選挙ドットコム

吉田 実貴人 ブログ

平成30年6月アロハ議会 一般質問(安心の地域医療)

2018/6/13

安心の地域医療について

黒字:吉田の発言・質問、青字:執行部からの答弁
DSC_5947

(1) 総合磐城共立病院の研究機関としての役割について
研究機関としての役割について
総合磐城共立病院は、700床のベッド数を持ち、いわき市一番店であるのはもちろんのこと、各科において浜通り全域そして北茨城地区の医療を支えている大医療機関であります。臨床実績を重ねていくことで、地域医療の進歩に役立てていくというまちなかのクリニックにはない社会的使命も持っていると思います。医学の研究機関として代表的なものは大学病院がありますが、いわきには大学病院がなく、大学病院に匹敵するベッド数を持つ総合磐城共立病院こそがその役割を担うべきだし、その能力もあると思います。ついては、共立病院の研究機関としての役割について、どのように認識し活動されているか伺います。

(病院事業管理者)
 当院は、高度急性期を担う地域の中核病院として、良質な医療の提供に努める一方で、喫緊の課題である医師不足の解消を図るため、寄附講座の設置や東北大学大学院との連携講座の設置により、教授クラスの医師を招聘するなど、当院の研究・教育機能を高め、医師の確保・定着を目指してきたところであります。
 このうち、東北大学大学院との連携講座においては、これまで、消化器内科や消化器外科など5つの診療科において、医師7名が、客員教授等に任命されるなど、研究機能の強化が図られてきたほか、本年3月まで消化器内科に勤務しながら当講座に在籍していた医師が、新たに学位を取得するなど、教育面においても、着実に成果を上げてきたところであります。
 今後におきましても、医療水準のさらなる向上を図る観点から、当院の研究・教育機能をより一層充実させて参ります。

(2) 総合磐城共立病院の医師支援体制について
いわき地区の医師不足についてはこれまでもたくさん議論されてきました。諸施策ありますが、やはり医師が働きたくなる職場、住みたくなる街となることこそがその本質だと思います。震災前から減少を続けてきた共立病院の常勤医師数ですが、一方、幸いなことに、いわきの医療に貢献したいと考えいわきに移住してきた志のあるドクターが増えてきたとも実感しております。そこで現在の共立病院の常勤医師数を伺います。

(共立病院事務局長)
 常勤の呼吸器科医が着任するとともに、産婦人科や整形外科など、複数の診療科で増員が図られたほか、所期臨床研修医も増加したことによりまして、本年4月1日現在の常勤医師数は、昨年度の同時期と比較して10名増の127名の体制となっております。
 これは、これまで行ってまいりました大学医局等への働きかけをはじめとするさまざまな取組みの成果であり、新病院の開院を控え、医師の確保・充実に明るいきざしが見えてきたものと考えております。

ここにきて常勤医師数が増加に転じたことは、これまでの諸施策の効果が現れてきたのだと思います。まちなかでは、以前として開業医の廃業が続いておりますが、一方、新規に市外から移住していたドクターもおり、そういった方々の志に応え、温かく受け入れ、真に彼ら彼女らが活躍できるような場づくりをしていくことこそ重要だと思います。

医者としての支援
ドクターは診療行為をすることが第一の仕事でありますが、その多忙さ、また勤務時間の長さは、全国的な課題となっています。それを本質的に解消していくには抜本的な対策が必要ですが、その医師が気持ちよく働く医療現場を提供する方法はいくつかあると思います。

(ア) 医師の希望する医療機器の購入について
ドクターの多くが、患者のため地域医療のための理想の医療を実現しようとします。その実現のために医師が必要と考える医療機器はどのように、磐城共立病院で調達していくのか伺います。

(共立病院事務局長)
 医師が診療上の必要性から特定の医療機器の購入を希望する場合、所属する診療科内の合意形成を図ったうえで、院内の医師を始めとする医療スタッフ等で構成し、副医院長を委員長とする「器械備品整備委員会」に対し、機器の必要性や導入効果などを記載した「購入計画書」を提出することとなります。
 当該委員会におきましては、この計画書の内容について、有効性や安全性、効率性のほか、経済性等の視点から審査を行うとともに、予算の執行状況等を踏まえ、機器導入について決定し、その後、原則として指名競争入札の手続きを経て、購入することとなります。

(イ) 医師の希望するコメディカルスタッフの配置
ドクターの多くが、患者のため地域医療のための理想の医療を実現しようとします。その実現のために医師が必要と考えるコメディカルスタッフはどのように、配置されるのか伺います。

(共立病院事務局長)
 コメディカルスタッフの確保につきましては、診療報酬の改定や地域医療構想など病院経営を取り巻く医療環境の変化等を見極め、中長期的な視点に立ち、新病院における全病棟への薬剤師の配置や、リハビリテーションの充実等に向け、計画的に増員を図ってきたところでございます。
 その結果、コメディカルスタッフの人数は、近年の状況で申しあげますと、各年4月1日現在で、
平成27年度155名
平成28年度166名
平成29年度175名
平成30年度186名と
着実に増員を図られてきたところであります。

委員会等で検討するという答弁ですが、異なる診療科もしくはバックオフィス部門には、専門性の相違等により当該診療科の主張する機器やスタッフの必要性が適切に伝わらないかもしれません。委員会等のメンバーにはぜひ、機器やスタッフを理解できるメンバーをそろえていただくことを要望して次の質問に移ります。同時にドクターの負担軽減のため、そうした委員会活動等を含めた間接時間、すなわち診療行為以外の時間を効果的・効率的にすすめていただくよう要望します。

(ウ) 医師事務作業補助者の配置状況
医師は、外来患者の診察だけでなく、入院患者のフォロー、カルテ作成、各種報告書作成、コンファレンス、勉強会、お泊まり当直、急患のフォロー等多忙です。医師以外でもできることは、他職種に任せるというのが、医師多忙解消の選択肢のひとつです。そこで医師個人また医局の事務作業を補助するスタッフを充実すべきと考えます。そこで医師事務作業補助に対するスタッフ体制を伺います。

(共立病院事務局長)
 当院におきましては、診断書等の医療文書の作成補助や、診療録への代行入力等に従事する医療事務作業補助者を平成20年度から臨時・嘱託職員として採用し、医師の事務負担の軽減を図っているところであります。
 これら補助者につきましては、医師の要望を踏まえ、または業務量を勘案しながら、必要な人員を確保しているところであり、近年の状況で申し上げますと、各年4月1日現在の人数は、
平成27年度24名、
平成28年度26名、
平成29年度31名、
平成30年度は33名と、年々増加しているところでございます。
 
先日、共立病院のある医局にお邪魔し、ドクターから直接利用現場のお話を伺う機会がありました。そのときなんとドクター自ら、私にお茶をいれてくださったんです。大変恐縮でしたが、そういう補助スタッフさえも配置できない状況というのをぜひ、解消していっていただきたいと思います。

(エ) 二重生活を送る単身赴任医師に対する経済的支援
常勤医師が増えている要因のひとつに、東京・仙台等に自宅を構え家族を持っているにもかかわらず、いわきの医療事情を知り、地域医療に貢献したいという志を持って単身赴任されているドクターの存在があります。この場合、東京・仙台等といわきの二重生活には二重のリビングコストが発生します。こういった単身赴任医師に対する経済的支援を伺います。

(共立病院事務局長)
 様々な事情により、やむを得ず家族と別に生活するいわゆる二重生活を送る単身赴任医師に対しましては、その経済的負担を軽減するため、いわき市病院企業職員の給与の種類及び基準を定める条例に基づき、単身赴任手当を支給しているところであります。
 なお、医師に対しましては、当院の近隣に、安価で医師住宅を提供することにより、経済的負担の軽減に努めているところでございます。

単にオカネだけの問題ではないと思います。よく聞くのは、食の問題です。在京の奥様は、まずはご主人の健康を慮っていわきへの単身赴任を引き留めるのだそうです。すなわち医師としての激務に加え、単身赴任なので食生活の乱れ、具体的にはコンビニ弁当ばかりの生活で健康を害するのではないかと慮るのだそうです。先般、千葉県旭市にある国保旭中央病院を視察してきました。かつては市立病院でしたが、2016年4月から、非公務員型独立行政法人に移行した病院です。一般外来から高度医療までをカバーし、第1次救急から3次救急まで、年間約5万人の患者を受け入れる千葉県東総地域の基幹病院です。一般病床ベッド数は763床、所属する常勤医師は250名以上です。共立病院と同規模で、かつ都心から電車で2時間以上もかかる場所にもかかわらず、常勤医師は250名、共立病院の2倍も在籍している理由は謎でした。その背景には、月曜から金曜まで旭中央病院に勤務して高度医療に携わり、週末に東京・横浜等の自宅に戻るというドクターが多数在籍しているからです。それができるのは、多数の医師マンションを病院敷地内に持ち、それが医師村を形成し、いろいろな情報が共有化されドクターの入替えサイクルに寄与しているためだと思います。直近の医師マンションは、病院敷地内に10階建て100戸を超える規模で、22億円を投じて新築されるほどの気配りです。そしてドクターの食は、病院敷地内の職員専用食堂や併設の民間レストラン等で、朝昼晩、診療の合間に立ち寄って食べることができるそうです。こういった取組みが、ドクターの奥様も納得させ、快く送り出してくれることにもつながっています。単なる単身手当というオカネだけでなく、ドクターの志に応え、またそのご家族の不安を取り除くためにも、心を砕いてくださるよう要望します。

科学者としての支援
ドクターは、診療行為を積み重ねていくことで、地域医療に貢献する知見を得、それらを論文にまとめ、さらにそれらが臨床に応用されていくという科学者としての使命もあります。すなわち診療結果ひとつひとつが医学研究につながっていき、それが再度、将来の医療水準の向上につながるというものです。
(ア) 論文作成や技術習得に向けた環境整備
ドクターの論文作成や技術習得の機会のための、図書費・研究費等をどのような形で提供しているか伺います。

(共立病院事務局長)
 当院におきましては、医師の論文作成や、専門的な知識や技術の習得に向け、外国雑誌などの学術図書の充実を図るとともに、論文や最新の医療文献などを閲覧することができる有料のインターネット検索ツールの導入等の環境整備を図ってきたほか、学術医療の向上に向けまして、優れた論文を発表した医療従事者の功績を称える「畠山靖夫奨励賞」を創設し、表彰を行ってきたところであります。
 また、東北大大学院との連携講座に入学し、当院に勤務しながら、博士号取得を目指す医師に対し、論文作成の指導等を行う上級の医師を対象に新たな手当を創設するなど、指導者のモチベーションの維持やその指導力の向上も図ってきたところであります。

ドクターの学習の機会を支援し、医療水準に向上につながる活動がしやすい場づくりを、ぜひお願いいたします。

(イ) 国内外学会への出張旅費の支給
共立病院のドクターが国内外学会に出席する際の、出張旅費に関する規定を伺います。

(共立病院事務局長)
 学会への参加につきましては、診療業務とは異なるものの、新たな知識の習得等による医師としてのスキルアップなどにつながることから、国内での開催に限り、一定の上限のもと、出張旅費を支給しているところであります。
 また、当院の医師が国内の学会に参加し、研究成果や論文の発表を行う場合は、それらの発表を通じて、当院のPRにもつながりますことから、先ほど申し上げました上限とは別枠で、出張旅費を全額支給しているとことであります。
 なお、国外の学会への参加に対しましては、予算上の制約もありますことから、出張旅費の支給は行っておりませんが、参加登録料を病院が負担するとともに、学会への参加に必要となる期間について、職務に専念する義務を免除しているところであります。

さて、答弁から海外の学会出席に対しては海外出張旅費規定がないということがわかりました。一刻も早く、海外出張旅費規程を整備し、若いドクターが海外で学会発表でき、経験が積めるような場づくりを要望いたします。
また、論文発表や手術件数に関するドクターへの積極的な評価もしていただきたい。何をいいたいかというと学会での論文発表や、実施した手術件数は、院内の待遇面での評価には直接つながらない活動ですが、実は中長期的に共立病院のブランド価値向上に資するからです。例えば、質の良い論文を継続して発表していれば、単なる臨床だけの病院ではない研修先として若い医学生は注目しますし、中堅の指導医の視点からは共立病院は支配下の若いドクターの研修先のひとつとして注目されることになるからです。また手術件数は、巷の週刊誌がしばしば特集するように、手術件数は一般の方々が医療機関を評価する際の大きな指標のひとつであり、仮に毎回、週刊ダイヤモンドやプレジデントで共立の手術件数が取り上げられれば、これほど強力なPRはないからです。ぜひ、論文発表や手術件数に関するドクターへの積極的な評価もしていただきたいと思います。

教育者としての支援
医学教育は、医療機関での実地にあるといわれており、見て覚えるいわゆる徒弟制度が今でも残っている世界であります。そこにおいて指導医の役割は大きく、今でもそのパーソナリティに負うところは大きいですが、組織としてもその教育支援をするべきだと考えます。

(ア) 医局内勉強会等の自主的な学習に対しての支援
ドクターは診療時間終了後、新しい治療法や最近の傾向等を日々勉強しています。また査読会といって最新の論文の解釈をお互いに発表する勉強会を定期的にやっています。それは、日々医療が進歩しているからです。西洋医学は、16世紀のオランダの解剖学者ヴェサリウスから始まると言われていますが、これまで数百年にわたり積み上げられてきたその医療情報の量は、実は、直近で調査・発表された医療情報の数年分の量程度にしか過ぎないと言われています。すなわち自らの医局内で主体的に勉強会を主催し医療情報のアップデートを行わなければ、後退こそしないものの、他の自治体に比べて、医療レベルが周回遅れになってしまいかねないのです。だからこそ、診療時間後であっても継続学習が必要なわけですが、どのように医局内勉強会を支援しているか伺います。

(共立病院事務局長)
 当院におきましては、医師が診療時間外においても自主的な勉強会等を実施できるよう図書室や会議室等が自由に利用できる環境を整えているところでございます。
 さらに、院外から教授クラスの指導者を招聘し、病態に応じた適切ながん医療を提供するため、様々な職種の職員が参画するキャンサーボードや、緩和ケア研修会を開催するなど学習機会の提供にも努めているところであります。

医局運営者としての支援
部長級のドクターは、自分の医療チームを率いる立場にあります。いわゆる医局と呼ばれる単位ですが、その単位の中で、最適な医療を実現するために、チーム員を鼓舞し、中長期の観点から若手を育て上げ、また将来の人員計画・リクルートも数年先まで見越して行う役割があります。

(ア) 各医局運営を担う医師の権限
このように非常に意義のある役職である部長級のドクターですが、医局運営・スタッフに関する部長の権限の現状を伺います。

(共立病院事務局長)
 当院におきましては、診療科ごとに責任者となる医師を「主任」として配置し、診療科内の円滑な運営や、所属医師のモチベーションの維持・向上に努めていただいております。
 その具体的な役割といたしましては、同じ診療科内の医師の勤怠管理をはじめ、外来の診療や入院患者の受入れ体制の構築に加え、医療機器の購入計画の立案や、医師派遣の要請を含む、大学医局等との交渉などがあげられます。

(イ) 医局運営費の提供方法
部長級のドクターに関しては、非常に重要な役割があるわけですが、必要な経費や研究費等の機動的な支出が求められるケースが多かろうと思います。これに対応するため大学病院の医局では医局運営費という独自の勘定を持って、運用されています。これがカバーするのは医師の研修費や旅費支出のみならず、他病院からの医師リクルート活動や関係性構築のための活動コストも含まれます。今や共立病院の医師リクルート招聘活動は民間病院・大学病院と同じ土俵の上でやっておりますので、競争上不利とならないよう、弾力的かつ機動的な運営を要望いたします。

DSC_5995

注)上記記載内容は、当方の手許メモを元に作成したものですので、正確にはいわき市議会公式記録をご確認下さるようお願いいたします。 

この記事をシェアする

吉田 実貴人さんの最新ブログ

ホーム政党・政治家吉田 実貴人 (ヨシダ ミキト)平成30年6月アロハ議会 一般質問(安心の地域医療)

icon_arrow_b_whiteicon_arrow_r_whiteicon_arrow_t_whiteicon_calender_grayicon_email_blueicon_fbicon_fb_whiteicon_googleicon_google_whiteicon_homeicon_homepageicon_lineicon_loginicon_login2icon_password_blueicon_posticon_rankingicon_searchicon_searchicon_searchicon_searchicon_staricon_twitter_whiteicon_youtube