選コム:「選挙運動の規定もいろいろと日本独特なものがありますが、難しかったところなどありますか?」
よぎ:「インドの選挙の規定も私は詳しくはわからないけど、それぞれの国で難しいところはあると思います。お金の規定は日本ではとても厳しいけど、インドでは携帯電話を何千人に渡すとかいう贈賄事件もありますね(笑)」
選コム:「選挙運動に使う選挙カーは事前申請しなくてはいけないなど、細かいルールはどう気を付けていましたか?」
よぎ:「選管のひとが本当に詳しく教えてくれました。ヨギさん、こういうルールがあるから気を付けてくださいね、と事前に。
ウグイス嬢の日当の上限なども、昨年は大臣の辞任にまでつながりましたが、選挙期間中は選挙の専門職の人たちにとっては稼ぎ時。相場が吊り上がるのは当然のことなので、規定する必要あるのかな?と腑に落ちない部分はありますね。
いろいろな人に平等な機会を、と設けられた規定なのは理解できますが、もっと変化に柔軟に対応できればいいのに、と思います」
(関連記事:何ができて、何ができない?選挙運動と政治活動②実践編|選挙プランナーによる必勝講座【選挙ノウハウ】)
選コム:「 その点、外国出身だからこそ感じた難しさは、特にどういったところでしたか?」
よぎ:「外国人が『無報酬で労務提供できない』という規定があり、私にとってはとても厳しい。私のまわりで手伝ってくれるという人は、外国人が多いので。日本に住民票を置いている外国人は許可してほしいですね。
※編集部注:外国人の選挙運動を禁じる規定はないが、政治資金規正法により外国人からの寄付は禁止されている。選挙運動で無償の労務提供が寄付に当たることから、「外国人は無償で労務提供できない」という解釈となる。
あと、外国の企業から政治献金を受けてはいけないとか。私の場合は、インド人の会社やっている知人が、応援しようと言ってくれることが多い。逆に100%の日系企業とそのようなつながりがなかったので、政治献金を集めることがまったくできなかったです」
選コム:「なるほど、それは不公平ですね。なかなかすぐには変えられない部分ではありますが‥」
よぎ:「外国企業から規制なく献金が受けられるのは問題かもしれませんが。たとえば日本を拠点に生活して、住民票を置いている、税金や年金を払っている人たちも一緒くたにそういう扱いはしないような新しい基準をつくる必要があると思います。
アメリカでも、徐々に黒人が参政権を勝ち取っていったように、少しずつ変化していくものだとは思いますが、それを移民社会に求められてから変えるのか、行政が必要性を判断して提供していくのか、という違いはありますね」
選コム:「日本の行政はそうしたことは、先に先には動かないイメージですね‥」
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