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日本はいまだ”敵国”なのか?国連憲章に残る条項と削除を要求してきた歴史を今野忍記者が解説

2026/9/28

選挙ドットコム編集部

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2026年9月25日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、9月22日(現地時間)の国連総会での高市早苗総理が行った一般討論演説の中で言及した国連憲章の「旧敵国条項」の削除について、政治ジャーナリストの今野忍記者が解説!MC期日前氏も驚いた戦後から続く歴史的な経緯とは?

今野記者:9月22日に高市総理の日中首脳会談と米中首脳会談がありましたね。特に何か大きく決めるわけではなく、日米会談は米中会談の前に台湾問題などで中国に寄り添いすぎないよう、高市総理からトランプさんに吹き込むための会談でした。

米中会談は台湾問題などのオンゴーイングなものを現状維持でいきましょうということを確認するもので、結果はまだ全て出てきていませんが台湾への武器輸出の話などもおそらくこのまま進めない方向です。トランプさんも中間選挙までに中国と揉めたくないし、中国もアメリカと揉めたくない。どちらも揉めたくないので現状維持のまま11月・12月の会談に臨むという結果でした。

その前に行われたのが国連総会です。これは何かと言うと、年に1回行われ、今年で70回目くらいになります。日本の総理で国連演説でここまでハッキリと言った人は、僕も限られた時間の中で調べてみた範囲では過去にあまりいないと思います。

国連(United Nations)とはそもそも後から作られた「国際連合」ではなく、第二次世界大戦の「連合国」なんですよ。連合国と敵対した国という表記だと気まずいので、日本の外務省が「国際連合」という訳を当てたんです。

MC期日前氏:本来は敵だった方が名前を変えて、中に入っている。

今野記者:そうです。英語では「United Nations」で、第二次世界大戦の連合国そのものの名称です。日本語で「国際連合」と訳したことで別物に見えますが、全く一緒です。一緒ということは、戦勝国側の軍事的な集まりがベースにあるため、国連憲章には「敵国条項」が残っているんです。53条、77条、107条と3つありますが、特に有名なのが53条です。

敵国とは簡単に言えば日本、ドイツ、イタリアなどの旧枢軸国やハンガリー、フィンランドなどです。憲章内に具体的に国名が書いてあるわけではありません。

MC期日前氏:具体的に名指しされているわけではないんですね。

今野記者:第二次世界大戦で連合国の敵だった国、という意味です。日本やドイツは該当してしまいますが、直接国名が書かれているわけではありません。

MC期日前氏:それでも怖いですよね。安保理の許可なしで再び武力行使していいというルールがあるということですか?

今野記者:そうです。例えるなら、マンションで70年前に問題を起こした住民に対して「理事会の決議なしで追い出していい」という特約が残っているようなものです。

戦争はどちらから見るかですから、向こうから見たら問題だったとしても、僕らから見たら正当な抗議活動だったということもあります。この70年間マンションの管理費を払い続けてきたのは誰なんだという話ですよ。日本は世界2位や3位の分担金を払い、戦争もせず模範的な住民だったのに、「気に入らなければ追い出す」という特約が残っているのはおかしいですよね。時代遅れですよね。

MC期日前氏:日本目線で行くと、確かにそうですね。

今野記者:国連もそれは分かっていて、経緯を話すと1995年の国連総会で155対0で「敵国条項を削除しよう」と合意され、2005年にも首脳レベルで削除が決意されました。

しかし、2025年秋に中国が高市総理の「台湾有事」に関する発言(存立危機事態になりうるという趣旨)を捉えて、台湾に日本が再び侵略してくるのかと誤解をして対日牽制を持ち出してきたわけです。

敵国条項を消すには加盟国の3分の2以上の批准と、常任理事国5カ国(米・英・仏・中・ロ)すべての批准が必要で、1カ国でも反対すれば止まってしまうという非常に高いハードルがあります。

MC期日前氏:3分の2よりも常任理事国の5カ国の方が基本一致しないですよね。

今野記者:今は厳しくなっちゃったよね。1995年の段階で一気に進めるべきだったのかもしれません。削除を決意した時点で現在は死文化しているから放っておけという意見もありますが、中国がことあるごとにこの条項を持ち出して牽制してくる以上、日本から見るとまだ生きている条項と言えます。

高市総理の全てを評価するわけではありませんが、高市総理がこのタイミングで完全な死文化を訴えたことには非常に意味があると思います。国連改革(常任理事国・非常任理事国の拡大など)の一環としてスピーチしています。(中略)(国際政治学者の)東野篤子先生もブログで「高市政権の思いつきではなく、日本が数十年求めてきた課題だ」と書かれていましたが、まさにその通りで、歴代総理が毎年訴えてこなかったことこそが問題だったと言えます。

強いて言えば、同じく敵国条項に該当するドイツ、イタリア、フィンランド、ハンガリーなどと事前に根回しをし、連携すべきだったと思います。敵国条項に該当する国が連名で訴え出ればより効果的だったと思います。

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