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議長が決まらない…与那国町議会で議長選を重ねること99回の末に議長が選出。なぜこのようなことに?

2018/11/1

選挙ドットコム編集部

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9月28日、与那国町議会の9月定例会が開会しました。9月9日の町議会議員選で選出された議員の中から議長を決め議事を進めていく…はずでしたが10月31日にいたるまで議長を選出することができていませんでした。議長選の回数を重ねること99回の末に議長が選出されましたが、一体なぜこれほど長い期間、町議会の議長を決めることができていなかったのでしょうか?なぜこのような事態に陥ったのか、経緯を確認してみることにしましょう。

議員定数を6から10に増やして行われた9月9日の町議会選挙

9月9日以前の与那国町議会の議員定数の数は6でした。議会を占める勢力は町長に批判的な野党勢力が4、与党勢力が2となっていました。採決に加わらない町議会議長を除いても議会勢力は3対2で野党勢力が過半数を占めていました。
2016年9月の町議会で議員定数を増やす条例が可決され、その条例をもとに定数を増やして実施した最初の町議会議員選挙が今年9月9日の選挙でした。

選挙の結果、定数10のうち5:5で議会の与野党勢力が拮抗―議長を出した側が少数派になってしまうためどちらも議長を辞退し続けていた

9月9日に町議会議員選挙が実施され、議会は与党勢力が5、野党勢力も5、と拮抗した勢力図となりました。この拮抗した状況のなか町議会で議長を選出することになりました。しかし議長は議会で行われる採決には加わらないため、もし与野党のどちらかから議長を出したとしても議長を出した側が5:4で議会内の少数派となってしまいます。
議長は議員間の選挙によって選出されますが、今回の与那国町議会の場合は与党勢力の5人が野党勢力5人のうち誰か1人に投票し、逆に野党勢力の5人も与党勢力5人のうち誰か1人に投票する、ということが続いているため2人が同数となっている状況が続いていました。同数となった場合、くじ引きで決定するということになっていますが今回の場合ではくじ引きで当たった議員が毎回議長就任を辞退していたため、再選挙が続いていました。

行われた議長選の回数は99回、与党側から議長を選出して決着

このような中、与那国町議会が開会した9月28日以来、10月31日にいたるまでの間で行われた議長選の回数は99回。その末に与党側から議長を選出してようやく決着しました。自治体の議会運営上、一般的には与党勢力から議長を出すことが慣例とされているなか、ここまで議会議長が決まらなかったということは珍しいと言えるでしょう。
制度上、議会で議長が選出されないと議案の審議に入ることができません。そのため町長は9月定例会への上程を予定していた補正予算を、緊急性を要する事業として再編成し議会の議決を経ない専決処分で処理することを決めていました。これ以上議長が決まらないと更なる専決処分の可能性もあった中での決着でした。
議長選を行うこと99回の末に議長を選出できた与那国町議会。これまでの状況にも注目が集まりましたが今後の動きにも注目です。

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