10月22日に迫った投票日に向け、各候補者、政党による活動が活発に行われています。投票日に向けて、それぞれの政策を比較されている方も多いかと思います。
でも、
「公約を読んでみたんだけど、そもそもどうしてこの政策が必要なの?」
「耳慣れない言葉だけど、この用語(取組み)はどういう意味? それにこの取り組みで問題の解決に十分なの?」
などと感じられている方もいらっしゃいませんか。
今回の衆議院議員選挙は、10代の有権者が初めて経験する「衆議院議員総選挙」になります。
そこで、「若者の目線」から知っておきたい10の数字をご紹介します。
これだけ読んでおけば、各党の主張、政策の理解がぐっと深まります!投票先の決定に向けて、各党の政策比較などとご一緒にぜひご活用ください。
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「待機児童問題」が大きな注目を集めています。
平成28年度までの4年間で約42.8万人分の保育の受け入れ枠が新設されていますが、まだ保育を求めるすべての子どもが保育施設を利用できているわけではありません。ほかにも、「学童保育の待機児童」や来年度から本格的に導入される「新基準」なども待機児童に関連したキーワードとして挙げられます。
各党がどのような取組みを考えているのか、注目されます。
待機児童問題の特徴に「都市部への集中」があります。
例えば、首都圏(埼玉・千葉・東京・神奈川)、近畿圏(京都・大阪・兵庫)の7都府県に、それ以外の地域の政令指定都市・中核市の待機児童数を合計すると18,799人となります。これは全待機児童の72.1%となります。
より詳しく検討すると、待機児童が存在するのは全市町村の約30%であり、7つの県では待機児童が報告されていないことがわかります。
このような地域の事情があることも、政策の必要性や有効性を考える上では、考慮しておきたいことです。
2015年に行われた国勢調査では、日本の人口1億2,709万人の内、26.6%にあたる3,387万人の方が65歳以上であることが明らかになりました。
65歳以上の方の割合は年々増加し、約20年後の2036年には、日本に暮らす人の3人に1人が65歳以上の方となる見込みです。
年齢が変わると必要とする公共サービスの内容が変わってきます。これからの社会の変化を見越して、どのような取組みが必要となってくると思われますか。
高齢者人口の増加が見込まれるなか、社会全体で考える必要があるのが介護人材の確保です。
2015年に行われた推計では、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には、介護人材が37.7万人不足するものとされています。
介護人材についても、首都圏や近畿圏での人材不足が顕著なものになることが見込まれています。
2017年度の国家予算(一般会計)は約97.4兆円です。
保育士等の処遇改善(544億円)や介護人材・障害福祉人材の処遇改善(408億円)などの取組みが予定されています。
なお、2019年10月に予定されている消費税率の引き上げでは、5兆円程度の税収増となることが見込まれています。
年金や医療、介護、子育て支援のために使われる社会保障費は年々増加しています。
その割合は、公共事業や教育、防衛のための予算の合計よりも多く、一般会計の1/3を占めています。
また、歳出の中で2番目に多いのは国債費です。2017年6月末の時点では、国の借金(国際、借入金、政府短期証券)は1,078兆円となっています。
2015年の国内のエネルギー供給の内、原子力発電によって担われた割合は0.6%です。現在、日本には57基の原子力発電所があり、そのうち4基が稼働しています。(2017年10月3日時点)
ちなみに、2010年時点では原子力発電は国内のエネルギー供給の15.1%を占めていました。
なお、地熱等の新エネルギーによる発電は4.0%と、前年(3.7%)よりも0.3%、国内のエネルギー供給における割合が増加しています。
2016年度の完全失業率は3.0%と前年度に比べて0.3%低下しています。5年前(4.5%)、10年前(4.1%)よりも低い水準となっています。また、有効求人倍率も2017年6月に初めて全都道府県で1倍を超えています。
一方で、雇用形態に関する問題提起もあります。例えば、非正規雇用で働かれている方への調査では、「正規の職員・従業員の仕事がないから現在の仕事についている」と回答した人の割合が、25~34歳の方で1/4と、他のどの世代よりも高くなっています。(出所:総務省「労働力調査」)
若者の仕事をめぐる状況を、皆さんはどのように感じてらっしゃいますか?
今回の衆議院議員選挙で選挙権を持っているのは、1億637万人です。日本の人口(1億2,667万人)の内、約84%の方が選挙権を持っていることになります。
ちなみに、衆議院議員総選挙に10代の有権者が参加するのは今回が初めてとなります。有権者数も、前回衆議院議員総選挙の時に比べると、207万人ほど増加しています。
前回衆議院議員総選挙の投票率(小選挙区)は52.66%。戦後行われた衆議院議員総選挙の中で、最も低い投票率となっています。前々回の衆議院議員総選挙の投票率(59.32%)がワースト2位と、投票率の低下傾向が続いています。
仮に、今回の衆議院議員選挙も前回と同じ投票率だとすると、国民の代表を決定することに参加する人は、日本に暮らす人の44%になります。
さて、「若者の目線」から知っておきたい10の数字を確認してみていかがでしたか。
政党や候補者の主張する政策のもつ意味が、よりはっきりと捉えられるようになってきたでしょうか。
若者世代は、有権者の中で他のどの世代よりも長く社会とかかわりを持つことになります。今後、若者世代の方が活躍していくなかで、これから日本に暮らす人たちや、仕事や子育てをめぐる環境はどうなっていくのでしょうか。
また、どのようになっていくことを望むでしょうか。
ご紹介した情報が、日本の未来を「自分ごと」として捉え、政党・候補者の掲げる政策を読み解き、納得のいく1票を投じることにつながっていくことを願っています。
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