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吉田 実貴人 ブログ

さはこの湯の経営を立て直したい

2019/6/26

さはこの湯は、いわき湯本駅から徒歩圏にある日帰り入浴施設。温泉を使っていますが、法律上は公衆浴場の取扱いなので、入浴料は大人230円と割安です。江戸末期の建物様式を再現した純和風の建物と、さはこの門、火の見櫓は、非常に特徴的です。いわき市が直接建設したもので、建設費が相当かかっている。現在も、市が保有し、一般財団法人いわき市公園緑地観光公社に、管理運営を委託しています。公園緑地観光公社は、いわき市内の各種公園(マリンタワーや21世紀の森公園、勿来の関 吹風殿等)等を管理している、市が出資している第三セクターです。

<勿来の関 吹風殿は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/28468117.html
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湯本温泉の源泉が掛け流しで使用されています。湯本病院前にあるポンプ場(常磐湯本町台山20-3)で、地盤面下23.2mにある温泉水位から、汲み上げています。汲上げ水量は、毎分5.5㎥、そのうち、毎分3.5㎥を、スパリゾートハワイアンズが使っています。残りの毎分2.0㎥を、いわき市常磐湯本財産区が使います。この財産区の分から、湯本のまちなかの旅館、個人住宅等に給湯しています。

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鉄骨造地下1階、地上4階建で、上の階には、休憩所・宴会場・温泉施設展示コーナー?があったのですが、現在は設備の老朽化にともない、閉鎖されています。エアコン等が効かないらしく、とても残念。要は、経営状態が良くないらしく、運営経費を稼ぐのに精一杯で、設備投資に回すお金がないということ。宴会場は、本来温泉に付随して「稼げる」施設のはずですが、閉鎖状態では経営的にジリ貧になることは自明ですが、それでもオカネがないということか。

いわき市は、公園緑地観光公社に運営を委託していますが、契約方式は、利用料金制。すなわち、料金単価は市が決め、一定の管理料金をお支払いするけれど、顧客からの実際のオカネの入りと出のお財布は、公園緑地観光公社です。この方式だと、受託者(ここでは公園緑地観光公社)の経営インセンティブが強く働くので、一般的には良い経営が期待できるのですが、、、さはこの湯のように、どうやっても赤字必至のケースだと、新規投資ができないだけに、ひたすら経費節減に努めるしか手がなく、さらに施設の魅力を低下させていくという、悪いスパイラルに陥りがちです。

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うたせ湯のある岩風呂「宝の湯」と、八角形の形をした木の香り漂う檜風呂「幸福の湯」があり、男女で日替わり。そのほかに、身障者用風呂「長寿の湯」があります。浴場自体はあまり大きなものではなく、10人も入ればほぼ満員。

岩風呂「宝の湯」には、2つの浴槽があり、小さい方はお湯の温度が、かなり高めに設定されていて、ちょっと浸かるだけで、体が相当、暖まります。

源泉掛け流しの天然硫黄泉は、湯本温泉郷共通の温泉組み上げ施設の管理団体である、常磐湯本温泉株式会社(いわき市といわき市常磐湯本財産区および常磐興産株式会社)から、従量制(59円/㎥)でお湯を購入しています。ちなみに、一般の方でも湯本温泉のお湯を、(町内にある)温泉スタンドで200リットル120円で購入することもできます。

<いわき湯本 温泉スタンド わが家で温泉は、コチラ>
http://www.mikito.biz/archives/48011988.html
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さはこの湯オリジナルの、温泉の素が販売されていました。もっとも、これはリアルなさはこの湯を煮詰めて製造されたモノではなく、さはこの湯の温泉成分とほぼ類似の人工成分を混合して、製造した別物だそうです(しかも、家庭風呂使用を考慮して、硫黄分は入っていない)。まあ、雰囲気だけでも温泉気分になれるかも。

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建物の躯体は、鉄骨造ではあるものの、門や意匠は、木造です。年季が入っていて良い味を出しています。平成7年の建設当時は、愛媛の道後温泉等の有名な建物の意匠を参考に、作ったそうです。歴史的な価値は低いにしても、凝った意匠は、もっと評価されてもいいはず、しかし、築後23年経過し、これまで大規模修繕がされていないので、経年劣化で相当、傷んでいます。

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これまでは、大きな設備改修をしてきませんでしたが、温泉設備の老朽化の進度は、通常のお水よりも早いといわれています。ここ数年の内に、大規模な改修工事が必要となることは必須。

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平成31年3月には、一般財団法人 地方自治研究機構というところが「温泉資源を活用した観光振興及び地域活性化に関する調査研究」として、いわきの湯本温泉の現状の課題と解決策を提示しています。これによると、慢性的な営業赤字は避けられないし、配管等の更新には多額の費用が見込まれています。さて、この先、どういう方針でいくのかが問われています。

どのような機能を更新し、どんな機能を新たに盛り込むか、どんな運営をしていくかの、マスタープランを持つ必要があります(現在は、事実上、ない)。なんといっても、知見と経験、中長期的な視座、そして経営に情熱を持つ、経営者でなければ、経営はうまくいかないでしょう。

<温泉資源を活用した観光振興及び地域活性化に関する調査研究、はコチラ>
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