2024/6/10
大阪・関西万博会場の全域で可燃性ガス爆発の危険性が明らかになったにもかかわらず、万博協会副会長でもある吉村洋文大阪府知事は、「協会が対策を取ると発表している通り」と、まるでひとごとのような態度であり「子どもたちを無料招待すると言いながら無責任、安全軽視ではないか」との声が上がっています。
万博会場では、3月に夢洲1区でメタンガス爆発事故が起きたのに続いて、協会が安全だと言明していた主会場の夢洲2・3区でもメタンガスが確認され、会場全域でガス発生・ガス爆発の危険性が明らかになりました。
「ガスは出ない」
ところが吉村氏は「安全確保は当然、当たり前」(6日)というだけで、先頭に立って安全を守る姿勢がみられません。もともと2・3区はしゅんせつ土砂などで埋め立てられメタンガスが発生する危険性が指摘されていました。 しかし、吉村氏は「パビリオンの下に埋まっているのは土砂なのでガスが出ない」(4月13日のテレビ番組)と言明していました。しかし、ガス発生が確認されても吉村氏は発言を訂正せず、「2から7%LEL(爆発下限界に対する濃度)で低濃度」(3日)と述べ問題はないとの姿勢に終始しています。
しかし、「7%LEL」は、爆発事故を受けて協会が1区で対策基準とする「5%LEL」を大きく上回っています。低濃度でも滞留すれば爆発につながるため、ガス対策なしに工事続行などありえません。
工事止め調査を
まずガス発生源など徹底した地下調査を行い、滞留防止だけでも床下を含め滞留場所の確認と定期的な測定や換気、ガス抜き構造の建物への変更などが必要になります。建築確認を終えた施設でも必要なら工事を中断して設計からやり直さなければなりません。
「安全確保は当然」というのなら、こうした対策を取ることが求められます。吉村氏は「安全でないままする気はない」とも述べていますが、工事も止めておらず、安全軽視、無責任との批判は免れません。
しんぶん赤旗より
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