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「あたらしいあたりまえ」を届ける!都議の音喜多氏が設立した「あたらしい党」の結党記者会見レポート

2018/10/16

若林良

若林良

10月12日(金)、東京都議会議員の音喜多駿氏が、自身が代表をつとめる新党の登記を終えました。それに伴い結党記者会見が東京都庁記者クラブで行われ、注目を集めましたが、今回はその潜入レポートをお届けします。

音喜多駿氏のプロフィールはこちら>>

もともとは8月25日、来年4月に予定される統一地方選挙に向け、音喜多氏が新党の設立を発表したことがはじまり。9月10日よりクラウドファンディングでの資金調達を開始し、なんと2時間後にはすでに初期目標である300万円の調達を達成します。このことからも、多くの都民(もしくは国民)が関心を持っていることがうかがえます。

新党名は「あたらしい党」 コンセプトは「あたらしいあたりまえをつくろう」

会見では、まずは党名の発表が行われました。その名もあたらしい党

新党名は「あたらしい党」

続いて、2019年4月の統一地方選挙における、党の公認候補予定者の紹介です。現職の新宿区議会議員や介護福祉士、外資系会社の社員など、さまざまなバックグラウンドを持った5名が紹介されました。それぞれが意気込みを語ります。

コンセプトとして打ち出されたのは「あたらしいあたりまえをつくろう」。これを遵守すると、音喜多氏は力説します。

続いて公約を発表。「一つの自治体・地方都市を舞台として、首長を、あるいは議会の多数派を誕生させる。そこで実現した政策は周辺の自治体に波及し、やがて国政にまでも届く」。音喜多氏の声は力強いものでした。

※ちょっとした豆知識。音喜多氏は「首長」を「くびちょう」と発音しており、当初これは間違いかなと思ったのですが、お役所用語ではこのような読み方は、むしろありふれたことのようです。理由としては、「市長」の発音と紛らわしいからのよう。「化学」を「ばけがく」と読んだりすることと同じ要領ですね…!

資金の調達手段にクラウドファンディングを用いて集めた金額の政界記録を更新

続いて現時点でのクラウドファンディングの達成について。記者会見の当日までに750人の方からの支援が届き、1000万円を達成したとのこと。
なぜクラウドファンディングという手法を使ったのか。その背景を音喜多氏は説明します。「既存の問題として、選挙に勝つには資金が必要。そのため、政党はさまざまな業界、団体と手を結び、資金を調達する必要があるが、それでは“しがらみ”が生まれ、政党の行動が制限されてしまう」とし、「選挙を恐れずに政策を堂々と主張できる政党だけが、政治を変えることができる」と主張します。実際に現在の獲得金額はこれまでの政界記録を更新しており、確かな手ごたえを感じているとも語りました。

「あたらしいあたりまえ」と7つの基本方針

党の基本方針は、コンセプトと同様「あたらしいあたりまえ」。詳細には、以下の7つを提示しました。

1.首長または議会多数派を獲得して「目に見える改革」を実行し、各地に広げます

2019年統一地方選挙において、1つ以上の自治体での首長もしくは議会多数派を獲得すること、独自の政策シンクタンクの設立を通じての、エビデンスに基づく政策立案などに触れました。

2.「情報公開」を徹底します

党の所属議員には、週3日以上のブログやSNSによる情報発信を課すこと、政策立案過程の情報公開などについて触れました。

3.他の政党では活躍しづらい女性・若者に政界への門戸を開きます

2019年統一地方選挙において女性候補比率30%、および20~30代候補比率50%以上を擁立すること、議員定年制の厳格な導入などについて触れました。

4.しがらみのない行財政運営を実現します

クラウドファンディングなどの新しい資金調達方法の導入、最先端の技術を積極的に導入することによる、代替可能な行政事業の大幅な縮小などについて触れました。

5.テクノロジー等への規制を緩和し、もう一度成長を目指します

補助金制度のあり方についての総点検、公共施設において、民間事業者と共同で運営を行うPFI(※Private Finance Initiative, プライベート・ファイナンス・イニシアティブ)などの、官民連携施策の推進に触れました。

6.とりわけ都市に必要不可欠な「多様性」ある社会を創出します

LGBTを含むあらゆる立場の人が利用できるパートナーシップ制度の導入、インクルーシブ教育や早期の性教育の推進、行政の情報保障(アクセシビリティ)に触れました。

7.必要な人に必要な施策を届ける「真の福祉」を社会に広げます

福祉や民間教育などと連携した新しい保育モデルの産出、高齢者のインターネット利用率100%の実現などに触れました。

「あたらしい党」が今後目指すもの

党の目指す姿として、短期・中期・長期の3つに分けての今後の計画を発表。まず短期では、2019年の統一地方選挙に首長候補・議会議員候補の複数擁立・当選を目指すこと。中期では、首長が当選した自治体で具体的な改革を実現させ、かつ首長と所属議員の間で情報共有をしっかりと行い、首長と議員の間の連携を実現しながら、首長を選挙のたびに輩出すること。長期では、首長経験者たちが国政に進出、真の地方自治を実現する新しい国政新党を結成、最終的には総理大臣の輩出を目指すことを掲げました。

現段階で候補として挙がっているのは今回記者会見に出席した5人のみですが、現在は音喜多氏が立ち上げた政治塾の塾生や、サイトを経由しての応募者など、有望な人材が背後に控えていることを明らかにし、今後への礎が固まっていると示唆しました。
最後には、党のシンボルであるファーストペンギンに話題が移り、現在名前がないこと、および名前を公募する意向を表明し、笑いを誘いました。
「あたらしい党」は今後どのように、「中心」の政治とのかかわりを見せるのでしょうか。来年の統一地方選挙において、どのような動きを見せるかに注目です。

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若林良

若林良

1990年神奈川県生まれ。映画批評・現代日本文学批評。 ドキュメンタリーマガジン「neoneo」編集委員。雑誌『週刊朝日』『NOBODY』『映画芸術』、映画サイト『IndieTokyo』(http://indietokyo.com/)などに執筆。専門は太平洋戦争を題材とした日本映画、またジャンルを問わず「社会派」作品全般。

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