6月14日(土)の北海道新聞の朝刊にインタビュー記事が掲載されました。

自民党札幌市支部連合会(札連)の5月下旬の定期総会で、三上洋右札幌市議(79)=当選9回=が会長に選任された。
札連会長を市議が務めるのは異例。三上氏に取り組むべき課題や秋元克広市長の行政運営の評価などについて聞いた。
ーー札幌市の課題は。
「最大の課題は人口減少局面に入ったことです。人口が右肩上がりで国の交付金が潤沢だった時代は、中央とのパイプや政治力があまり必要とされませんでしたが、今は違います。札幌市は歴史的に北海道庁と比べ、政治的な文化やセンスが乏しい。福岡市や名古屋市にある環状高速道路が整備されていないのは過去の失政と言っていいでしょう。冬季五輪を招致できず五輪を起爆剤にするというまちづくりの目算は狂いました。ゼロというよりマイナスからのスタートで、子どもを産み育てたいと思ってもらえる政策を打ち出し、みんなに夢を与えるような政策を語って実現すべきです」
ーー具体的に何に取り組むべきですか。
「GX(グリーントランスフォーメーション)推進やスタートアップ(新興企業)支援が重要です。環状高速道路の整備も目指し、札幌丘珠空港の滑走路延長も進めるべきです。私は同空港への地下鉄延伸構想も持っており、政治主導でけん引したい」
ーー自民は秋元市長が再選した選挙から支援に回っています。秋元市政の10年の評価は。
「よくやっているんじゃないですか。冬季五輪は招致できませんでしたが、東京五輪を巡る不祥事の影響が大きく、秋元市長のせいではありません。(札樽道と市中心部を結ぶ)都心アクセス道路、札幌駅周辺などの再開発、子どもの医療費助成の対象拡大などを実現し、高く評価します。秋元市長は歌舞伎俳優みたいなところはなく、アピールの仕方がいまひとつで、その点は北海道の鈴木直道知事に引けを取ってしまいますが、実に堅実です」
ーー2年後の市長選の対応は。
「札連と市議会自民会派で秋元市政の検証作業を進めていますが、秋元市長自身が去就をはっきりさせていません。われわれは秋元市政の与党。『今は良くやっていますね』と言うのが精いっぱいで『ぜひやってくれ』『駄目だ』ということになりません。いずれにせよ、われわれが手を携えていけるような候補でなければならないでしょう」
ーー政治とカネの問題などで自民に厳しい目が注がれています。
「若い世代に政治参加を促すなどして組織を強化し、支持回復を目指します。札幌を地盤とする自民の国会議員はかなり減ってしまいましたが、異例の市議出身の会長として政治力低下を食い止めたい」
ーー7月の参院選にどう取り組みますか。
「北海道選挙区(改選数3)では人口の約4割を占める札幌が天王山です。自民の現職2人の当選が最重要課題となる中、札連がどのように対応しなければいけないのか、おのずと答えが出ます。自民に逆風が吹いており、厳しい選挙です」
ーー衆院選で自民が北海道3区(札幌市豊平区、清田区、白石区の一部)を公明党に譲るとの話がなくなり、道4区で落ち着きました。
「私は当時、自民道3区支部の幹事長でしたが、全く事前に聞いていませんでした。(道3区を地盤とする)高木宏寿前衆院議員もこのことを認めておらず、無理やり押しつけられた形です。公明にも失礼な話でした。この話は党本部ではなく自民道連幹部の判断と受け止めています。結果的に道4区(札幌市手稲区、西区の一部、石狩市、後志管内)選出の中村裕之衆院議員が道4区を譲ることを了承しました。参院選でも衆院選でも自公協力は必要と考えます」