
2026年9月1日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、横浜市の山中竹春市長が職員に対するパワハラ行為が第三者委員会から認定されたことを受けて辞職したニュースを地元紙「タウンニュース社」横浜デジタル編集室 編集長の門馬康二記者が解説します。市長辞職について横浜市会の受け止めは?背景にあった選挙区事情とは?MCの選挙芸人・山本期日前氏が深掘りしてお話を伺います。
MC期日前氏:今回の山中市長の辞職について各政党はどういう評価をされているんですか?
門馬記者:もうほとんどの政党が市長を批判し、かつ「遅すぎた」と。報告書が出たのが7月末で、そこから1カ月かかってようやく辞めますと。この1ヶ月間でも市政の停滞があったということで、そこの部分を批判している党もありますので、みんな批判一色という感じでしたね。
特にこの期間中、市長は会見でも言っていたんですけども、市長公舎にいて市役所に登庁することが本当に数日しかなかったんですね。ずっと公舎にいて、今回のことを自分の中で考えていたと。「必要な対応があれば電話なりで指示をしてやっていたので問題はない」という認識を示していましたけども、この期間中も豪雨や地震などいろいろありましたから、その時に市長が市庁舎にいないというのは、それ自体に問題があるという指摘もありました。

MC期日前氏:イベントとかも、あまり参加していなかったという感じですか?
門馬記者:そうですね。この期間中で一番印象的だったのは、横浜高校が甲子園に行く時ですね。甲子園に行く時はいつも知事や市長のところに表敬訪問に行くんですけども、市長のところへの訪問は取りやめになり、なかった。あとは9月上旬に予定されている横浜市主催の国際会議について、ここに市長が参加することも見合わせることが発表されていますので、市主催の会議に市長が出られないというのはかなり深刻な話ですよね。
MC期日前氏:確かに、それはなかなかない現象ですよね。(中略)元々、結構イベントには積極的に参加するタイプなんですよね?
門馬記者:そうですね。大きい催しがあれば積極的に出ていって、区民祭りの類があるたびに出向いて、屋台などのブースを1個1個まわるような姿もよく見られましたから、出張っていくのが好きだったと思います。
MC期日前氏:告発した前人事部長は、どのように思われていらっしゃるんですか?
門馬記者:28日の会見があった後に前人事部長がコメントを発表していまして、その中で印象的だったのは、まだ今回の件で謝罪だったり被害の回復が実行されていない人がいる。だから市政の混乱の収拾と共に、そういった被害者への謝罪や被害の回復を速やかにやってほしいということを言っていました。山中市長は報告書が出た後に告発した前人事部長のところに直接謝罪に出向いて行ったんですけども、その際に前人事部長は自分が告発したことをきちんと事実として認めて文書の形に残してほしい。それをやった上で謝罪として受け入れます、という条件を出したんですが、山中市長は文書にすることに応じなかったんですね。そのため前人事部長としては気持ちとしては受け止めるけども、謝罪としては受け取れない、と言っていましたので、ここはずっと平行線のままですね。
MC期日前氏:そうなんですね。今後注目すべきポイントはどこになりますかね?
門馬記者:一番は、会見でも明言しなかった出直し選に出馬するか否か、ここが次の一番の焦点になってきます。仮に出馬を決めたとなると、誰が支援するのかということになりますよね。前回の市長選は自民・公明・立憲民主が支援して、そこからスタッフも送り込まれてポスターを貼ったり、実際に選挙カーを回したりというのをやっていましたけども、今回はその政党の支援はまずありませんから、自前・自力でどこまでできるんだと。自民党の中には「政党が支援しなければポスター1枚も貼れないんじゃないか」という見方もありますので、自力でどこまでできるのかというのは、仮に出馬したとしても問われるところですね。
MC期日前氏:不信任になって議会解散というのは、まずなくなったと。
門馬記者:そうですね。この支援者への報告や会見がある前、2〜3日はかなり議員の中でも「不信任が出たら議会解散を選ぶんじゃないか」という見方があって、何人かから私もそういう連絡をいただいて、中にはもうそのつもりで準備を始めて浮き足立っていた人もいたんですけども、結果的にそうはならなかったと。
MC期日前氏:議員さんたちは安堵しているというか。
門馬記者:そうですね。今、横浜市会では定数の見直しがあって、国勢調査の結果に基づいて定数を改定することになっているので、総数は86で変わらないんですけども、区によっては減ったり増えたりというのがあります。例えば南区は今定数4なんですけども、これが定数5になる可能性が高いんですね。ただ、今解散して選挙になったら定数4のままなので。

MC期日前氏:だから南区の人はめっちゃ嬉しいと。
門馬記者:今の現職の人はそうですよね。南区は定数4で、9月末に国勢調査の確定値が出るので条例改正をして定数を変えるんですけども、それが4から5になると。自民党は来春の選挙に向けて新人2人を擁立するつもりで、4の中で新人2人は相当きついですから「5だったらいいけど、4で今選挙をやられたら困るよね」という声もありました。
MC期日前氏:2022年の参院選神奈川選挙区みたいですね。定数が減るエリアもあるんですか?
門馬記者:今のところ想定されているのは、金沢区と旭区ですね。ここは人口がかなり減っているところなので。だから、ここの現職議員は「今やってくれれば前回と同じ枠組みだからなんとかなるかもしれないけど、仮に1減っちゃったら来年自分の席がないよね」と思っている人も中にはいたかもしれないので。ただ、解散はないと。
MC期日前氏:そういう形になるわけですね。中田宏さんが辞められた時は盛り上がったんですか?
門馬記者:あの時は、中田市長が自分で辞めて衆院選と同日に合わせると。衆院選と同日に合わせることによって、あの時は自民党から民主党への政権交代選挙になったんですけども、自民と民主が相当ぶつかることになるから市長選においても自民と民主が相乗りすることはないだろうと。当時、横浜では自民と野党系が相乗りすることもあったので、それを防ぐためにも衆院選と同じ日に市長選をやるように仕向けたんです。結果的にあの時は民主系が林文子さんを担ぎ、自民系は中西健治さんを出した。この2人の事実上の一騎打ちになって、僅差で林文子さんが当選したと。
MC期日前氏:表向きは経費削減と言っていたけれど、本来の狙いは相乗りさせないことだったんですね。当時はマニフェストと言っている時期だったんで、一緒にやるわけがなくて。
門馬記者:結果的に民主党が国政でも大勝して、横浜市長選でも民主が応援した林さんが当選したと。林さんはそうやって1期目当選したんですけども、2期目以降は結果的に自民党側も林さんに近づいていって、2期目以降は自民・民主が相乗りするような感じで林さんを応援していったという過去がありますよね。
MC期日前氏:なんか流れが似ていますよね(笑)。

門馬記者:そうなんですよ。中田さんもそういう意味で言えば、最初はそういった感じで出てきたんだけども、最終的には自民側も乗るような感じになってきたので。
MC期日前氏:今回はどうなるか分からないですけどね。
門馬記者:今回は今までと対立構造が違いますからね。
MC期日前氏:横浜市長選、またいろんな動きが出てくるかなと思いますので、選挙になったらぜひ解説をいただきたいですし、その前の擁立を巡る攻防とかがありましたら、そちらもぜひ!
門馬記者:はい。そのあたりの日々の動きはタウンニュースの紙面、あるいはWeb版タウンニュースの中で日々報じていきたいと思います!ぜひ皆さんタウンニュースの紙面やWeb、あと今LINEでも見ることができますので、登録して読んでいただければと思います。
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