2025/10/9
ーー岡明彦の10月7日の愛知県教育スポーツ委員会での質問(要旨)ーー
私は令和2年10月、愛知県議会教育スポーツ委員会において、障害のある者とない者が共に学ぶインクルーシブな県立学校が増える中、学習支援サービスなどのソフトを活用し、障害の程度に応じて最適化された学習環境を一人ひとりに提供することは、県教育委員会の責務であると申し上げました。それから5年。GIGAスクール構想のもと、1人1台端末環境が整い、県立学校では全生徒がMicrosoft 365のアカウントを保有するに至りました。今、問われているのは「整備された環境をいかに活かし切るか」です。
Microsoft 365には、読み書き・視覚・聴覚・肢体・認知など、様々な障害種別に対応したアクセシビリティ機能が統合されており、教育的汎用性が非常に高いツールです。たとえば「Immersive Reader」はディスレクシアやADHDのある生徒の読解支援に効果があり、Windowsのナレーターや画面拡大機能は視覚障害のある生徒を支援します。Teamsのリアルタイム字幕やOneNoteによるノートの構造化は、聴覚障害や知的障害のある生徒に有効です。音声入力や視線入力は、肢体不自由のある生徒が自らの考えを表現する手段となります。
こうした機能は、国内外の事例でも有効性が実証されています。米国ロチェスター工科大学では、聴覚障害の学生がMicrosoft Translatorで講義を受け、東京都の愼允翼さんは視線入力とOneNoteを駆使して通常学級で学び、東京大学に合格されました。
こういった事例を踏まえて、私から以下の点について県教委へ質問しました
県教委からは、好事例が散見され始めており、Microsoft365の活用をさらに広げていきたい旨の答弁された。具体には、愛知県総合教育センターに「インクルーシブ教育システムセンター」を新設すること。日本マイクロソフト社関係者が講師となる教員向け研修会のスタート、ICT教育推進課に伴走型のサポートチームを置くことなどが発表されました。
今、学校には「できないことを補う支援」だけでなく、「できることを広げる支援」が求められています。Microsoft 365の支援機能は、まさにそのための道具です。障害のある生徒も、通常学級の生徒も、それぞれの得意と苦手に合わせて学びを深めることができる時代に来ています。愛知県がこうしたツールを有効に活用し、「誰一人取り残さない」学びの実現に向けて先進的な歩みを進めることを強く期待し、私からの質問を終えました。
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