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中村ただし白岡市政通信9号/中村ただしの経済政策ビジョン①:減税(都市計画税の廃止)と給食費の無償化

2024/9/26

昨日、『中村ただし白岡市政通信』第9号を発行しました!

折角ですので、ブログにも掲載させていただきます。是非ご覧いただけますと幸いです。

中村ただしの経済政策ビジョン①

減税(都市計画税の廃止)と給食費の無償化

◇ ◇ ◇

この度公約として発表させていただきました「中村ただし白岡市政ビジョン」には、本当にありがたいことに大反響をいただいております。しかも、頂戴するお声は好意的なものばかりです。まずは心より御礼を申し上げます。

私の公約は、「豊かな暮らしを取り戻す」、「子育て最重視の市政へ」、「笑顔で楽しむ健康長寿」、「文化薫るオシャレな街に」の4つのビジョンを立てて、それを基に42の具体的政策を展開するものですが、実は、その具体的政策のほとんどは、これまでの私の議会活動を基に立案されています。その意味で、この公約は何年もかけて練り上げたもので、その辺りの政策的背景の「深掘り」を今後数号の市政通信を通じて行っていければと思っております。何卒よろしくお願い申し上げます。

令和6年9月吉日                     中村ただし

◇ ◇ ◇

【第1ビジョン「豊かな暮らしを取り戻す」冒頭】 
 私は、三段階の経済政策によって白岡市の経済を発展させ、市民の皆様お一人お一人の暮らしをどんどん豊かにしていきたいと考えています。 
 第一段階は「3・7億円の市民負担軽減」〔…〕です。 
 第一段階の市民負担の軽減は、都市計画税の廃止学校給食費の無償化により実現します。最も即効性のある経済政策として令和6年度中に条例改正を行い、令和7年度から実施する予定です。この2つの政策により、総額3・7億円の市民負担が軽減されます。その分家計の可処分所得は増え、市民の皆様の暮らしが楽になります。


◇ ◇ ◇

【令和5年12月議会 一般質問要旨】

中村 地方税には普通税目的税があるが、普通税の標準税率は「通常よるべき税率」として基準財政収入額の算定の基礎となり、交付税の計算にも使われる。また、普通税を標準税率未満にする場合には、起債が許可制になってしまう。この2つの大きなデメリットがあるために、普通税の減税は難しい。普通税の減税について、執行部の見解を伺う。

経営企画部長 議員ご案内の通り、普通税の税率を標準税率未満とした場合、地方財政法の規定により、地方債の発行にあたり協議又は届出から許可に変更となる。また、普通交付税の算定上、基準財政収入は標準税率で算定され、交付税による減額分の補塡はない。このように制度上のデメリットがあるため、普通税の減税は、現在のところ考えていない。

中村 おっしゃる通り普通税の減税は難しいと思われるので、減税するなら目的税だ。当市で徴収している目的税は都市計画税国民健康保険税だが、保険税はやや特殊であり、都市計画税が対象になるだろう。条例では現在税率0.1%で、税収は約2億円弱だ。目的税は標準税率が定められていないから交付税が目減りすることもなく、普通税ではないため起債許可制もないから、最近では様々な自治体で都市計画税が廃止されている(新潟県村上市、南魚沼市、山口県長門市など)。当市においても都市計画税を廃止して減税してはいかがか。

経営企画部長 目的税の減税には、普通税の税率を標準税率未満とした場合のような制度上のデメリットはないが、事業財源として活用しているため都市計画税の減税については考えていない。

中村 考えていないとのことだが、デメリットもないのだから、別の機会(今回の公約)に提案する。

◇ ◇ ◇

私の議員就任当初の令和2年度の白岡市の予算規模は約150億円でしたが、令和6年度の予算規模は約180億円まで膨れ上がっています。国・県からの交付金・支出金は約20億円増えていますので、その分本来であれば市民の皆様の暮らしのご負担を軽減できるはずです。しかし、実際にはそっくりそのまま歳出されています(あればあるだけ使う「パーキンソンの法則」)。減税による市民負担軽減には、予算規模を適正規模である160億円に近づける意味もあります。

◇ ◇ ◇

【令和5年6月議会 一般質問要旨】

中村 今般の市議選では、自民党より公認をいただいて当選させていただいた。そこで自民党議員として、自民党の主導による小中学校の給食費無償化についてお尋ねする。茂木幹事長が本部長を務める自民党「こども・若者」輝く未来創造本部は、今年(令和5年)3月29日に小中学校の給食費無償化を盛り込んだ提言を、小倉こども政策担当大臣に提出した。そして、小倉大臣が同月31日に発表した「こども・子育て政策の強化について(試案)」では、「地方自治体の取組への支援」としての「学校給食費の無償化に向けた」方向性が打ち出された。この点、執行部の展望を伺う。

教育部長 議員ご案内の通り、今年の3月31日にこども政策担当大臣から発表された試案において、学校給食費の無償化に向けた実態の把握と課題の整理を行うという方向性が示された。市では今後の国の動向に注視し、必要な対応をしてまいりたいと考えている。

中村 国の動向を注視し対応していくとの答弁であった。当方は令和3年3月議会の一般質問において、全児童生徒の給食費無償化に必要な予算をお尋ねしたところ、概ね年間2億円というご答弁をいただき、「現在我が市の財政は到底そういう状況ではない。無理だと考えるべきだ」と申し上げた。しかし、国からの財政的なバックアップの体制が構築されるのであれば、話は全く別だ。あの時申し上げた通り、「ぜひとも実現していただきたい夢のような政策」だという話になる。全額補助となるのか割合的補助となるのかはおっしゃる通り注視が必要だが、いずれにせよ自民党の主導の下、国からの財政的なバックアップの枠組が構築された場合には小中学校の給食費無償化を導入するか否かを、市長にお尋ねする。

市長 国は、今後3年間で加速して取り組むこども・子育て施策の一つとして、学校給食の無償化に向けた実態の把握と課題の整理を行うことを掲げた。私も、子育て世代への経済的支援として学校給食を無償化することは、有効な施策の一つであると認識している。これまでも、新型コロナウイルス対応地方創生臨時交付金を利用した一部補助を実施してきた。また、今議会にもご提案しているように、今後も同様の国の補助が利用できる場合には、学校給食費に対する保護者負担を減らすことができるよう、施策に取り組んでいく。私は、かねてから、学校給食費に対する保護者負担の軽減は、地方自治体が個々に対応するのではなく、国が全国一律に対応するべき課題と考えており、今回の国の動きは歓迎しているところだ。なお、この度の学校給食費の無償化については、実態の把握と課題整理が始まったところなので、国の動向に注視し、具体的な計画が示されたら、市として対応について判断していきたいと思う。

中村 市長がかねてから考えていた方向性と合致していて歓迎するとのことなので、是非その節にはよろしくお願いする。

◇ ◇ ◇

文部科学省の調査によると、平成29年度に給食費を完全無償化していたのは76自治体(4.4%)に過ぎなかったのに対し、令和5年度では547自治体(30.5%)と急増しています。一部無償化も含めるとその数はさらに増え、775自治体(43.2%)で導入済みです。このうち、無償化の目的については、「保護者の経済的負担の軽減、子育て支援」と回答したのが652自治体、「少子化対策」と回答したのが66自治体でした。

このように給食費を無償化する自治体が急増する理由を、私は次のように分析しています。

◇ ◇ ◇

【第2ビジョン「子育て最重視の市政へ」冒頭】 
 国の失政による少子高齢化の結果、現在、自治体政治は「若者の囲い込み」の大競争時代に入っています。子育て重視の政策を打つことで若者が増えれば、若者一人当たりの負担は減り、年金世代一人当たりの福祉は向上し、市の財政はサステナブルになります。反対に、子育て重視の政策を打てなければ、若者は減り、若者一人当たりの負担は増え、年金世代一人当たりの福祉は悪化し、市の財政は悪化し、さらに若者が減る、という負のスパイラルに巻き込まれて消滅可能性都市に転落します。つまり、少子高齢化時代の市政の成否は、子育て重視の市政をどれだけ打てるかにかかっています。

◇ ◇ ◇

少し乱暴な言い方をすれば、「早く給食費を無償化しないと、白岡市も消滅可能性都市に転落しますよ」ということです。とりわけここ数年で給食費無償化の波が一気に来ておりますので、このタイミングで無償化しておかないと、比較劣位により若者はどんどん流出してしまいますし、若者の流入も見込めなくなります。

別に難しい話ではありません。若い方々から「この街で子育てして良かった」と感じていただけるような、子育て世代を最大限にいたわる素敵な白岡市にしていけば良いのです。

昨年の一般質問は、まだ文部科学省の調査が行われる前で、「国からの財政的なバックアップの枠組が構築された場合の小中学校の給食費無償化は」などという悠長な訊き方をしましたが、もはや事態は一刻を争います。食材費の地域間格差が大きく、国の統一的な無償化制度の構築がかなり困難であることが判明した以上、3割の先進自治体と歩調を合わせて給食費無償化に先行して踏み切ることが必要です。

ところで、ここでいう「国の失政による少子高齢化」とは、以下の内容を指しています。

◇ ◇ ◇

【第1ビジョン「豊かな暮らしを取り戻す」抜粋】 
 国の失政により、1980年代には「年金世代:責任世代」の人口比率が1:7であったのが、現在では1:2にまで悪化しました。2人の若者で1人の高齢者を支える構造で、かつての頃より若者の負担が劇的に増えた(「若者の貧困」)主たる要因となっています。私は、若者の負担を軽減し、年金世代の福祉を改善するため、白岡市ではこの比率を1:3まで改善したいと考えています。その帰結として、20年後に白岡市には1万5000人の若者が増え、人口7万人都市となる将来像を描きます。この観点から、藤井政権下で策定された総合振興計画その他の計画については、すべて見直して改訂します。

◇ ◇ ◇

私は、この「年金世代:責任世代」という指標は、市の将来を卜(うらな)う上できわめて重要な指標であると考えます。

◇ ◇ ◇

【第2ビジョン「子育て最重視の市政へ」抜粋】 
 この〔「若者の囲い込み」の大競争〕時代の流れを読み、小島前市長は子育て重視の市政を展開しましたので、白岡市は若者を惹きつけ、年金世代と責任世代の比率は1:2.11と全国的に好位置につけています。全国的に子育て政策で有名な明石市でも1:2.28です。 
 私は小島市政を継承し、「安心して子育てできる環境の整備」を最重視して市政を展開します。

◇ ◇ ◇

 「7万人都市化による人口動態の改善」を目標に、若者がどんどん増えていく魅力豊かで活気ある白岡市になるよう、しっかりと頑張ってまいります。引き続きご支援の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

(つづく)

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著者

中村 匡志

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