
決断すべきは、自らの期末手当を増額することではなく、社会の営みを助ける手段を講じることと本市の懸案課題をいかように未来に繋いでいくのかということです。
是非とも会派を越えた皆様のご賛同をお願いいたしまして、議案159号、160号についての反対討論を終わります。
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ボーナスのアップ分については、受け取らず毎月の寄付分と合わせて、子どもやひとり親への支援に役立てられるよう寄付予定です。
(本来であれば、宝塚市のために還元したいところですが、公職選挙法により市内団体や個人へは寄付ができません)
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