2026/6/9
こんにちは、練馬区議会議員高橋しんごです。
吉田新区長の所信表明の中で、子育てに関する保護者の経済的負担を軽減するため、各ご家庭にとって負担感の大きい修学旅行費の無償化に向けた検討を行うとの考えが示されました。
私は昨年の決算特別委員会において、修学旅行費や校外学習等にかかる保護者負担について取り上げ、区としての支援を要望してまいりました。
当時、港区では区立中学校の修学旅行をシンガポールで実施する方針が注目を集めていました。一方で、練馬区の規模や財政状況を考えると、同様の取組をそのまま導入することは現実的ではありません。
その中で私が引き合いに出したのが、葛飾区の取組です。
葛飾区では、中学3年生の修学旅行費について、物価高騰やインバウンド需要の増加による旅行費用の上昇を背景に、子育て世帯の負担軽減を目的として無償化する方針を示しました。さらに、小学校の臨海学校・林間学校、中学校の移動教室についても無償化を進めるとのことであり、都内自治体の中でも大きな一石を投じる取組であると受け止めています。
練馬区においても、中学3年生は約4,300名と非常に多く、修学旅行費の支援には当然、相応の財源が必要となります。
そのため、昨年の質疑では、区としてどのように考えているのか、練馬区でも検討しているのかを確認しました。
当時の区の答弁では、宿泊行事については「典型的な受益者負担」とも言えるものであり、保護者の方に一定のご負担をいただくことはやむを得ないとの考えが示されました。また、経済的に困窮している世帯には就学援助等の制度で対応しており、一律の支援については慎重な検討が必要との答弁でした。
これに対し私は、都の支援制度も含めて調査・研究を進めること、そして修学旅行や各校外授業は教育活動として学校生活における大切な行事であることから、財源が厳しい中であっても、区として一定の支援を検討していただきたいと要望しました。
また、京都・奈良方面への修学旅行については、インバウンド需要の影響などにより、今後さらに費用が上昇する可能性があります。そのため、行き先や実施時期の工夫についても検討が必要ではないかと指摘しました。
実際、練馬区立中学校33校のうち、多くは京都・奈良方面へ修学旅行に行っていますが、1校は北海道、もう1校は九州を行き先としているとの答弁もありました。北海道を選定した学校では、アイヌ文化について学ぶことが大きな理由の一つであったとのことです。
修学旅行は、単なる旅行ではありません。
子どもたちが歴史や文化、地域の特色に直接触れ、仲間とともに学ぶ大切な教育活動です。だからこそ、物価高騰や家庭の経済状況によって、子どもたちの学びの機会が左右されることがあってはならないと考えています。
今回、吉田新区長の所信表明で、修学旅行費の無償化に向けた検討が示されたことは、これまで議会で求めてきた保護者負担軽減の取組が、一歩前に進む可能性を感じる内容でした。
もちろん、現時点では「実施が決定した」という段階ではありません。対象範囲、財源、制度設計、既存の就学援助制度との関係など、整理すべき課題は多くあります。
しかし、保護者の皆様からも負担感の大きさについて多くの声をいただいてきた中で、区として検討の方向性が示されたことは、大変重要な前進です。
未来の練馬区を担う子どもたちが、経済的な理由で学びの機会をあきらめることがないように。
そして、子育て世帯の負担軽減につながる実効性ある制度となるように。
引き続き、議会の中でしっかりと声を上げ、具体的な実現に向けて取り組んでまいります。

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