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「私の戦闘力(得票)は53万です」ネット選挙で当選を果たした山田太郎参議院議員の選挙戦略に迫る(山田太郎氏インタビュー前編)

2019/9/2

選挙ドットコム編集部

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選挙戦を進めていくうちに組みあがったネット選挙戦略

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普通の候補者陣営であれば電話かけしてくれる人、スケジュール管理してくれる人…色んな人がいますがそれをネット上で同じように落とし込んだような形ですね。

山田氏
うちの事務所そのものの実働スタッフは5人くらいしかいないんですよ。特にネット担当は2人だけです。ただ、その先にいる我々も会ったことがないボランティアの皆さん、SNSのアイコンでなんとなく「この人かな…?」というのはわかるんですが、そういった280人のボランティアの方々がネットで組織的にグワっと動いた訳なんです。LINEでミッションを投稿するとそれだけでTwitterでのエゴサが埋まってしまうくらいです。

ただ最初からこのように考えていたかというとそうではないんです。いずれ会員制度は作ろうと思っていたんですが。

推しマークの「⋈」も偶然なんですよ。あのマークは東京でフォーラムをやった時に「山田さんを応援している人のマークを作ったらいいんじゃないか」って言われまして、じゃあ蝶ネクタイだからリボンみたいなマークをつけよう、という話になりました。

これがたまたまキングオブモンスターズのモナークのマークに似ている、と話題になったので次はそういう研究員を作っちゃうか、というストーリーはありましたが。確かに裏側の「レベル3」をどう組織化しようか、とは思っていたんですが、まさかこのような形になるとは思いませんでした。

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最初からそういう計画的に進めていた訳ではなく、やりながら組み立てていった、という感じなんですね。

山田氏
そうですね、「電子為書き」や「電子だるま」もそんな感じです。

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「電子為書き」「電子だるま」とはどんなことでしょうか?

山田氏
電子為書きと電子だるまはそれぞれ狙いは違っていまして。電子為書きは簡単にいうと「バズり」を狙っていました。我々の選挙戦略は自分自身のツイートをバズらせることではなく、周りの人たちが自分の言葉でツイートすることで「山田太郎」の情報がTL上で面を取ることが目的でした。単純接触効果を狙っていたんです。

その手段の一つに電子為書きを位置付けていました。これがあると有権者自身が「自分が山田太郎を応援したよ」というのを画像付きでツイートできるようになるんですね。どんな意味があるかというと、有権者自身が自分の言葉で書いた応援コメントと共に電子為書きツイートをすると、その人の周りの人が「何だろうこれ?」と思って注目してくれます。つまり自分自身で「山田太郎」についてツイートすることが難しい人でも、簡単につぶやけるコンテンツを提供することで簡単に自分のTL上で山田太郎について画像付きでツイートすることができる、というのが狙いの一つでした。

もう一つの狙いとして、新しい選挙の仕方を可視化しようとした、というのがあります。

為書きは選挙ではある意味象徴的なものです。普通は政治家から「祈 必勝」と筆書きされた紙が為書きとして届くのですが、これが一有権者から届くとなれば選挙として象徴的なことになります。それを事務所の壁に貼ることで新しい選挙の姿として示したかった、というのが狙いでもありました。これはどちらかというとメディア向けの狙いでもありましたね。

今回の参院選では為書きを2000枚以上事務所に貼り出しましたが、そんな事務所は日本全国でも他にないはずで、政治家同士ではなく有権者に支えられているというのを示すのがこの電子為書きの目的でした。

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では電子だるまはどんな狙いだったのでしょうか?

山田氏
電子だるまの目的も電子為書きとは違っています。

我々の目標として「53万票」がありましたが、どうやったら53万票に達するのかはわからなかったんですね。とても頑張ったら100万票かもしれませんし、ちょっと頑張ったら50万票なのか?と考えるとその差はよくわかりません。有権者にとっての目標を二つ作り、それらを可視化した、というのが電子だるまの役割でした。一つは「電子為書き」をしたかどうか、もう一つは「期日前投票」をしたかどうかです。電子為書きをすると電子だるまの片目に黒目が入り、期日前投票の報告をすると電子だるまのもう片方の目に黒目が入る、というものです。

53万票を達成するために我々が本当に有権者にやってほしかったのはその二つなんですね。電子為書きをして自分自身のTLで広めることと、今日は期日前投票で山田太郎さんに投票しました、というツイートをすること。その二つをTL上で書いてほしかったんです。

応援していることや、投票に行った、というのはそれだけでは具体的な形として見えにくいです。我々も投票箱が閉まり開票が終わるまでは結果がわからない訳です。しかし電子だるまがあると「応援してくれる人は電子為書きを是非してください」や「期日前投票した方は電子だるまツイートをしてください」といった呼びかけができますし、みんなが具体的なアクションを取りやすくなるんですね。それが電子だるまを導入した理由です。

※本インタビューは前編・後編の二部構成です。
後編はこちら>>重要なのは熱量をどう持続的に有権者へ伝えるか。山田太郎参院議員のネット選挙戦略に迫る(山田太郎氏インタビュー後編)


【イベント紹介】ネットで54万票獲得した山田太郎氏のネット選挙責任者が語る、人には言えない政治と選挙の裏の裏 ~新しい民主主義のカタチはネットが作りだす~

2019年夏に行われた参院選、山田太郎氏は支持母体や組織が無い中、Twitterを活用したネット選挙で540,077票を獲得しました。実際にそのネット選挙を指揮し運用した 山田太郎氏の秘書でネット選挙の責任者でもある 坂井崇俊氏をゲスト講師にお迎えし講演頂きます。

本イベントは、議員、候補者など政治家の方、秘書の方、選挙関係者の方はもちろん、一般の方でも、ご参加いただけます。

日時:2019年9月21日(土)13時~16時まで(受付12時45分~)
会場:汐留ビジネスフォーラム(〒105-0021 東京都港区東新橋1-1-21 今朝ビル 5F)
費用:参加費無料

>>本イベントの詳細・お申込みはこちらから

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