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はたけやま えみこ ブログ

【「指定難病」と「慢性疼痛」の治療を考える】

2020/8/30

 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)というパンデミックを経験するなか、この感染症そのものの予防と治療ということのみならず、考えさせられたことのいくつかの一つに「指定難病」および「慢性疼痛」の治療があります。

 このことについて、皆様にも知って頂きたいこと、共有したい課題を綴らせて頂きます。

 まず、「難病」とは、下記の要件を満たす疾病であるとされています。

 ①発症の機構が明らかでない

 ②治療方法が確立していない

 ③希少な疾病である

 ④長期の療養が必要である

 このうち、「指定難病」とは、<難病の患者に対する医療等に関する法律>(以下、「難病法」)第5条第1項に規定に基づき指定されている難病であり、わが国では、現在、333の疾患が指定されており、患者の方々が置かれている状況に鑑みて、重症の場合には医療費助成も行われています。

 一方、「慢性疼痛」とは、国際疼痛学会の定義では<治療に要すると期待される時間の枠を超える持続する痛み、あるいは、進行性の非がん性疼痛に基づく痛み>とされ、わが国では、厚生労働省が平成22(2010)年9月に出した「今後の慢性の痛み対策について(提言)」では、下記の三つを指しています。

 ①患者数が多い既知の疾患に伴う慢性の痛み

 ②原因や病態が十分に解明されていない慢性の痛み

 ③機能的要因が主な原因となって引き起こされる上記以外の慢性の痛み

 さらに、厚生労働省が昭和61(1986)年から3年ごとに実施している「国民生活基礎調査」によると、今や多くの国民が慢性疼痛を抱えている反面、痛みの客観的指標が確立されていないために、周囲からの理解が得られにくく、一人で痛みに悩んでいるという実態が把握されています。

 わが国においては、2,000万人が慢性の痛みを抱え、それによる経済損失が1兆円になるという試算もある程で、国民の多くが苦しむ国民的問題と言える状況であり、治療には総合的なアプローチが必要であることが指摘されています。しかし、この「慢性疼痛」は「指定難病」とは違って、十分なケア体制や対策に資する法制化も未達成であるのが現状です。

 「指定難病」についても、また、「慢性疼痛」についても、一般的には、当事者、あるいはそのご家族、医療従事者の他には殆ど知られていないと、私自身の経験から感じています。

 今般のCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)が猛威を振るうなかにおいて、指定難病や慢性疼痛のための通院や治療が困難になっているという現実があります。

 指定難病および慢性疼痛の通院や治療が一般的な疾病と全く違う点は、治療できる医療機関が限られているゆえ、殊にも、今年の4月7日から5月25日までのような緊急事態宣言の発令下にあっては、さらに、特定警戒都道府県に集中している高度な医療技術・医療体制を持つ医療機関への通院や治療がとても困難であることです。

 私が居住する岩手県は、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の感染者が今日(8/30)現在で19名確認されています。県民が常に共有している危機意識としては、岩手県は県土が広く、かつ、令和元(2019)年に厚生労働省が公表したとおり、医師偏在指標、医師の充足率において全国最下であることが物語るように、医療体制が脆弱であるということです。一時期、学校教育の社会科の教科書にすら、岩手県が医療過疎地であることが掲載されていたとおり、決して医療資源が十分であるとは言えない地方であるゆえ、県民の日常的な健康管理に対する意識は高いと感じます。しかし、そういう地域であるゆえ、指定難病や慢性疼痛の治療を受けるためには、県外の医療機関に行かざるを得ないのが現実です。

 難病法では、医療費受給者証を都道府県、または指定都市に申請して発給して頂けば、医療費助成が受けられることになっています。しかし、この難病法による指定難病の患者の支援制度は、必ずしも当事者である患者の方々に十分に周知されていないという現実があります。このことについて、岩手県議会の武田哲議員にご相談し、今年2月26日の岩手県議会における一般質問で取り上げて頂きました。岩手県議会のHPで議事録が公開されていますので、詳細ご覧下さい。

 指定難病、慢性疼痛、いずれの患者の方々にとっても、安心して質の高い医療技術・医療体制のもとで治療を続けられること、さらに、QOL(Quality of Life = 生活の質)が保たれるのも大切なことです。

 また、指定難病や慢性疼痛への理解も広く一般的に進んでいるとは言えません。

 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミックによって、改めて指定難病および慢性疼痛の治療、患者の方々やそのご家族をケアする政策・施策の在り方を考えさせられています。

 この課題については、今後も岩手県議会の武田哲議員、また、慢性の痛み対策議員連盟の会長をお務めの衆議院議員:野田聖子先生と連携し、継続して取り組んで参ります。

 

 

*岩手県議会 令和2年2月26日 武田哲議員 一般質問*

http://www3.pref.iwate.jp/.../date/2%E6%9C%8826%E6%97%A5/

 

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著者

はたけやま えみこ

はたけやま えみこ

選挙 陸前高田市議会議員選挙 (2019/09/01) [当選] 510 票
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肩書・その他 陸前高田市議会議員/気仙地区広域連合議会議員/とうほく未来創生 幹事長
党派・会派 無所属

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