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牛見 わたる ブログ

政治とカネ(地方政治家版)

2022/9/16

政治とカネ(地方政治家版)

政治には「カネ」の話が付き物。

国会議員のことはわかりませんが

地方議員として、若手政治家として

志ある若者の地方政治家の一人として、

リアルな政治カネの話をお伝えしたいと思います。

 

今回記事を書こうと思ったのは

全国の若手政治家(志望)と交流をする中でこの問題の大きさ。

そして多くの志ある有望な若手政治家(志望)が

お金の問題で政治の舞台から離れてしまっている

現状を憂いてのことであります。

 

この記事を通して少しでも多くの方々に

リアルな苦悩を知っていただき、そして志ある若者たちが政治を志し

日本の未来を引っ張っていく一つのキッカケになれば嬉しく思います。

 

少し長くなるかもしれませんがよろしくお願いします。

 

 

1.若手政治家(志望)はお金がない

1.1 選挙前のお金

 

志あれど選挙に苦戦している。若手が

政治を志す中で何よりも大きな課題は

テーマである「カネ」の問題です。

選挙には出るだけでもお金がかかりますし、

ましてや勝つ為にはさらに「カネ」がかかります。

 

多くの人間が企業に勤めているわけですが

選挙に出る際には会社の理解を得られず退職するケースが多い、

選挙を前にして

 

「仕事がなくなり収入がなくなる」のです。

 

ただでさえ若い時は給与も多いとは言えませんから

充分と言える貯金もなくお金の不安はついて回ります。

家族や友人から借金をするケースも珍しくはありません。

銀行などの金融機関は選挙資金での融資はしてくれませんから

既に持っている

 

「クレジットカードなどで借りれる満額ギリギリまで借りて選挙に出た」

 

なんて話も少なくありません。

しかしながらご存知の通り金利も高くリスクは非常に高いと言えます。

 

私自身も最初の選挙に時は、

起業はしていましたが飲食店だった為、政治活動を行えば行うほどに

お店を開けることができなくなり収入が減って首を絞めていました。

 

それでもこの町のため!志にために!

と心を奮い立たせていたのです。

 

 

1.2 敗戦後のお金

勝てば官軍負ければ賊軍

選挙は勝てば無理して頑張ってきた金策も実るというものですが、

負ければ最悪です。

選挙前には側で支援してくれていた人たちも

「サーーーーっ」と音を立てるかのように引いていきます。
(もちろん変わらずのご支援をいただいている方も多くいらっしゃいます)
これは非常に寂しいものですが、それよりもなによりも

 

敗戦後に直面する課題お金の問題なのです。

 

仕事がないから収入もない。

借金はある。

後回しにしていた請求書の支払い日は迫る。

ここからが地獄です。

 

世の為人の為と思い、志を立てるも

毎日のように押し寄せる支払い請求の催促などの不安に追われていては

余裕もなくなり志や想い、情熱も徐々になくなっていきます。

 

私の場合は選挙後に同じく苦労しましたが

必死に頭を使い事業を法人化することでなんとかその場をやり抜きましたが、

結局は政治と事業の二足の草鞋を履くことになるのですが、

お店に出ないと成り立たなかった事業モデルだった為に結局は飲食事業を撤退、

現在もその時の借入が大きく残っています。。。

 

現在は毎月の借入を返済する為にコンサル事業など

サブスクで行う事業を展開することで毎月の返済をペイできている状況です。

 

最初の選挙(市長選)の後を振り返ってみると

思い出したくもないくらいお金の不安に苛まれながらも必死に心を奮い立たせておりました。

 

負けても支援をしてくださる方々が

忘年会にご招待してくださるのですがそれが本当に辛くて、

必要な会費クレジットカード借りて出席していたことを思い出します。

 

一時期は駅前の大手居酒屋チェーン店で(時給が良かった)学

生さんたちに紛れてお皿洗いなどをしていたこともあります。

 

選挙に負けた後も

 

「選挙が終わったらいつも来てた会には来んのんじゃね」

 

と言われることもありましたが、

いきたいのは本望。

しかし支払いの為には働かなければいけない、

そちらを優先する他なかったのです。

 

このように若手政治家(志望)が政治を試みる時に(もちろん人による)

他の候補に勝つ為には無理をしなければなりません。

その皺寄せが選挙後にドッと押し寄せてくるわけです。

 

2.選挙にはお金がかかる

皆さんも聞いたことはあるはずです。

「選挙は金がかかる」と。

でも具体的にどんなお金がかかるのかについては

あまり知られていないかも知れません。

 

テレビで聞くような有権者にお金をばら撒くから必要

 

そうではありません、そんなことはただの犯罪、すぐに捕まっちゃいます。

年配の議員さんには「昔はそういうのも結構あったよ」なんて言葉を聞くこともありますが

実際に目の当たりにしたことはありません。

 

じゃあ何にお金がかかるのか?

さまざまなお金がかかりますがまずご紹介するのはこちら

 

 

2.1 供託金(きょうたくきん)

供託金とは・・・・選挙に出るだけで必要なお金です。

獲得票が極端に少なくなければ選挙後に戻ってくるお金ではありますが

世界の基準と比べてみても高額な為、用意するだけでも一苦労です。

まぁ一苦労かけてやろう、って思惑はあるようです。

 

「これくらいの金額はすぐ準備できるよ!って人以外は出馬しないでね!」

 

みたいな。誰でもかれでも立候補できないよう、

冷やかしみたいな方の乱立を防ぐ目的があると言われています。

実際の金額はこちら。

選挙の種類

  供託金の額

 

衆議院小選挙区選出議員

300万円

 

参議院選挙区選出議員

300万円

 

都道府県議会議員

60万円

 

都道府県知事

300万円

 

指定都市の市議会議員

50万円

 

指定都市の市長

240万円

 

指定都市以外の市議会議員

30万円

 

指定都市以外の市長

100万円

 

町村長

50万円

 

衆議院・参議院議員選挙なんか比例代表だともうプラス300万円

合計600万円かかります。

 

皆さんはこの金額を見てどう思われますか?

世界だと大体10万円くらいだと言われています、

日本は世界一高い供託金だと言われています。

 

 

2.2 その他の選挙に係る資金

 

上記の供託金は一応たいていの方は戻ってきますが

ここから上げていくお金は戻ってくることはありません。

 

・家賃、水道光熱費など

選挙事務所を自宅で行う候補もいますが大きな選挙戦となれば選挙事務所を構えることは重要と言われています。

実際のところ、敷金礼金などがあるところがほとんどですのでここの経費は非常に大きな負担となります。

 

・人件費

選挙カーの運転手さんやウグイスさんには公費負担がありますがその他の事務員さんなどのお金は実費となります。

 

・通信費

ハガキや電話、FAXなどの費用となります、事務所に新たな電話線などを引くようなこともありますが工夫次第では費用を抑えることができるものの、ある程度の出費は避けられません。

 

・印刷費

選挙中に使用するポスターやハガキ代については公費負担がありますが、選挙戦を有利に進めるには選挙前の期間の政治活動におけるチラシ政策や、後援会入会をお願いするリーフレット、名刺などの作成が必要です。大きな選挙戦になればなるほどその対象となる方の人数が増える分この印刷代金は非常に大きな負担となります。

 

・広告費

選挙カーの看板や選挙事務所の看板、拡声器代や新聞広告代などの広告費用です
 

・その他

選挙を支援してくださるスタッフさんなどの食費など

 

 


実際に私の周りの話を例に挙げますと

人口11万5千人の防府市の場合かかる費用は

 

・市議会議員選挙で200万円

・市長選挙で2000万〜4000万円

 

が相場だと言われています。

 

 

私の場合、最初の市長選挙ではその相場の約1/10で抑えて戦いました。

(それ以上かけれるお金がなかった、用意できなかったというのが真実ではありますが)

 

負けて悔しい中よく考えていたのは

 

「費用対効果で言えば圧勝だったな!」

 

ということです。

 

半分冗談ですが、選挙にかけれる費用や、

選挙運動がもっと制限されていたとして

同じ費用の中での選挙戦であったら

勝敗は変わっていた可能性もあると思います。

現状の選挙戦では

お金を出せば出すほど選挙戦を有利に進めることができるのは事実です。

 

 

3. 地方政治家が考える打開策(案)

 

3.1 選挙の仕組みの改善

投票のやり方を変える、いわゆるネット投票を解禁することで

選挙資金の乏しい若手政治家(志望)にも有利に働きますし、

若者世代の投票率があがると考えますので選挙の政策においても

より充実した子育て世帯への支援策が打ち出されることが予想されます。

 また、広報活動については新聞やテレビなどのマスメディアにも協力いただき積極的な政策討論の場を設けてもらうことで、うるさいだけで名前しか聞き取れない選挙カーでの広報よりもより政策に目を向けてもらうことができるのではないでしょうか?

選挙カーも廃止すべきと考えます。

 

 

 

3.2 民間企業の協力

 

現状では会社を辞めて選挙に出馬する候補者がほとんどです。

町の大きな発展、市民の暮らしを豊かにするために出馬するわけです。

会社側にも一定の理解をしていただき、

覚悟が足りないと言われるかも知れませんが

落選した際の「出戻り」についても

肝要になっていただける企業が増えるとよりチャレンジしやすい環境の整備が整うと考えられます。

 

 

 

3.3 支援者の個人献金への理解

応援したい政治家(志望)への一番の応援となるのは

言いづらいと思ってる

全国の若手政治家(志望)を代表してハッキリ言います。

 

お金の支援です。

 

充分な活動を行う為、選挙戦を有利に進め

何よりも「勝つ」為には資金が必要であり、

若手政治家(志望)はその資金面で大きなハンデを背負っているのが現状です。

応援したい方がいらっしゃいましたらぜひ支援を考えてあげてください。

ちなみに個人政治献金した場合は寄附金控除の対象となります。

所得税や住民税の軽減にも繋がることもぜひ知っておいてください。

 

 

4.最後に

最初にも今回記事を書くことの経緯を書きましたが、

 

全国の若手政治家(志望)と交流する中で

 

多くの志ある有望な若手政治家(志望)が

お金の問題で政治という舞台から離れてしまっています。

 

もちろん、仕組みや環境だけではなく、

最終的に政治を諦めてしまう理由は

志だけで後先考えずに選挙に出てしまう無謀さなどからも

その本人に一番の原因があることは間違いありません。

 

しかし、志だけで後先考えずに選挙に出てしまうその無謀さは

逆に言えばこの混沌とした日本の社会を打開する

若い世代の大きな長所とも言えるのではないでしょうか?

 

 

 

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著者

牛見 わたる

牛見 わたる

選挙 防府市議会議員選挙 (2020/11/15) [当選] 1,593 票
選挙区

防府市議会議員選挙

肩書 自由民主党防府支部青年部長
党派・会派 自由民主党
その他

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