三上 洋右 ブログ
「司馬遼太郎への畏敬と反論」が全国発売になりました。
2024/9/22
「司馬遼太郎への畏敬と反論」が全国発売になりました。
この本を書くキッカケは、前著「蒙古の子守唄」執筆で参考資料として「太宰治の「津軽」と司馬遼太郎の「街道をゆく-北のまほろば」の2冊を読んだことでした。両書を読み進むうち強烈な違和感を抱いたのです。風土記として描いたはずの「津軽」には風土記らしい描写は殆ど無く、むしろ死を決意したお別れ旅行記、あるいは追憶の書、若しくは遺書として読めば納得できるのです。
そして「街道をゆく-北のまほろば」です。あの青森県を「まほろば」と称賛する根拠が何処にあるのか知りたかったのです。しかし、称賛する慧眼には畏敬の念を感じましたが、一方では、津軽地方が冷害で凶作に苦しんだのは弘前藩の「コメ一辺倒政策の悲劇だ」と断罪しているのです。これは完全に誤解です。間違いです。私は「蒙古の子守唄」を執筆の過程で、現在の津軽平野があるのは弘前藩の最大の功績だと確信を持っていたからです。
そこで大胆にも、「司馬遼太郎への畏敬と反論」と題し、副タイトルを、「蒙古の子守唄 余話」「北のまほろば-我が故郷への想い」として出版した次第です。太宰の書いてない津軽や、司馬の認識は誤解だと分かると思います。是非ともお読み頂きたく思います。