2026/3/13
日本では近年、道路や橋、水道などの老朽化による事故が全国各地で起きています。背景にあるのは、インフラの老朽化だけではありません。人口減少・高齢化、そして自治体の財政難や技術者不足が重なり、インフラを維持する力そのものが弱まっているのです。
岩城一郎の著書『日本のインフラ危機務』では、この問題を分かりやすく解説しています。その中で事例として取り上げられているのが、私たちの住む
郡山市です。
今回はこの内容を踏まえながら、郡山市のインフラ問題について私なりの視点で考えてみたいと思います。

郡山市は人口約32万人、面積約757平方キロメートルを持つ東北有数の都市です。管理している橋だけでも約800あります。人口規模だけを見ると、東北では
仙台市に次ぐ規模の都市です。
しかし、実際の地域構造を見ると事情は単純ではありません。
人口の多くは市街地に集中しています。一方で郊外では高齢化と過疎化が進み、東北の他地域と同じ課題を抱えています。
さらに気候条件も地域によって大きく異なります。
西部の山間地域である湖南町・熱海町・逢瀬町などは会津に近い気候で、積雪の多い地域です。
つまり郡山市は
●寒冷地域の都市部
●寒冷地域の郊外
●積雪寒冷地域の郊外
という性質の違う3つの地域を同時に抱えた都市なのです。
これまで日本では、「インフラは作れば維持される」という前提で政策が行われてきました。
しかし人口が増えていた時代と違い、これからの日本は人口が減り続けます。
人口が減るということは
●税収が減る
●技術者が減る
●利用者が減る
ということです。
つまり、すべてのインフラをこれまで通り維持することは現実的ではありません。
この問題は郡山市も例外ではありません。
橋800本、道路、水道、下水道などをすべて同じ水準で維持することは、将来的に極めて困難になるでしょう。
そのため重要になるのが「アセットマネジメント」という考え方です。
簡単に言えば
インフラに優先順位をつけて管理する
ということです。
例えば
●交通量の多い幹線道路は優先して修繕
●利用者が極端に少ない道路は維持方法を見直す
●除雪コストが高い地域は地域構造そのものを考える
といった判断が必要になります。
これは単なる技術問題ではなく、都市の将来像をどう描くかという政治の問題でもあります。
ここで私が強く言いたいのは、インフラ問題は単なる土木の問題ではないということです。
本質は地方経済の問題です。
地方経済が衰退すれば税収も人口も減り、インフラが維持できなくなるという悪循環に入ります。
つまり、インフラを守るには地域経済を立て直す必要があるのです。
私はこれまで、地方経済の再生策として
●地域内でお金を循環させる仕組み
●減価する地域通貨
●地元企業中心の公共事業
などの政策を提案してきました。
地方にお金が回らなければ、どんな立派なインフラ計画も机上の空論になります。
郡山市は実は非常に興味深い都市です。
なぜなら
●東北の交通結節点
●中核都市の機能
●農村地域と山間地域
これらを同時に抱えているからです。
つまり郡山市は
日本の地方都市の縮図
とも言える存在です。
だからこそ、この街で
インフラの合理化
地域経済の再生
持続可能な都市構造
を実現できれば、日本全国のモデルになる可能性があります。
日本のインフラ危機は、これから本格的に表面化していくでしょう。
しかし私は、日本が崩れ去るとは思っていません。
重要なのは、
現実を直視し、身の丈に合った社会を設計すること
です。
そしてその議論を、中央政府任せにするのではなく、地方から始めていく必要があります。
郡山市は、その最前線に立つ都市です。
だからこそ私は、この街の未来を真剣に考え続けていきたいと思います。
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