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公明党・佐藤茂樹選挙対策委員長「これまでも、これからも庶民目線を大切にして、国民の声を丁寧に聞く政治姿勢を貫く」|参院選2019政党インタビュー

2019/7/12

選挙ドットコム編集部

選挙ドットコム編集部

選挙ドットコムでは参院選の比例代表に候補を擁立している各政党・政治団体(以下、各党)の代表・幹部に参院選の争点・政策や政治・選挙の意義について聞く取材依頼を行い、取材を受諾した各党の代表・幹部にインタビュー形式で取材しました。今回は公明党・佐藤茂樹選挙対策委員長へのインタビューの模様をお届けします。

消費税引き上げをお願いする今こそ「小さな声を聞く力」が信条の我が党は、国会議員自らが痛みをともなう「身を切る改革」に挑戦する決意を訴えたい

‐‐ 選挙ドットコム編集部(以下、選挙ドットコム)
今回の参院選の争点はどのようなものだとお考えですか?

佐藤茂樹 公明党選対委員長(以下、佐藤氏)
私どもの考える争点とともに、訴えさせていただきたい点も含めて申し述べさせていただきます。

ひとつは、今、内外ともに課題の多い政治状況にあることから、安定した政治のもとでこうした課題をひとつずつ前に進めていく、そういう政治を目指したいということです。我々が政権復帰する前の、混迷したあの時代に戻すのか、それとも安定した政治基盤のもとでしっかりと政治をすすめていくのかを大きく問われる選挙だと思います。

そのうえでふたつ目に訴えていきたいのは、我々公明党ならではの政治姿勢ですね。今回の参院選のポスターにも掲げていますが「小さな声を聞く力」というキャッチフレーズ、我が党の政治姿勢は、この言葉に集約されるのではないかと考えています。これは国民の皆さんの声を聞くという政治を、今までもそうでしたし今後も貫いていきたいということ。こうした政治姿勢に対して、ぜひご支援をいただければありがたいなと思います。

「声を聞く」と、単に口先で言っているだけはありません。昨年の4月から6月までの3か月間かけて、公明党は「100万人訪問調査運動」というものを行いました。議員がただ事務所でみなさんが相談に来られるのを待ち構えているだけじゃなくて、国会・地方の議員自らが、悩んでおられる方のところへ出向いて、ひざ詰めで様々な課題を聞かせていくという運動です。

その結果、たとえば7割の方が教育負担の軽減を訴えておられました。教育費負担が非常に重くて困っていらっしゃると。それを受けまして、この通常国会では70年ぶりに幼児教育の無償化を実現させていただきました。これもみなさまの小さな声を、しっかりと聞かせてもらって、受け止めたうえで政権与党の中で政策にし、形にして実現できたひとつの例です。公明党はこういう国民の声をしっかり聴いて、政治に反映して実現をする政治を行っていきたいと思っています。

最後に申し上げたいのは、やはり「身を切る改革」の先頭に立って、与党の中でやらせていただきたいということです。10月から消費税が8%から10%に引き上げられます。国民に負担をお願いする今こそ、国会議員自らが痛みを伴う改革に挑戦しなければならないというのが、我々公明党の中で議論して、今回の参院選で一番に訴えたい政策です。

以上の3点を、今回の選挙では国民の皆さんにしっかり伝え、また問うていきたいと思っています。

政策を決定し、実行していく与党の一角の立場である公明党が、国民との約束として「身を切る改革」を掲げる意義は大きいと考える

‐‐ 選挙ドットコム
「身を切る改革」いうフレーズと聞くと、日本維新の会のイメージが強いのですが、言葉のチョイスとして同じものを選んだのには、なにか理由があるのでしょうか?

佐藤氏
いえ「身を切る改革」という言葉が、非常にわかりやすいからで、他意はないです(笑)。消費税を引き上げるということは、我々政治で決めました。とくに公明党も一角を占める政府与党主導で決めたわけです。消費税が10%に上がれば、国民には当然、痛税感などが出てくると思います。そういう中で、決定した当事者である与党としての公明党が、しっかりと身を切る改革に挑戦していく意義は大きいのではないかと考えています。

みなさまに負担をお願いするのだから、それを決めた我々も自らの議員報酬などにもしっかりメスを入れていきます、という覚悟を表明しているわけです。

‐‐ 選挙ドットコム
なるほど、同じフレーズでも「与党の中にあって」ということになると、たしかにニュアンスが違ってきますね。

佐藤氏
ただこの「身を切る改革」は、どこまでも我々政治家に限った政策です。これも重点政策にあげていることなのですが、一般の国民の皆さんには逆に最低賃金の引き上げを含めて、賃金アップを進めていきたいと考えています。身を切る改革はあくまでも、国会議員がその対象。具体的には議員報酬の10%削減をしていきたいと、考えています。

公明党ならではの「ネットワーク力」を生かし、地方の声を丁寧にすくいあげて中央に集め、解決に向けて全力で進めていくのが「小さな声を聞く力」

‐‐ 選挙ドットコム
先ほどのお話の中に出てきたキャッチフレーズの「小さな声を聞く力」について詳しく教えてください。

佐藤氏
私共の党の姿勢として、具体的な政策を進めるにあたってはきちんと「国民の声を聞くという姿勢」がどこまでも大事だし、大前提の基本であると考えています。国民の声を聞くといっても、既存のメディアやネットを通じてわかる部分ももちろんありますけれども限りがありますし、ただこちらが待っていて「聞きましょう」といってもなかなか入ってきませんし、本当に困っている人たちというのは大きな声をあげることすらできない現状にある場合も少なくありません。やはり政治家のほうから現場へ出向いて行って、じっくりとお話を聞くという機会が重要だと思っています。普段の活動の中で、しっかりこういうことをするのがまず、なによりも重要だと。

公明党には、我々のように国会が仕事場で、東京で仕事をしている者もいれば、全国には約3000人の地方議員さんもいて、それぞれの地域でがんばっておられます。そういう地方議員さんが聞かれた声を、そこでとどめておくのではなく、党の中心にまで集めていくシステムというか、我々は「ネットワーク力」といっているんですけれども、地方議員と国会議員が立場は違えどもしっかり連携を取れる組織作りをしています。地方議員さんが、全国からすくいあげてきた声の中で、それぞれの自治体に関係することは地方議員さんに、それぞれの地方議会で解決に向けて頑張っていただきますが、国政に関わるような部分については、国会議員が緊密に連携を取って、国政の場で問題解決に向けて進めていくというスタイルです。

これは他党にはない、公明党の大きな特徴ではないかと思っておりまして、今回「小さな声を聞く力」というキャッチフレーズをイメージポスターにも採用しました。

‐‐ 選挙ドットコム
今回、いわゆる「年金2000万円」に対して、公明党は公式HPに疑問に答えるという形で、しっかりと主張を掲載していましたね。国民の声を聞くだけでなく、こういう問題に関しても逃げることなく、国民の疑問にしっかり答える、発信するというのも、やはり党としての方針だということでしょうか。

佐藤氏
まさにその通りです。今回の金融庁の報告を巡って、野党のみなさんの一部に、さも年金制度が崩壊するんじゃないかとあおるようなところがありましたので、我々はそうではなくて年金制度自体は、2004年の改革で安定した制度になっているんですよ、とみなさんにお伝えしなければならないだろうと考えて、HP上で発信したほか、各議員のTwitterなどで我々の考えを説明したわけです。

そもそも年金問題を、政争の具とすべきでないというのは与野党の共通認識ではなかったかと思うんですよ。安倍第一次内閣の時に、消えた年金記録問題で社会に年金不安が広まり、その結果、参議院選挙で当時の与党が大敗したわけです。しかし、その後、民主党さんが政権を取った後、民主党の総理・副総理も年金制度はしっかりしていると明言しておられるわけです。そのとき、年金の問題というのは野党・与党ともに政争の具とするようなことはしないで、真摯に向き合って議論を深めていかなければならないと、お互いに納得したのでは? と感じますね。

共通するのは政治に対する責任感。スタイルの違いとしては、公明党は庶民目線の小さな声重視、自民党は企業や団体の大きな声重視

選挙ドットコム
公明党は与党として自民党と長い間、連立政権を築いてきていますが、与党の中の自民党・公明党の共通点と違いはなんですか?

佐藤氏
自民党さんと連立を組ませてもらって20年になります。これは政治用語というかわかりませんが、大きな枠組みで言うと「保守中道」路線で、まさに安定した政治をしっかり目指していくという基本的なところでは、お互いに共通した認識であると思います。そして政治に対する責任感というのも、共通した意識として持っていると思います。

もちろん政党が違いますから、政策的にもやはり違いはあります。

ただ最も大きな違いというと、政治スタイルということになるのではないでしょうかね。私どもは小さな声を聞いていく、庶民目線、生活者目線、企業で言えば中小企業目線を重視する政治というのをここまでも、これからもやっていきたいと考えています。一方、語弊があると難なんですが、自民党さんは大きな声を聞くスタイル。大企業や大きな団体などの立場を重視される。大きな力・お金をもつそういう大きな声を支援に、ダイナミックに政策を動かしていこうとされている印象です。

私なんかも選挙区で、自民党の支援団体の方に応援していただいているひとりなんですが、やはり大企業の経営者や業界のトップ、地元の名士という方が自民党の支持者の中には多いんですね。そのような層が支持してくれると、やはりどうしてもそういう方々の声を政治に大きく反映していく形になっているのが、自民党なのではないかなと思います。

我々はそんな自民党さんと連立を組む与党の立場として、自民党さんだけでは聞き取れない小さな庶民からの声を、実はこれが多くの国民の声でもありますので、自民党さんに届け、政策に反映していくことができるんじゃないかなと思っています。

‐‐ 選挙ドットコム
自民党の甘利選対委員長にも同じことをお聞きしたら、公明党が自民党にうまくブレーキをかけたりして制御をする働きがあるとおっしゃっていました。

佐藤氏
甘利さんがどのようにおっしゃったのかはよくわかりませんが、私共もそこは自民党さんと連立を組む中で、車で言うと私たちがアクセルとブレーキの役割をしっかり使い分けて、政治をうまくすすめているというのが、この自公政権なんじゃないかと思うんです。

我々はどこまでも庶民目線、生活者目線で国民が今、どう考えているのかを重視しますから、自民党がやろうとしていることについて、これは従来からの公明党の考え方と一致する、庶民や生活者に役立つものだという場合は、アクセルを踏んで一緒に推進していきます。逆に、ちょっと首をかしげるような政策のときは、政権与党の中でしっかりブレーキをかけていくという役割は、今後もしっかり果たしていきたいと考えております。

政治家が信頼されるには、法律・政策などの立案状況の丁寧な報告と、それが国民の将来や暮らしをどう変えるのかまで説明する真摯な姿

‐‐ 選挙ドットコム
今回のインタビューの企画として、さいころを振っていただいて、出た目の質問に答えていただくというのがあるんです。

佐藤氏
なるほど、やってみましょう。5番ですね。

‐‐ 選挙ドットコム
「政治家」に対し、ネガティブな報道やイメージを持つ人も多い中、「政治家」に求められている役割とは何だと考えていますか。

佐藤氏
政策や法律、国の予算を作るにあたって、国民の皆さんへの説明責任をしっかり果たしていくというのが、政治家にとって何より大事だと考えます。真摯に説明する姿勢を通して、政治、あるいは政治家に対して信頼を持っていただくということが、基本として重要な役割ではないかと。

メディアだけを見ていると、どうしても政治家の不祥事だけをことさら大きく取り上げることが多いので、あまりよいイメージを持たれにくいということは、正直あると思います。私を含め、上は総理大臣からすべての国会議員が、ひとつひとつ「今、こういう政策をやろうとしています」「こういう法律を国会で成立させようとしています」ということを報告し、こうした政策や法律が、みなさんの今後の人生や暮らしの中でこのような意味合いがあるんですよ、というところまで、しっかりその都度、説明していく。こうしたニュースだけでは伝わらない、地道な報告や説明の努力が信頼につながる、大事なことなのではないかと思います。

もう一つは、私たちは今、自民党と連立与党を組んで、与党の立場にいますが、政党数も多くなって、国政に出ましても多数の党がある分、多様な意見があります。こうした意見に対して「君とは意見が合わないから、話し合いもしない」という姿勢では、何も進みませんし、国民の信頼も得られないのではないかと思います。政治家として大事なのは、お互いの違いをしっかり認め合いながらも、議論を重ねていって、共通するところはないか模索して、合意形成に努めていくという建設的な姿勢だと思うんです。分断、対立というのはあまりいいものではないし、多様な国民の声をうまくまとめてよい政策にまとめてくれることを政治家に期待する国民からしたら、そうした努力をしない政治家は信頼できないと思いますよ。

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