元東大阪市議の天命党・こばたはるひこは参議院議員選挙の直前まで「救国連合」として全国で遊説を続けていた。こばたが救国連合ではなく、天命党として参議院議員選挙に挑戦することを表明したのは6月9日。私はInstagramの投稿でその事実を知った。
私は昨年11月、こばたはるひこに広島市内で偶然出会っている。私が広島県知事選挙の取材に行った際、広島駅で街頭演説をしていたところを目撃して声をかけたのだ。その時、聴衆はマスクをしていなかった。こばた自身もマスクをしていなかった。私が名刺を差し出して話を聞くと、マスクは必要ない、という主張を訴えて全国行脚をしている途中だという。非常に演説なれしていて、聞いている人たちもウンウンと頷いていた。

「ひょっとしたら、この人は近いうちに選挙に出るかもしれない」
そう思っていたところ、知り合いの記者から東京選挙区から立候補しそうだという情報が寄せられた。公示日の立候補の届け出には本人ではなく陣営スタッフが参加していたため、演説予定を調べて大森駅で声をかけた。
「あー! 広島でお会いした! 覚えています!」
こばたは街頭演説で「消費税廃止」「教育費無償化」「食料自給率の向上」などを訴えている。ワクチン被害者救済も訴えており、マスクはしていない。陣営スタッフにも「もうマスク外しましょうよ!」とにこやかに声をかけられた。
「私たちは世界初のビーガン政党です(※ビーガンとは可能な限り動物性の食事をしない、身につけない、傷つけない生き方)。参政党さんも『食と健康、環境保全』と訴えていたりと、結構、私たちの政策を真似されているようですが、言行不一致だと思います。私たちは一切、肉を食べません。肉を食べている人は顔を見ただけでわかります」
演説では「当選したらすぐに消費税廃止」と訴える。そんなことができるのか。
「当選したら、まずは国連脱退です。消費税廃止の財源ですか? 複式会計の導入と日米地位協定の抜本的見直しで国家予算の倍以上を確保します。これで400兆円の財源ができるのに、なぜ、これをなぜやらないのかと思います」
こばた自身も自らビラを配る。受け取る人がいると、丁寧に頭を下げる。通り過ぎる人に「マスクつけろ!」と怒鳴られると「マスクに意味はないんですよ!」とにこやかに返していた。高齢の女性が差し入れの紙袋を持って、こばたに渡す。女性はこばたの熱い演説を感極まった様子で聞いていた。古くからのお知り合いですか、と聞くと、こばたはこう答えた。
「いえ、はじめましての方です。ウェブサイトの情報を見て来てくださったようです。ものすごく嬉しいですね」
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