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森本 和義 ブログ

持続可能な社会では「情報リテラシー」が重要です!

2020/8/7

 持続可能な社会を実現するためには変化を吸収する必要があります。

 変化とは、自然の変化(例:自然災害)、生活形態の変化(例:家族形態)、情報の変化(例:情報化技術、SNSの普及)等です。

 変化は断続的にやって来ます。変化によって社会全体が致命的な影響を受けることのないように、その変化を建設的に包容し、吸収していく必要があります。

 現代社会では、情報に振り回されて不安・混乱が増大して、自暴自棄になったり、自殺してしまう人や、逆に、他人を攻撃したりする人が、メディア(以下、マスコミやSNS)を通じて増えてきているようにも感じます。

 

 「テラスハウス」に出演していた木村花さんがSNSによる誹謗中傷に耐えかねて自殺された事件(TV局側の過剰演出も疑われているが、それも含めて)、某知事のうがい薬にまつわる発言が買い占めを引き起こしたことなども、無関係ではありません。

 

 メディアは民主主義の基本インフラとして寄与する面も多大なので、選択肢は多様化するとしても、今後も、その重要性は変わりません。無くなることはあり得ません。

 

 特に現在、コロナ禍で在宅率も高まり、メディアとの接点が増え、不安や不満・ストレスが蓄積している中では、メディアの影響度合いは総合的に増大していると思われます。

 

 そこで重要になるのが、情報の受け手側の「リテラシー (=literacy)」です。

 

 元々は、「読み書き能力」のことを指していましたが、情報化社会の進展に伴い、特に「メディア・リテラシー」という言葉で広がってきた概念です。

 

 メディアで表現されたものを、理解・解釈・分析して、改めて記述・表現することであり、

① メディアからの情報を批判的・客観的に受け止める能力

② メディア(ここではSNSの意味が強い)にアクセスするためのデジタル機器等に対する対応能力

 (この能力における格差=デジタル・デバイドも課題)

③ メディアを用いて表現できる能力

という3つの能力を指します。

 

 今回は、①について、私の実体験を元に述べたいと思います。

 

1.討論番組はAさんとBさんが討論しているというよりも、「本気」と「演出」が戦っていると思った方がよい。

 ⇒「演出」を見抜く練習の場と考える。あらかじめ賛成と反対を決められてディベートをする訓練を受けていない人がほとんどだから、討論番組を疑似的にその前提で活用する。

 

 大学4年生、就活の際、某TV局の討論番組で「日本にコメ作りは要らない。水田は宅地や工場に転用して、コメは金で買えばいい。」という主旨を述べていた有名な論客が代表をしてる会社の就職説明会に出ました。

 農業経済学科の私としては、代表に対して意見を述べたいと思い、説明会終了後、自分の考えを代表に突撃質問しました。すると、彼は「自分に訊かれても困る。TV局から頼まれたので言ったまで。意見があるのならば、局に訊いてくれ。」と言われて絶句しました。

 本当にそうなのかもしれないし、(変な学生に対する)単なる逃げ口上なのかもしれませんが、それ以降、私はスポンサーのいる報道番組や討論番組は斜めに見ることにしています。

 株式会社であるTV局の番組にスポンサーがいることは当たり前だし、スポンサーの意向としては視聴率が大切だし、局側がそれを意識することも当然ですから、そのことを否定するつもりは全くありません。盛り上げ役が必要なのはどこでも同じです。

 ただ、報道に係る多くのマスコミ人が「ジャーナリズム」を学んでその世界に入ってきているし、報道はコストセンターと言われて儲かるセクターではないから、株式会社の中でどうやって「ジャーナリズム」を守っていくのか、大変なことなんだろうなと思っています。

 

2.記者も人間だから、ミスはある。

 ⇒でも、訂正記事やお詫び記事は元記事より大きいスペースでお願いしたい。⇒こうすれば、より慎重になる。

 

 初めての総選挙の告示日の話。

 翌日の某新聞に「森本の出陣式にはネクタイをした人ばかりが詰めかけた」というような記事が掲載されました。要するに、労働組合の人ばかりが集まったということをにおわせた記事です。

 実際は、夏場でカンカン照りだし、労働組合の方ばかりではないし、さらに、労働組合の方々には、そういう風に思われるとマイナスだから絶対ネクタイはしないようにと言っていたので、記事は全く事実ではありません。

 

 おかしいと思った選対の方が記者を問い詰めたら、どうも寝坊して出陣式には来ていなかったから推測で書いたとのこと。せめて、参加者=関係者に取材するとかできなかったのでしょうか。

 選挙期間中で、お詫び記事もありませんでしたが、こんなに見事なミス(?)も珍しい(ことを祈る)。

 

3.フェイクニュースもまぎれることが実際ある。特に外部からの記事を掲載する際は、あって当たり前という前提くらいがちょうどよい。

 ⇒自社の記事のフェイクニュースが認定されたら、「フェイクニュース一覧」のスペースを作り、読者にフェイクニュースであることを示す必要がある。フェイクニュースに至った経緯や理由も加えて。読者はフェイクニュースが一度でもあったらダメだと考えるのではなく、フェイクニュースに対する当該雑誌の姿勢を評価する。

 

 初めての国会が開会して間もなく、某新聞系雑誌の特集記事の中で、「民主党は新人議員にヤジ教育。ヤジ将軍の森本和義議員は本会議場で自民党〇〇元幹事長に『自民党の方がひどかっただろう!』とヤジ」という文章がありました

 私は、選挙最終日に叫びすぎてのどを壊し、しばらく声が出ない状態でしたし、国会開会時もかなり声が出せない状態であったから事実無根でした。取材も無かったし。もちろん、ヤジ将軍ではありません。

 

4.間違いがないことが、間違いと思った方がいい。

 ⇒自分から距離のある事柄に対して私たちはついついメディアを完全に信じ込む傾向がある。

 

 10年ほど前、党の代表選挙が行われる前に、党員サポーターの方々に集まっていただき、皆さんの意見を聞こうとしました。

 その日の某新聞朝刊に「森本和義議員は〇〇に投票する」と記事に出ました。

 私はまだ決めていないし、皆さんから意見を聞くために集まってもらったわけだし、取材も受けていないという話をしたら、ご高齢の党員の方から「天下の〇〇新聞が嘘をつくはずないじゃないか、お前が嘘を言っている!」と言われました。

 私も若気の至りで「私の言うことが信用できないなら、ここにいて私の話を聞く意味がないから出ていってください!」と返しました。

 あれからずいぶん経つので、天下の〇〇新聞という人は少なくなったとは思いますが、そろそろ「間違いの無い」ことに懐疑的な姿勢を多くの人が持つ必要があると思います。

 

5.メディアはあらかじめストーリーを持っていて、それに順応しない場合は外される傾向がある。

 ⇒すべては人間が行っているのだから、あらかじめのストーリーを用意しておくのはある意味当然。ストーリーに乗れば脚光を浴びるから、それを活用しようとする人間もいて当たり前。

 ⇒ということを、知っておく。常に確認する。⇒ストーリーが異なる複数のメディアを活用する癖が大事。

 

 税と社会保障改革で消費税増税議論が進んでいた際、1期生約20人で創った「礎会(いしずえのかい)」では、「身を切る改革無くして、増税無し」をキャッチフレーズに、議員定数削減を実施もせずに消費税増税は無いという論陣を張っていました。

 当時は、財政規律を強く求める国際世論に対する約束順守や持続可能な社会保障のためには消費税増税もやむを得ないかもしれないが、資金使途の制限や経済状況への配慮、そして何よりも国民の納得が必要であり、最低限、国会議員が自らの身を切る覚悟を見せなければ増税は失敗するし反対だ。という考えでした。

 

 メディア各社の方々から、「主張が受け入れられなかったら離党しますか」という質問が飛びました。

 私は執行部の不評を買って除名をされることも覚悟の上でしたが、次のように答えました。

 「主張が聞き入られなかったら離党するというのは簡単だが、自分たちの主張を実現するために、党内で最後の最後まで努力するのが議員の役目だ。」

 すると、「そんなことは無理ですね。そんな姿勢では取材は無理ですね。」と言われました。

 別に取材してほしくて主張していたわけではなかったので、その後、一心不乱に党内執行部に働きかけました。

 

 党内議論を経て「身を切る改革無くして増税無し」という主張が認められ、官邸に直談判するなどして、政府においてもその方針が認めらました。

 (結果があのような解散総選挙となってうやむやに終わってしまったことが本当に悔しい。)

 

 想像するに、「消費税増税に反対する議員が続出して政権が危機に陥る」というのが多分その時のメディアのストーリーだったのではないでしょうか。ストーリーに合致しない我々の動きは途中から取材対象から外れました。

 私たちには別のストーリーを創り出す力がありませんでした。だから、メディアを巻き込んでいくことができませんでした。

 

 今は、SNSという別のストーリーを創り出せるツールがあります。

 だから、SNSは大事です。

 でも、そのSNSのストーリーがどこに向かっているのかを見極めなければなりません。

 自分が信じて愛用するSNSはAIを駆使した検索エンジンにより、より自分の指向性にあったストーリーを見つけ出し、強固にしていきます。便利です。安心できます。余計なストレスや悩みを減らしてくれるかもしれません。

 だから、(可能ならば)相反する複数のメディアを利用することが効果的だと思います。

 

 「酒は飲んでも、飲まれるな。」

 「情報は活用しても、誤報は流されるな。」

 

 私も気をつけたいと思います。

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著者

森本 和義

森本 和義

選挙 第48回衆議院議員選挙 (2017/10/10)
選挙区

愛知6区 75,069 票 比例 東海ブロック 希望の党

肩書 元銀行員、元衆議院議員、経営コンサルタント、FMラジオパーソナリティ
党派・会派 立憲民主党
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