2025/10/9
【葛飾区】「性の多様性」と「いのちの授業」──子どもたちに伝えたい、ありのままを生きる力
今日は「性の多様性」についての授業を見学しました。かつしか区民大学の取り組みです。
2回連続の取り組みの2回目。今回のテーマは「性」や「いのち」、そして「自己肯定感」について、子ども連れのお母さんたちが考える時間でした。
🔹先生がまず伝えたのは、性犯罪への警戒。「悪い人を見極める力より、“イヤだ”と言える力が大事」という言葉。
人見知りしない明るさも素晴らしいけれど、「自分の心がイヤと言っているときに、その気持ちを大切にしていい」というメッセージが心に残りました。
性教育の中では、「うっかり加害者」にならないようにという視点も。
たとえば、軽い気持ちでのスキンシップが、相手にとっては嫌な思いになることもあります。
また、インターネットやAVから得る情報が現実と異なることを、しっかりと伝える大切さも語られました。男の子達は成長するとAVを観て性に関する知識を得ることが多いが、「AVは大人向けのファンタジー。教科書ではない」という一言に、会場内は納得の様子でした。
子どもたちがネットの過激な情報に触れる前に、大人が「性とは究極のコミュニケーションである」ことを語る必要があります。
父親から伝えられる性の話も、とても大切だと感じました。
続いてのグループワークのテーマは「命ってなんで大事なの?」。
お母さんたちからは、
「ものは買えるけど、命は一つしかない」
「動物や植物の命をもらっているから感謝したい」
といった素直な言葉が出てきました。
命への感謝を「いのちの授業」で学ぶ意義を、あらためて実感します。
🔹授業では、女性の体の仕組みや受精の奇跡についてもわかりやすく説明がありました。
卵子の寿命はわずか8時間、精子はティースプーン1杯に3〜5億もある中で、卵子に届くのは数百個ほど。
受精卵が着床し、赤ちゃんとして生まれてくるまでの過程は、まさに「奇跡」です。また、赤ちゃんが産まれてくる過程も、だれも教えなくても母子ともにもっとも負担のかかりにくい形で生まれてくることが神秘的でした。
それでも講師はあえて「奇跡」という言葉を使いません。
子どもたちが自分で「生きていることのすごさ」を感じ取っていたのだそうです。
中学生の一人が、
「死のうと思ったことがあるけど、もう少し頑張ろうと思った」と感想を書いてくれたという話しで、会場が静かになりました。
「生きていていいんだ」「自分はここにいていいんだ」
その気持ちが伝わることが、命の授業の本当の目的なのだと思います。
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🔹「家庭は子宮のような場所に」
最後に講師が語ったのは、「おうちは子宮のような場所であってほしい」という言葉。
家は、弱音を吐いていい場所であり、エネルギーをチャージできる居場所。
「怒っちゃいけない」ときれいごとを言うのではなく、親子のバトルも、自立の第一歩。
親と意見がぶつかる中で、「自分で考える力」が育つのだと話してくれました。
子どもが笑っていられるなら、それだけで幸せ。
そして大人もまた、自分を認めることが大切です。
「よく頑張ってるね」と自分を抱きしめる――
そんな自己肯定感の積み重ねが、子どもたちの安心につながっていくのだと思います。
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🔹性や命の話は、誰もが避けがちなテーマですが、
「自分を大切にすること」「人を思いやること」
それを教えるのが、本当の意味での“性教育”なのだと感じました。
「性は“究極のコミュニケーション”」という言葉が印象的でした。
いのちの授業を大切にして、葛飾から、子どもも大人も自分らしく生きられる社会を目指してこれからも取り組んでまいります。




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