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米朝首脳会談の「兆候」がある!?各国の思惑をW政治記者が解説【水内茂幸記者×鈴木拓也記者】

2026/9/3

選挙ドットコム編集部

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2026年9月3日公開の「選挙ドットコムちゃんねる」では、アメリカのトランプ大統領が北朝鮮の金正恩総書記と会談したい考えを表明したニュースを取り上げます。米朝、そして中国も絡んだ各国の思惑を元朝日新聞記者とMCの産経新聞編集長・水内茂幸記者が解説します。

MC水内記者:最近トランプさんが韓国に対していけずな態度を取る一方で、北朝鮮と「また会うか」などと言っていますよね。これなんかも僕はすごく心配なのですが、あの動きはどう見ていますか?

鈴木記者:よく言われていることですが、対イラン作戦が当初は短期決戦で終わると思っていたのが長引いていますよね。物理的な兵力で圧倒的な差はあっても、革命防衛隊を中心に「最後まで戦う」という意思があるからなかなか終わらせられない。それで上手くいかないことに相当イライラしている中で、中間選挙もあるからという話もあるが、どちらかというと退任するまでにレガシーを残したい、あわよくばノーベル平和賞を取りたいという思いが頭の中にあるのではないかと思います。

MC水内記者:もう1回会うというようなことを言っていて、年内にも会うという噂についてはどうですか?

鈴木記者:可能性はゼロではないと思います。韓国の国家情報院が与野党国会議員にブリーフィングした情報によると、「確実に米朝が水面下で接触したとか交渉しているという具体的な情報は取れていないが、米朝首脳が会う兆候はある」といった言い方をしていました。何かをつかんでいるのか、つかんでいなくて言っているのかは分かりませんが、実際可能性としてはあると思います。金与正(朝鮮労働党総務部長)が首脳間の関係が良いということは前回の談話でもわざわざ入れているので、北朝鮮としても最低条件さえクリアしてトランプ氏と会う方が得だと思えば会うでしょうね。

MC水内記者:仮に会うとすれば、どこで会うのかなどに関心があります。2018年と2019年にシンガポールやハノイでありましたよね。今回はどうなりそうですか?

鈴木記者:深圳APECの時に会うという報道もありましたが、中間選挙が11月3日で、深圳APECが11月18・19日ですよね。そうすると中間選挙が深圳APECの前ですよね。「事前に会談をアナウンスすることが選挙に有利に働く」ということなのかもしれません。ただ一方で、アメリカの有権者が米朝関係や金正恩氏とトランプ氏が会ったことによって投票行動を変えるかというと、アメリカ国民の多くの人はそれほど関心がないと思うのです。ICBMに核弾頭を載せて飛ばしてくるような現実的な脅威が迫っていれば別ですが、今すぐ北朝鮮がそれをやるという兆候もないわけですから。

もしやるとしたら、場所として中国の深圳APECはあまり関係がないと思っていて、もう一つは「中国で習近平氏が仲介して会わせるか」という点です。仲介役を担う可能性は十分ありますが、場所が中国国内になるかと言われると……。2018年・19年の時もシンガポールとハノイでした。中国としては中国でやらせようとしていた訳です。習近平氏は自分がホスト役としてセッティングしたよということで、アメリカに恩を売れるし、国内的にも宣伝ができるから。でも、米朝双方とも中国で開催するのを嫌がってシンガポールやハノイになった経緯があるので、中国でという線は可能性としてはそれほど高くないのかなと思います。

また東南アジアでやるとしても、トランプさんは良いと思いますが、金正恩さんにとってみれば1回失敗しているわけです。もしあなたが本当に私に会いたいなら、我が共和国(平壌)にお越しくださいとなる可能性があるのではないかと。専門家や外交官ともお話ししている中で、「それはないだろう」とおっしゃる方はいないですね。

MC水内記者:エアフォースワンが平壌に降り立つということですか。

鈴木記者:そうですね。去年からの流れの中で、短期間で習近平氏も来ました、プーチン氏も来ました、トランプ氏も来ました。

MC水内記者:冷静にみても、世界でそんな国はないですね。

鈴木記者:「金正恩総書記詣で」「我が共和国はすごいんだ」と、国内向けにも大宣伝できるわけです。金正恩氏にとってはすごくプラスですよね。

もう一つの絶対条件としては、表向きには「非核化」を表明しないことです。

MC水内記者:トランプさんが以前、北朝鮮に核を持たせるべきではなかったが、もう持ってしまったんだからというような言い方をしていたのが気になります。習近平さんが北朝鮮に行った時も核をやめろとは一切触れず、事実上容認するような形になりました。トランプさんまで行って今の核を容認してしまったら、事実上の核保有国として認めることになりかねないのではないですか?

鈴木記者:そうなるとP5(核保有国)のうちの中心となっている3か国がということになりますから、事実上の容認ですよね。「持っていい」とは言わないけれど、「触れない」ということです。それはあるかもしれない。

ただし、ICBM(大陸間弾道ミサイル)だけはやめなさい、アメリカ本土に届かなければいいですよという、まさに「アメリカ・ファースト」になる可能性があります。

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