2026/2/6

講師;太田雅幸弁護士
1)ハラスメントの基本知識
セクハラの定義;対価型、報復型、卑劣型、環境型等
・言葉だけでもセクハラになる場合も(大阪海遊館事件)
・デュエットも性的関心のないものはOK 例えば阪神ファンの六甲おろし
・SNS上の裏アカウントによる誹謗中傷
ソジハラ→ジェンダーに関するもの
・本人の同意のないアウティング
○トランスジェンダートイレ事件
経産省の事件 性自認と違う場合 化粧室やトイレの使用の許可 直近上下2階以上離れたトイレならOKとしていた なぜ遠くに行かねばならないか人事院に訴える→東京地裁 勝訴→東京高裁 敗訴→最高裁 人事院に差し戻し
性自認を理由にそのトイレの使用が許されるわけではない
マタハラ→妊娠や育休に関するもの
・議員は保護されていない 議員の雇用責任者や任命権者がいない
・妊娠出産育児が欠席事由になるよう会議規則の改正が必要
パワハラ
・委員会での質問を執行部につくらせる(二元代表からの逸脱)
・Aくんの起案文書がダメだから君やってよ
こんな稟議書出すんじゃないと破り捨てる
・給与明細を見てこんなにもらっているのか?となじる
〇川崎市水道局事件 その場にいないかのような言動 いじめ→心の病→自殺
優越的な関係 業務上必要な限度を超える 就業環境の悪化
議員と職員の下剋上的関係もある
(職員の方が実務経験がある場合)
・間口拡大型 一つのミスを咎め、人格否定まで拡大
ただし行政の間違いを弾劾するのも議員の仕事
パワハラと非難されることを恐れていうべきことを言わないのは職責の放棄である
就業環境の悪化の例
暴行障害 脅迫名誉毀損侮辱 仲間はずれ無視 業務上不要なことの強要
過大な要求による仕事の妨害 能力や経験からかけ離れた程度の低い仕事をさせる 個の侵害
・法律に組み込まれたパワハラ
労働施策総合推進法改正 第30条の2(雇用管理上の措置)
票ハラ
SNSによる執拗な攻撃 議員は被害者になりっぱなし
○大阪府や福岡県の票ハラ防止策
相談員という仕組み(ダイレクトに電話)
通報→相談→両者から意見を聞く→議会の内部の問題なら助言勧告公表→議会の信用失墜を防ぐという意味では強力 しかし票ハラについては弱い 一つの市町村レベルではなく県単位などの広い範囲で相談員が置けると良い
【以下質疑応答】
Q;自分の意に沿わない候補をSNSで応援している職員に対して「〇〇候補のフェイスブックにいいねを押してるそうだが、そういうことを市職員がしてると出世に響くよ」と処分を匂わせる 萎縮させる事例 これってパワハラになりますか?
A;個の侵害という意味でパワハラに当たりうると思います
(意見)以前、他の法律家に聞いた時、処分を匂わせただけで実際に就業環境に影響がなければパワハラとまでは言えない、と言われました。
「個の侵害」というのは新しい視点だと思う。
Q;間口拡大型の具体例をお願いします
A;例えば問題事象を踏み越えてしまうような 能力否定 人格否定
「だからホモはダメなんだよ」は一発アウト 昭和から平成にかけて急激にコンプラ意識にキャッチアップしている
Q;ハラスメントというのは相手次第で違うじゃないか
A;確かにそういう面もある 通常の人ならどうなのかと考えた方が良い
配偶者や恋人とかではなく通常の場合 「今日のお洋服素敵ですね」これはセクハラではない 「ボディコンですね」って言ったらセクハラ
「髪の毛切ったんだ」これはOK 「失恋したのかな」はNG
Q;相談機関の調査によっては2次被害が怖い 2次被害の防ぎ方は?
A;録音や写真があればほぼ勝てる プライバシーの侵害ではあっても証拠能力を認める判例もある
証拠のない場合であっても外形的に事実認定される場合もある そうした場合、周りの人を調査しなくても認定は可能
〇草津町虚偽告発事件
告発者は「町長室で町長より身体を求められて肉体関係を持った」と書籍に書いたが
当日町長室のドアが開いていたなどの事実が認定された。証人は必ずしも必要ではない。
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