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はたけやま えみこ ブログ

【地方議員は必要か~前代未聞の大調査~】

2020/7/27

 

 今年6月20日、株式会社文藝春秋よりNHKスペシャル取材班『地方議員は必要か~3万2千人の大アンケート~』が刊行されました。

 このアンケートの一部については、昨年8月25日に私の<選挙ドットコム>のページのほうで「NHK地方議員2万人アンケートを知っていますか?」というテーマで綴らせて頂きました。  https://go2senkyo.com/seijika/161959/posts/89624

 現在、全国の地方議会(都道府県議会・市町村議会)に所属する議員は、32,000人以上。うち、全国市議会議長会が行った平成30(2018)年12月31日時点の調査<令和元(2019)年7月に報告書の公表>では、全国815市(東京23特別区をも含む)の議会に所属する議員は、18,925人。

 NHKでは<メディアは、地方議員の仕事ぶりを実際、どこまで伝えられているのか、そもそも、議員たちの「声」をどこまで聞いているのか?>という問題意識から、全ての地方議員を対象としたアンケートを2019年1月の締め切り設定で行い、そのアンケート結果をHPで公開しました。https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/touitsu/2019/questionnaire

 このアンケートに回答を寄せたのは2万人近くの地方議員にのぼり、回答率は59.6%。これは、内閣府が平成30(2017)年に全国の女性議員を対象に行った調査の回答率39.7%、全国町村議長会が平成23(2011)年に全国の町村議会議員を対象に行った調査の回答率57.3%を上回っています。

 NHKでは、この調査結果をもとに平成31(2019)年4月27日に「崖っぷち!?わが町の議会」というスペシャル番組を放送しました。

 今般、刊行された書籍『地方議員は必要か~3万2千人の大アンケート~』は、これまでの一連の調査と取材の成果をまとめたものです。

 私は、アンケート調査、番組放送の後、令和元(2019)年の第4回定例会最終日の12月11日にNHK報道局の久保隆記者の取材をお受けしました。その際にお話ししたことが今般の書籍『地方議員は必要か~3万2千人の大アンケート~』のpp.124-125「女性議員がマスになる意味」にまとめられています。

 わが国では「政治分野における男女共同参画の推進に関する法律」が平成30(2017)年5月23日公布・施行されており、私が所属する自由民主党のみならず、様々なところで女性の政治参加を促し、男女の候補者の数ができる限り均等となることが目指されています。この法律が施行された際の資料では、全国の市区町村議会に占める「女性議員」の割合は13.1%、都道府県議会では10.1%、参議院が20.7%、衆議院では10.1%という状況であり、最も「女性議員」が多い参議院においてすら、構成比30%に満たないというのが、わが国の女性の政治分野における現実だと把握されていました。現在でもこの構成比は大きく変わってはいません。

 しかしながら、私の問題意識は、議会における男女の構成比では決してなくて、そもそも、議員について「男女」を論ずるべきではなく、議論されるべきは、その「資質」にこそあるというものです。

 したがって、今般の書籍化に向けての取材のなかでも、強く主張したのは、あえて「女性議員」というテーマを設定するのであれば、critical mass(クリティカル・マス)、つまり、「女性議員」の資質の向上なしに、「女性議員」が議会において実質的な影響力を持つようにはなり得ないということです。さらに、これは政治分野のみならず、行政分野での女性の参画の実情、様々な意思決定の場においても同じ傾向が指摘できるということです。私は、そういう問題意識を以て、衆議院議員の野田聖子先生が岩手県盛岡市で手掛けて下さった昨年の女性政治塾にも参画して参りました。

 繰り返しになりますが、私は、そもそも、議員の「男女」の別を論ずるよりも、議員そのものの「資質」の向上こそが問題だと考えています。さらに言及すれば、私は、女性の立場ではありますが、これまでの議会での議論等をとおして表明してきているとおり、基本的に、人権の尊重、あらゆる機会の均等という点において、男女の別を論ずるべきではなく、全ての方々が最善の人生を歩めるような社会、制度であるべきだという考え方、価値観に立っております。

 ただし、これまで、私が予算等特別委員会や一般質問をとおしてジェンダー平等の重要性、殊にも、困難な問題を抱える女性を支援する制度の必要性とその充実を訴求してきたのは、以下の背景に拠ります。

 1.女性は、男性に比較し、性差に起因して社会的に様々な困難な問題に直面する場合が多い。

 2.女性が「1」で申し上げたような状況にあることは、国際的な共通認識である。

 3.殊にも、平成30(2018)年の第1回定例会における一般質問および予算等特別委員会で申し上げたとおり、人権の擁護と男女平等の実現を真に図ることの重要性に鑑み、様々な困難に直面した女性を対象とした包括的な支援制度への深化が必要であると考えるに至る状況にある。

 如上の現状を変え、最適化していくためにも、やはり、本来、男女を問わず社会において一人ひとりが尊重されることが最も重要であり、そのことを絶えず議会のなかから発信し、議論し続けることが必要だと考えています。

 「地方議員は必要か」という今般の書籍のテーマは、議会で一議席をお預かりする私どものみならず、市民の皆様にも一緒に考えて頂きたいことです。また、そういう問題意識を以て、議会を監視して頂きたいのです。

 私が議員活動で大事にしているのは、議会は「政策」で議論するところだということです。議員活動というのは、単なる利害打算で行うものではないし、況や、議会は決して自分の栄達の実現を目的とするような場などではない。政策を中心とした同じ理念を持つ議員が会派を組んで、市長を中心とする当局との議論をとおして、より善い市民福祉の向上の実現を目指していく場が議会ですし、議員はそのために存在しているのです。そこには、市民の皆様、お一人おひとりに「自分も参加している」という意識を持って頂くことも大事です。決して「議員は出したらお終いよ」ではありません。

 『陸前高田市議会基本条例』では、「会派は、政策を中心とした同一理念を持つ議員で構成し、政策の実現に努めるものとする」と定められています。つまり、会派の基盤となるのは、政策の方向性を持つことです。昨年9月の改選により、現在の陸前高田市議会(第17期)の議員構成になって間もなく1年になります。したがって、9月上旬から始まる令和2年第3回定例会においては、各会派が、あるいは、各議員が、昨年の選挙の際に掲げたマニフェストをどれだけ実現できているのか、また、その達成度のみならず、議会においてどのような議論を展開しているのか、市民の皆様に耳を傾けて頂き、「地方議員は必要か」ということについての評価を是非とも一考頂きたく、お願い致します。

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著者

はたけやま えみこ

はたけやま えみこ

選挙 陸前高田市議会議員選挙 (2019/09/01) [当選] 510 票
選挙区

陸前高田市議会議員選挙

肩書・その他 陸前高田市議会議員/気仙地区広域連合議会議員/とうほく未来創生 幹事長
党派・会派 無所属

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