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都立代々木公園にライブサイト設置するために樹木を剪定する問題の現状ー意識調査アンケート開始

2021/5/25

こんにちは、渋谷区選出の東京都議会議員 龍円あいりです。

はじめに申し上げておきますと、私は代々木公園をこよなく愛するひとりです。

 

息子は代々木公園内の保育所出身ですから、ほぼ毎日のようにここで遊んで育ちました。自然遊びが好きだったり、虫が好きなのも、代々木公園でおかげです。コロナ禍でも毎週のように訪れては、親子でも心も体もリフレッシュできる素晴らしい場所です。

そんなことから、代々木公園の様子は年間を通して毎日のように見てきたのですが、現在は公園内に異変が起きています。

 

コロナ対策として代々木公園の芝生部分を封鎖していることに疑問

緊急事態宣言下において、代々木公園は感染症対策として3月から中央部分の広場等を封鎖しています。

 

こちらは代々木公園のHPですが、マップのオレンジ色に塗られている地区が「立ち入り禁止」になっています。バリケードが張り巡らされていて、完全に人をシャットアウトしています。代々木公園を管理する東京都建設局に問い合わせると「緊急事態宣言中なので人が集まらないようにするため」とのことでした。

ただ、そうは言っても、GWという大型連休で学校が休みで緊急事態宣言中で遠出することもできず、室内の遊戯施設などは感染が危険で行けない中で、子どもと家の中に閉じこもって過ごすことは大変難しい状況です。1日1回は外の空気を吸って身体を動かして遊ぶことが子どもの健全な育成にとって必要なものです。

 

そこで代々木公園の封鎖されていない周辺の林の中で過ごそうと思い、5月9日の代々木公園に行くと、こんな感じでした。なぜ動画を回したかというと「うわ!!想像以上に人が多いなぁ」と驚いたからです。新宿御苑は閉園、明治神宮の原っぱは封鎖、はるのおがわプレーパークは休止。遊具のない公園で安全に遊ばせたい子育て世代に残されたのは、代々木公園のみでした。子ども世代以外も、普段ならどこかに違う場所に遊びに行くであろうはずの人々が来ているようでした。

行く場所を失った人たちが代々木公園に訪れているという印象を受けました。

しかし代々木公園は、ほとんどのスペースがバリケードで閉鎖されてしまっているわけです。いつもなら空いている広場周辺の林の中までもが密になってしまっていました。

しかも、なぜかGW明けからは、週末になるとさらに人が増えて治安が悪化しています。

日中から10-20人で集まり、マスクなしで飲酒や喫煙し、酔っ払って大声で騒ぎ、大音量の音楽で騒いでいるグループがかなり多数見受けられるようになりました。子どもたちの遊んでいるすぐ隣で、屋外でクラブ遊びしているような若者がいるという状況です。

こんなになるくらいなら「芝生を封鎖する意味はあるのか?」と思わざるを得ませんでした。

 

芝生エリアの封鎖に疑問の声

私は現在、都政に関する政策アンケートを実施していますが、芝生エリア封鎖について多数のお声が寄せられています。

「コロナ禍で駐車場を閉めたり、芝生エリアにだけ入れないようにしたり、結果的に他のもっと小さな公園が密になったり、芝生エリア以外のエリアに人が集中したり、誰も幸せにならず、何がしたいのかわからない歪な施策」

「コロナ対策に疑問を感じる事はたくさんありますが、代々木公園の閉鎖は本当に意味が無いと感じます」

「緊急事態宣言等で芝生エリアをクローズすると、そのエリア外の芝や土のゾーンがかなりの密で混んでいるように感じます。そのエリアでかなりの人数が飲食をしています。子どもの居場所、散歩スペースとしては完全閉園は避けたいですが、今のままだと芝生エリアを閉める意味を感じられません。」

 

東京都の代々木公園を管轄する部署の担当者さんと話しあいましたが「感染防止の観点から広場を解放することはできない」という説明でした。うーむ。

それでは、せめて治安の回復をする必要があると考え、東京都の代々木公園を管轄する部署の担当者さんとも話し合って、代々木警察のお力もお借りして、多人数での飲酒等については注意喚起するなどの対策を進めてきていたところです。その効果が出ているのか、日中に飲酒する利用者は減ってきたようにも感じます。(夕方以降は確認していません)

 

「東京2020ライブサイト」工事が開始へ

そんな中、突如、オリパラ期間中のパブリックビューイング会場「東京2020ライブサイト」を設置する工事が6月1日から始まるというお知らせ看板がたちました。

 

この看板が掲示されてから、代々木公園を日常的に利用している地元の方々から、大きな不安と戸惑いの声があがり始めています。

そりゃそうです。

「人が集まると困るから」とこれまで頑なに封鎖している芝生エリアを、そのまま「日本最大の集客を見込んでいるライブサイト」を設置するために封鎖を続けるというのですから。

「大丈夫なのでしょうか?」

緊急事態宣言は6月に延長される見通しもある中で、集まるないでと芝生エリアを封鎖しておきながら、その直後にその場所に東京都自ら人を集める会場を作ってしまっていいのかどうか。一旦立ち止まって、本当にライブサイトをこのまま建設していいのか、ライブサイトの規模を縮小するなどを検討するべきなのではないのでしょうか。当初の計画では、1日3万5000人の来客を見込んで設計されているライブサイトです。

さらに地元の方々から、大きなお怒りの声が上がっているのが、こちらのお知らせです。

 

ライブサイト開催準備のために36本の樹木を剪定

 

 

36本の樹木について、ライブサイト設置工事のために、8mまたは4m以下の枝を剪定するというのです。

ライブサイトの建設にさえ抵抗を感じている中で、代々木公園の最大の魅力でもある緑豊かな木々の枝や葉っぱを切り落としてしまうというのです。

 

週末の間、この剪定に反対するお声をたくさんいただきました。

「1日も早く中央の芝生広場を解放して欲しい。毎日利用していた地元の子どもたちです。コロナで立ち入り禁止は我慢できました。でもコロナ禍でのオリンピックのパブリックビューイング設置には納得できない。誰が利用するのでしょうか。しかも工場の車が通れない為に4m&8m以下の枝を剪定してしまうなんて。芝生も、沢山元気に巡らされた樹木の根っこも傷んでしまいませんか?朝、昼、夕、木立の中に立つと鳥のさえずりがどこでも聞こえます。日々新芽を見るのが楽しみに花壇を訪れる地元のおばさまもいらっしゃいました。誰の為の何の為の公園なのでしょう。」

「コロナで芝生部分を閉鎖しているのにも関わらず、パブリックビューイングを企画し、木を強剪定するのは矛盾が過ぎると思います。」

「先日突然「ライブサイト設営の為中央広場の使用禁止」の立て看板が立てられました。更にライブサイト設営に伴う樹木の剪定に関する貼り紙が出されました。 早速、都のHPを拝見しましたが、発表されている設営計画は令和二年一月の物。その後の外国からの観客禁止決定などで規模の縮小などあったのでしょうか。 コロナ感染防止の為に、人の移動、密集をまず規制している都が、不特定多数の人に集まるように呼びかける催しを行う事自体全く矛盾しているだけでなく、その為に樹木に害を与えるなど、サスティナブルな大会を目指す東京オリンピックのポリシーにも、緑豊かな公園作りを謳う都の方針にも反するものなのではないでしょうか。 再考をお願いします。」

ちょっと紹介しきれませんが、こういったお声が切れ目なくやってくるような状況です。

 

自然を犠牲にしてまでライブサイトを設置する必要はあるのか

代々木公園が好きで自然を愛する私にとって、剪定作業に対する気持ちは同じです。

これまで地元渋谷区に設置されるライブサイトということで、東京都から何度も進捗状況の説明を受けてきましたが、木を剪定するというのは一度も聞いたことがありませんでした。寝耳に水です。そもそも木を剪定すると聞いていたら、コロナ禍じゃなかったとしても、ライブサイトの設置について疑問を持ったはずです。代々木公園の素晴らしい自然を犠牲にしてまで、ライブサイトを設置する必要があるかどうか考えないとならないと、私は思うからです。

 

樹木の剪定作業はすでに始まってしまっていた

そこで週が明けるのを待って本日24日に、東京都の担当者に話を事情を聞きました。

なんと24日の朝から樹木の剪定作業が始まっているとのこと。予定では24/25/26日の3日間で剪定を終わらせるとのこと。

 

Change.orgではこのようなキャンペーンも立ち上がっています。すでに1万7000人以上が賛同しています。担当者さんに聞いたら、こういった声があることは把握していたとのことですが、それでも樹木の剪定作業を開始したとのことでした。

 

しばらくショックで言葉を失いましたが、具体的にどのくらいの剪定作業であるのかを伺いました。

ご説明ではー

●ライブサイト設営のための車両が通行する際に、そのままにしておくと引っかかってしまい、木が倒れるなどの危険があると見られる枝のみを剪定する。

●車両にぶつからない枝については、剪定をすることはしない。必要最低限の剪定にとどめる。

●枝の剪定をするのは、普段から代々木公園の木を管理している事業者。

●事業者とは、剪定することによってい木にダメージを与えないことを確認している

ということでした。

 

木に貼られていた内容だけを見ると、8m・4m以下の枝全てを切り落とすように読み取れてしまいますが、担当者さんの説明が正しければ、必要最低限の剪定だということです。実際に見てみないと、どの程度の剪定であるかはわかりませんので、明日の朝確認をしに行く予定をしております。

 

「都民にきちんと状況を説明をして」と要望

ともかく、このままだと、多くの地域住民にとって「代々木公園にライブサイトを設置したのは、最低な出来事だった」という記憶が残ることになってしまいかねません。本来は地域の人に愛されるライブサイトにするべきところを、反対を押し切って設置するような状況になりかねない危機感を感じています。

東京都の担当者に私から伝えさせていただいたことは「何をしようとしているのか、どういう状況なのかきちんと説明をしてください」ということです。「説明会なのか、オンラインで報告するのか、または現場に丁寧な説明を書いた看板を出すとか方法はどんな形であれ、この状況で何も説明をせずに進めないでください、何ができるのかご検討ください」とお伝えしました。

この件では、同じ渋谷区の都議会議員の大津ひろこさんも東京都に働きかけをしてくださっております。

 

<最新情報>東京都からの説明資料が出ました

つい先ほど東京都から連絡があり、このような報道発表するとのことでした。

 

都立代々木公園のライブサイト設営に伴う樹木の枝の剪定について 

都立代々木公園におけるライブサイトの設営工事に伴い、公園内の一部樹木の枝を剪定 することについて、都民からご意見をいただいていることにつきまして、以下のとおり、 ご報告させていただきます。 

1 経緯 

○ 令和3年5月 17 日(月) 

代々木公園内に「ライブサイト開催準備のため、樹木剪定」を行う旨の案内を掲出 (公園内 10 か所に掲出。剪定対象樹木は 36 本) 

○ 令和3年5月 24 日(月)~26 日(水) 剪定作業を実施中 

 

2 現状と対応 

〇 本案内を基に、SNSなどで、公園内の対象樹木を「伐採または大規模な剪定を行 うのではないか」と話題になっております。 

〇 しかし、今回の作業は、公園管理者や普段樹木の管理を行っている造園事業者と事 前協議し、ライブサイトの設営工事のための資材搬出入や設営作業の動線上必要とな る樹木の剪定について、樹木の生育や周辺環境への影響がない必要最低限の範囲で、一 部の枝を切るものであり、「伐採」または「大規模な剪定」を行うものではありません。 

〇 都民や報道機関からの問合せに対しては、以上のように説明させていただくととも に、公園に掲出した案内については、以下のとおり、説明を丁寧なものに改めて、25 日 (火)に再掲出いたします。

 

25日の朝一番に(修正後)の案内に張り替える作業をするとのことです。

この説明が正しいかどうかを、自分の目で確かめに行こうと思っていますので、またご報告します。

 

今後の東京2020ライブサイトについてアンケートにご協力ください

今回の樹木の剪定について、今後のライブサイトについてどうしていくべきか、みなさまからお声を集めて都政に伝えていくことにいたしました。ご協力いただけると幸いです。↓↓

 

 

身の回りの方に共有いただくときは、こちらのアドレスをお願いします。

都立代々木公園東京2020ライブサイト意識調査アンケート

https://forms.gle/wCRJ1PtqWAjHcF6L6

 

 

 

 

 

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