第3回 選管アワード 月間最優秀賞は、
宮城県名取市 選挙管理委員会に決定しました!
名取市では 7月8日に市長選挙が実施されました。ホームページでは立候補者情報掲載はもちろん、過去に行われた市長選挙情報についても昭和34年実施の市長選挙実施分より、議会議員選挙については昭和35年実施分より現在まで、いずれもPDF形式で掲載されており、そのレイアウトもシンプルで見やすいことから、われわれ『ザ選挙』編集部の震災復興への願いも込めて、名取市選挙管理委員会事務局を7月の月間最優秀賞に選びました。
・ 名取市公式ホームページ
http://www.city.natori.miyagi.jp/
・「選挙の記録」のページ
http://www.city.natori.miyagi.jp/soshiki/senkyojimu/node_17559
今回の受賞と経緯説明も兼ね、名取市選挙管理委員会事務局長・鈴木利雄さん、そして書記の尾形充さんに電話でお話を伺いました。
鈴木さんのお話では、昨年の大震災の折、市役所の建物などには被害が及ばなかったことから種々のデータ散逸は免れたとのことでした。選挙に関してのご苦労をうかがったところ、名取市内外に避難された住民の方々の所在把握が大変難しいと語ってくださったのは尾形さん。選挙に際しては、今まで使用していた投票会場の損壊によって、暫定的に市役所に投票所が設置されている状況に、復興への思いを新たにされるそうです。そしてまた、名取市住民が今後の生活の場をどこに求めていくのか、その方向性を見据えつつ対処することが今後の最大の課題と語ってくださいました。昨年の震災により、選挙に関しても想定外の影響が出ているわけですが、最後に「勇気づけられた」というエピソードもお話いただきました。
昨年11月に名取市議会議員補欠選挙、宮城県議会議員選挙の2つが同日に行われるにあたり、東京都選挙管理委員会事務局の方々が応援にかけつけ大変心強かった事、さらに杉並区選挙管理委員会事務局は名取市に2ヶ月ほど滞在し、同日選挙に向けて、実にきめ細かなサポートをしてくれた事に、今も感謝していると話してくださいました。
選挙システムがいかに整い充実していても、それは有権者の存在があってこそ機能するものであり、両者が揃って初めて成立するもの。
選挙は、今回の震災のように市内外にばらばらに居住せざるを得なくたったとしても、「ひとつの共同体」として生活しようとする一人ひとりのためのものである事を、その実現に向けて尽力されている名取市選挙管理委員会事務局の方々のお話をとおして痛感しました。
だからこそ有権者にとって意義ある情報を発信、伝達することがいかに重要であるかを改めて考えさせられた取材となりました。(『ザ選挙』編集部 横内陽子、上村三恵子)
これは、十分で適切な選挙情報の公開を促すために、『ザ選挙』編集部が、優れた情報発信を行っている自治体の選挙管理委員会を勝手に称えようというものです。
この賞は、自治体そのものの優劣を決めるものではありません。インターネット上の選挙情報の掲載方法に関して、何かしらのヒント、アイディアの一助になればと思います。
選管が的確な情報を素早く出すということは、選挙の質そのものを向上させ、有権者にとっても非常に有意義であると言えます。この賞は、もしかしたら日本で一番地味かもしれません。しかし、あまり日の当たることの無い縁の下の力持ちの努力を、ほんの少し意識することで、よりよい選挙が実行されるようになると考えています。(『ザ選挙』編集長 高橋茂)
『ザ選挙』編集部では、毎月選管アワードを発表していきたいと考えています。
その月の末日までに告示のあった選挙を選考対象とし、厳正かつ公正な(一応)判断のもと、選挙情報をインターネット上で発信し、かつその内容が充実している自治体へ贈られます。ユニークな取り組みには、特別賞を贈ることも考えています。
毎月上旬には発表できるようにいたしますので、お楽しみに!
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