2023/9/8
ハザードマップは、災害を予防したり、災害への適切な対策を行うために不可欠なツールです。
日本国内でも多くの地域でハザードマップが作成され、災害への備えを促しています。
この記事では、ハザードマップの種類と役割について紹介し、秋田市にお住いの皆さまが活用できるようお伝えします。

全国の市町村で、法令に基づいてハザードマップが作成・公開されており、概ね8種類あります。
①洪水、②内水、③高潮、④火山、⑤津波、⑥土砂災害、⑦ため池、⑧震度被害(ゆれやすさ)
河川が氾濫したときに想定される水害に関するマップです。
浸水の範囲や深さ、避難経路や避難場所などが示されています。
大雨により想定される内水氾濫被害に関するマップです。
浸水被害の範囲や深さなどが示されています。
高潮により想定される被害に関するマップです。
海水が堤防を越えて市街地へ浸水する範囲や深さなどが示されています。
火山の噴火により想定される被害に関するマップです。
噴石や火砕流、火山泥流などの被害が及ぶ範囲が噴火のレベルごとに示されています。
火山ハザードマップに、防災上必要な情報を加えた地図を「火山防災マップ」といいます。
地震などの際の津波により想定される被害に関するマップです。
津波が陸上に押し寄せる場合に被害を受ける範囲や水深などのほか、避難経路や避難場所も示されています。
大雨や台風などによる土砂災害で想定される被害に関するマップです。
急傾斜地の崩壊や土石流、地すべりなどにより被害が及ぶ範囲や、避難経路・避難場所が示されています。
大雨や台風などによる”ため池”の決壊で想定される被害に関するマップです。
ため池は、主に農業用水として使う水を蓄える人工の池で、近くに河川がない地域などに点在しています。
地震により想定される被害に関するマップです。
震度や揺れの大きさのほか、避難場所や避難経路、地盤の液状化の可能性などが示されています。
震度被害マップに加えて、地盤被害(液状化)マップや地域の危険度マップなどを総合して「地震ハザードマップ」と呼ぶようです。

国土地理院の「ハザードマップポータルサイト」では、全国の自治体のハザードマップへリンクしているほか、特定の住所を指定して、その場所の各種ハザードマップを重ねて見ることができます。
専門的な用語が多くてとっつきにくいかもしれませんが、いろいろなマップを重ねられるので、自宅周辺にはどんなリスクがあるのか把握しやすいと思います。一度、ご自宅の住所で調べてみてはいかがでしょうか。
ハザードマップポータルサイト 身のまわりの災害リスクを調べる(外部リンク)
簡単な使い方などが紹介されたリーフレット ↓↓↓
ちなみに、私の自宅の住所を指定してみると、自宅周辺の各種ハザードマップを重ねてみることができるほか、次のようなコメントが表示されました。
「この場所では、最悪の場合、洪水による浸水が発生してその深さが50センチメートルから3メートルになることが想定されています。これは床上浸水に相当する深さです。水害発生のおそれがある場合には、浸水が想定されない場所へ早期に避難することが必要です。浸水が解消するまで我慢でき、水や食料などの備えが十分であれば2階以上の屋内で安全を確保することも可能です。避難場所や避難経路などについてはお住まいの地域のハザードマップをご確認ください。」
幸い、先日(令和5年7月14日)の大雨では、我が家は深さ約30cmの浸水でした。(路面から30cmちょっと高く建てられているので、ギリギリ床下浸水は免れました。)

秋田市では現時点(令和5年9月)で、洪水、津波、土砂災害、地震防災マップ(ゆれやすさマップ+地域の危険度マップ)の4種類のハザードマップのほか、秋田市内水浸水想定区域図が作成・公開されています。
なお、内水浸水想定区域図を基に避難方法等に係る情報を加えて分かりやすくしたものが内水ハザードマップです。秋田市ではまだ作成されていません。
市のホームページよりも圧倒的に「ハザードマップポータルサイト」の方が見やすくて実用的なのですが、解説などもありますので、各ハザードマップのページへのリンクを掲載します。
秋田市では、小学校区ごとに避難場所や危険個所、防災施設などを地図上に示した防災カルテを作成し、公表しています。
揺れやすさや河川の氾濫による想定最大浸水深さ、津波による想定最大浸水深さの分布を示した地図も掲載されているほか、「自然災害時の危険要素」や「防災上の課題と対策」なども記載されているので、一度、ご覧になってみてください。
全てPDFファイルとなっていて、正直みづらいです。

ハザードマップだけでは把握するのが難しい地盤に関する情報を簡単に調べられるツールとして、ジャパンホームシールド株式会社から「地盤サポートマップ」が提供されています。


こちらのホームページには、次のような注釈が記載されていますので、あくまでも参考情報として閲覧するに留め、正確で確実な情報だと盲信することのないようご注意ください。
「※解析結果は建物構造などを考慮したものであり、その土地の最大の地耐力を表すものではありません。」
「※解析時点での解析結果のため、その後の造成などにより変わる可能性があります。」
・ハザードマップとは?種類や見方、入手方法についてわかりやすく解説(SDGs COMPASS)
・ハザードマップポータルサイト 身のまわりの災害リスクを調べる(外部リンク)
いかがでしたでしょうか。ちょっと複雑で分かりにくいと感じたかもしれません。
私もこの記事を作成するのに想定よりも多くの時間を要してしまいました。
これまで秋田市は災害の少ない地域でしたが、だからといって全く災害が無かったわけでもありません。
今後の皆さまの災害対策に少しでもお役に立てれば幸いです。
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