2026/5/22
民事裁判の全面IT化を定めた改正民事訴訟法が、5月21日に施行されました。これにより、訴状の提出から判決書の受け取りまで、多くの手続きをオンラインで行うことが可能となり、裁判手続きの利便性向上と迅速化が期待されています。
これまでの民事裁判では、訴状や準備書面、証拠資料などを紙で作成し、裁判所へ持参または郵送する必要がありました。しかし今回の改正により、施行日以降に提訴される民事裁判については、
・訴状
・準備書面
・証拠資料
などをオンラインで提出できるようになります。
さらに、裁判所から送付される判決書についてもオンラインで受け取ることが可能となりました。訴訟記録も電子化されるため、当事者は裁判所へ出向かなくても、記録の閲覧やダウンロードができるようになります。
一方で、当事者本人が弁護士を付けずに訴訟を行う「本人訴訟」の場合には、希望すれば従来通り紙での提出も認められています。デジタル化を進めながらも、IT機器の利用が難しい方への配慮がなされている点も重要です。なお、代理人となる弁護士については、オンライン提出が義務化されます。
今回の改正では、裁判の長期化を防ぐための新たな仕組みも導入されます。原告・被告双方が申し出・同意した場合、
・手続き開始から6カ月以内に審理終結
・その後1カ月以内に判決
を目指す新たな手続きが創設されました。
これにより、これまで長期間を要していた民事裁判の迅速化が期待されています。
改正民事訴訟法は2022年に成立し、2023年から段階的に施行されてきました。2024年3月からは、原告・被告の一方または双方が、ウェブ会議を利用して口頭弁論へ参加できる制度も始まっています。今回の全面IT化によって、司法手続きのデジタル化はさらに大きく前進することになります。
公明党は、民事裁判のIT化に関する議論が始まった2018年当時から、裁判を円滑に進めるための改革の必要性を訴えてきました。民事司法改革の推進を求める要望書の提出などを通じ、政府の取り組みを後押ししてきています。社会全体でデジタル化が進む中、司法分野においても「利用しやすさ」と「迅速性」の向上が求められています。今回の制度改正が、国民にとってより身近で利用しやすい司法の実現につながることが期待されます。
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