2025/10/30
【葛飾区】『子どもの心の声に聴き入る』とは? ― 里親体験発表会に参加して
10月26日にこわ新小岩で開催された「令和7年度 葛飾区里親体験発表会」に参加しました。
講演のテーマは、「子どもの心の声に聴き入る」。
玉川大学 教育学部 乳幼児発達学科の青木雄子准教授が、児童福祉の現場経験を交えてお話しくださいました。私は玉川大学卒業生ですので非常に親しみを感じ、スケジュールをやりくりしての参加でした。
🔹子どもたちに“家庭”という選択肢を
葛飾区では、虐待や親の病気などの理由で家庭と離れて暮らす子どもたちが約250人います。
そうした子どもを地域の家庭で育む仕組み―それが「里親制度」です。
資料のタイトルにもありました「子どもたちに、里親家庭という選択肢を。」
この言葉に、制度の枠を超えた“人と人のつながり”の大切さを感じます。
🔹 「心の声に聴き入る」とは
青木先生は講演の中で、印象的な言葉を残されました。
「子どもが何を言葉にできずにいるのか――その“沈黙の声”に耳を傾けてほしい。」
「聴き入る」とは、ただ聞くことではありません。子どもの表情やしぐさ、沈黙の中にある気持ちを受け止めようとする姿勢のこと。
そのために必要なのは、次の3つだと先生は語ります。
1. 安心できる場をつくること
「ここにいていい」と感じられる場所が、子どもの心を開きます。
2. 待つ力を持つこと
子どもが言葉にできるまで、焦らずに待つ。沈黙も信頼の一部です。
3. 聴く姿勢を磨くこと
「どうしたの?」ではなく、「そう感じたんだね」と返す共感。
大人が“理解しようとする”だけで、子どもは安心します。
「子どもたちは“問題行動”ではなく、“SOS”を出しているだけ。
その言葉はとても大切なワードですね。私も教員時代には、子ども達のSOSにとにかく敏感でいようと心がけておりました。
🔹里親さんの体験に心動かされて
後半では、実際に里親として子どもを育てている方々の体験が語られるプログラムでした。私は所用で途中退出してしまいましたが、「初めは不安だったけれど、子どもの笑顔に救われた」
「区の職員や相談員の支えがあったからこそ続けてこられた」
などなど、体験しなければわからない言葉に涙ぐむ参加者もいらしたと聞いています。
子どもが信頼を取り戻していく過程は、まさに“人の温かさ”そのもの。
家庭という居場所が持つ力を、改めて感じました。
🔹地域で子どもを支える輪を
東京都全体では、家庭と離れて暮らす子どもが約4,000人います。
家庭的な養育(里親・ファミリーホームなど)を希望する方が増えることが、子どもたちの未来を支える第一歩です。
葛飾区では、里親登録に向けた研修・説明会を随時開催しています。
問い合わせ先は葛飾区児童相談所(03-5698-0303)。
区のホームページでも案内を見ることができます。
👉 葛飾区の里親制度について(公式サイト)
https://www.city.katsushika.lg.jp/kurashi/1000061/1003783/1032187/1032268/1032287.html
🔹最後に
青木先生の講演を通じて感じたのは、
“聴くこと”は誰にでもできるが、とても深い行為だということです。
私も災害現場で傾聴のボランティアに入ることがあります。どこまで相手の方の心に寄り添うことができるか。
自己満足にならない『聴く』を大切にしたいです。
子どもたちの心の声に、まずは「気づく」ことから始めたい。
そして、葛飾のまち全体が子どもを支える“里親的な地域”になっていけたら――
これからも葛飾区の子ども達の未来を明るくできるよう努めてまいります。
#葛飾区








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