2026/7/19
【松戸市】初めて患者として行った「松戸市立総合医療センター」で感動したことと、私たちが直面する経営の現実
松戸市議会議員の岡本ゆうこです。
体調改善に向けて一歩ずつ進むなか、先日、かかりつけの耳鼻咽喉科からの紹介状を手に、松戸市立総合医療センターの耳鼻いんこう科を初めて「患者」として受診してきました。
当センターは、24時間365日体制で重症患者を受け入れる「3次救急」の指定病院であり、高度ながん医療やハイリスクな出産に対応する「総合周産期母子医療センター」も完備した、松戸市が誇る最高峰の高度医療機関です。
これまで議員として、視察や議会質疑の場で何度も議論を重ねてきましたが、一人の患者として足を踏み入れたのは今回が初めてのこと。そこで目にしたのは、データだけでは分からない、現場の皆様の圧倒的な「優しさ」と「洗練された仕組み」でした。
【不安な初診患者を包み込む、現場の細やかな配慮】
病院に慣れていない初診の時は、誰しも緊張し、どこへ行けばいいのか不安になるものです。しかし、WEB予約からの流れは驚くほどスムーズでした。
◆「患者さんのペース」に寄り添う受付
初診受付で迷っていると、スタッフの方がすぐに気づいて受付番号札を取ってきてくださいました。窓口で私が少しもたついてしまっても、優しく頷きながら待ってくれる。その姿勢に、張り詰めていた心がすっと軽くなりました。
◆選択肢を大切にする言葉選び
受付で「マイナンバーカードはありますか?」ではなく「マイナンバーカードか資格確認書はございますか?」と聞いてくださったのも印象的でした。市民の選択肢をしっかり考慮した、押し付けのない丁寧な対応です。
◆迷わせない「蛍光マーカー」の統一
総合受付でも、その後の検査受付でも、手渡される案内紙には耳鼻いんこう科や生理検査窓口(心電図、エコー、脳波、神経、聴力などの受付)までの行き方が、蛍光マーカーで分かりやすく示されていました。全館で統一されているのか、広い院内でも一切迷うことなく辿り着けました。
さらに、耳鼻いんこう科の外来では、長椅子に座った私と同じ目線になるよう、スタッフの方が「そちらの席でお待ちいただいて大丈夫ですよ」と声をかけてくださったり、次の予約説明の際も「立たせたまま」ではなく、座っている私のところまで来て書類を渡してくださったり。体が万全ではない患者への「座ったまま動かさなくていい」という配慮が徹底されていました。
【デジタル連携(DX)と、患者に優しい検査環境】
診察室に入ると、総合受付で提出した紹介状の中身がすでにパソコンの画面にデータ化されて映し出されていました。医師は事前にこれまでの経緯や症状を把握した上で私を呼び出してくれたため、無駄な待ち時間や説明の重複がなく、非常にテキパキしつつも丁寧な診察が進みます。
他科との連携確認のために一度退出した際も、「大丈夫です、受け入れられますからね。」と、不安を取り除いてくれる温かい言葉をかけていただきました。
その後向かった聴力検査室は、狭い「箱」の中に閉じ込められる形ではなく、二重扉の広い検査室そのままでリラックスして検査を受けることができました。これなら、閉所恐怖症の方でも安心して受けられます。しかも検査自体も非常にスピーディーでした。
モニターには「まもなくお呼びします」という目安が表示されるため、安心してトイレに立つこともできます。とにかく「常に声がかかる」「決して急かさない」環境で、ストレスを感じることはありませんでした。
【議員として見つめる「赤字約20億円」という経営の現実】
お会計が終わった後、センター内の食堂でランチをいただくことにしました。温かいご飯とお味噌汁を食べながら、私は市民の皆様の命を守るこの病院の「未来」について、冷静に考えていました。
松戸市立総合医療センターの病院事業は、毎年、市の一般会計(皆様の税金など)から約20億円もの資金を繰り入れている、実質的な「赤字経営」が続いています。
「赤字」と聞くと悪いことのように思えるかもしれません。しかし、これほどまでに巨大な規模の3次救急病院や周産期センターを維持し、最新の高度医療機器を揃え、不採算であっても絶対に命を救うために必要な部門を維持することは、松戸市だけの純粋な財政力(病院の診療報酬収入だけ)では非常に難しいのが現実です。
だからといって、この病院をなくしていいわけがありません。
万が一の大きな事故、急な脳疾患や心疾患、小さく生まれた命を守る場所がこの街から消えてしまえば、市民の皆様の安心は根底から崩れてしまいます。
利益を優先すれば、救える命が救えなくなる。
しかし、税金からの補填(繰り入れ)に頼りすぎれば、今度は市の他の福祉や教育、インフラに回せる予算が圧迫されてしまう。
これが、私たちが直面している「医療をまもるための、避けて通れない経営の課題」です。
【医療をまもり、未来へつなぐために】
今回、一人の患者としてお世話になり、「なんて良い病院なんだ…」と心から感動すると同時に、この質の高い医療体制を、いかにして持続可能な形で次世代に残していくか、その責任の重さを改めて痛感いたしました。
病気に向き合う当事者としての市民の皆様への共感と、松戸市の予算や経営戦略を冷静に分析する議員としての責任。この両方の視点を大切にしながら、これからも「命を守る医療体制の維持」と「健全な財政経営」のベストなバランスを追求し、議会で発言を続けてまいります。
現場で働く医療従事者の皆様への深い感謝が溢れた一日でした。
次回もさらなる検査でお世話になります。
皆様も体調第一にお過ごしください。今夜も穏やかな夜になりますように。

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