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「時代の要請に応じ、憲法改正を進めることが民主主義」「安倍政権の『改憲ありき』に歯止め」…2018年各党の声明・談話まとめ

2018/5/7

選挙ドットコム編集部

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5月3日は憲法記念日でした。今年は、日本国憲法施行から72年目にあたります。

安倍晋三首相は改憲を求める集会「公開憲法フォーラム」に動画でコメントを寄せ、この1年間で憲法改正の議論は活性化し、具体化したと述べました。これに対して、立憲民主党の枝野幸男代表は「(安倍首相の改憲の動機は)自分が変えて歴史に名を残したいとしか考えられない」と批判しました。

このほか、5月3日の憲法記念日にあたり、各党は声明や談話としてコメントを発表しています。

自民党「憲法改正議論をリードする」

(自民党「憲法記念日にあたって」)

自民党は憲法記念日にあたって、党声明を発表しました。
結党以来、現行憲法の改正を目指して数々の議論を重ね、試案を提言してきたとした上で、

(1)安全保障に関わる自衛隊
(2)統治機構のあり方に関する緊急事態
(3)一票の較差と地域の民意反映が問われる合区解消・地方公共団体
(4)国家百年の計たる教育充実

に関して、「たたき台素案」の方向性を得たと評価しています。

憲法審査会での議論を深めつつ各党・有識者と協議し、憲法改正原案の策定、憲法改正の発議を進めていき、国民の理解を得ながら自民党が先頭に立ち、憲法改正議論をリードすると決意を表明しました。

公明党「改憲ではなく『加憲』を主張」

公明党は三原則を明記した憲法が戦後の民主主義を定着させ、国際社会からの信頼を勝ち得たことを高く評価。法規範である憲法が時代の要請に応じた改正もしかるべきとし、現行憲法を維持したうえで、「加憲」という方法を主張しています。

憲法9条に関しては1項・2項とも堅持し、「平和安全法制」によって改憲によらなくても、現在の安全保障環境が担保されるとしました。改憲については憲法審査会での議論を深めつつ、政党間で合意を得たうえで、国民に理解を求めていくと述べています。

立憲民主党「立憲的憲法論議を深めていく」

立憲民主党は枝野幸男代表による談話を発表しました。

戦後の自由と民主主義、平和と繁栄の礎になっている憲法を評価するとし、観念的・抽象的な議論ではなく現行憲法の規定を踏まえ、必要に応じた具体的な事実の検討が必要としています。また、安倍政権下での「森友学園問題」「加計学園問題」「PKOの日報問題」に触れ、「知る権利」についての議論や情報公開の在り方を正すと決意を表明。さらに、自民党政権に対し、権力の制約や「立憲的憲法論議」を深めていくとしています。

民進党「現政権・与党の拙速な憲法改正論議を容認できない」

民進党は大塚耕平代表による談話を発表しました。

憲法の三大理念「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を鑑みつつ、戦後国民が育み、日本の平和と民主主義を根付かせてきたとして、評価しています。

昨今の安倍総理の隠蔽・改竄を伴う国会報告や、相次ぐ行政の不祥事などの事態を重く見た上で、憲法を軽視している現政権・与党の暴挙を指摘。憲法前文の「国民主権」を前提に、拙速な憲法改正論議を容認できないとしています。さらに、地方分権の推進、新しい人権の保障、解散権を含めた権力濫用の抑制など、時代に即した憲法論議を進めていくと決意を表明しました。

希望の党「安倍政権の『改憲ありき』に歯止め」

希望の党は玉木雄一郎代表による談話を発表しました。

憲法の基本的理念が国民に浸透し、戦後日本に自由と民主主義が根付いたことを評価するとしています。

その上で、安倍政権とは一線を画し、国民の生命・財産や平和と安全を守りつつも、「専守防衛」の立場を堅持すると明言。自民党の憲法9条第2項を維持しつつ自衛隊を明記する「改憲条文案」に対し、軍事的公権力の行使にどのように歯止めをかけるのかという点に関して議論するとしています。さらに、安倍政権の「改憲ありき」は国民の理解が得られないとし、「地方自治」の在り方、「解散権の制約」などの議論を主導すると訴えました。

日本共産党「安倍総理の改憲を阻止」

日本共産党は、戦前の侵略戦争への反省を踏まえ、憲法を守り、二度と「戦争する国」にならないとの決意を表明しています。安倍首相の「自衛隊の違憲論争に終止符を打つ」という発言や、憲法9条2項に自衛隊を明記する草案は憲法9条を空文化し、海外での武力行使を可能にする危険性があると指摘。戦争の放棄や戦力の不保持を定めた憲法を改正することは、国際社会からの日本への信頼がゆらぐとして、安倍総理の改憲阻止を重視するとしています。

日本維新の会「時代の要請に応じ、憲法改正を進めることが民主主義」

日本維新の会は松井一郎代表による談話を発表しました。

「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」の三原則が盛り込まれた憲法を評価しながらも、制定当時に想定できなかった新たな問題が発生していることを指摘。時代に即し、議論を重ねながら改憲をしていく姿勢こそ、民主主義のあるべき姿としています。また、日本維新の会は「教育の無償化」「統治機構改革」「憲法裁判所の設置」を憲法改正案として提示しており、今まで成し得なかった「国民投票の実施」とともに議論していくと決意表明しました。

自由党「憲法は歴史的に『権力による暴走』を監視するもの」

自由党は小沢一郎代表による談話を発表しました。

憲法は歴史的に見て「権力による暴走」を監視するものであるとし、安倍政権による権力の私物化や乱用は立憲主義で最悪の状況だとしています。「憲法はその国の歴史や伝統、文化を表すものであり、今の日本国憲法は敗戦により外国から押し付けられたものだから、すぐ変えるべきだ」といった主張に危機感を募らせているとし、立憲主義・民主主義を守るべく全力を尽くすと決意を述べています。

社会民主党「『専守防衛』の観点から、安倍政権の改憲阻止」

社民党は三原則を柱とする日本国憲法は、戦後の日本の平和と民主主義に寄与してきたと評価。

安倍政権下での特定秘密保護法の制定、集団的自衛権の行使容認の閣議決定、「共謀罪法」の強行成立は、「憲法9条第2項に自衛隊を明記」する改正への地ならしであるとして、「専守防衛」から世界中で闘う軍隊へと自衛隊の在り方を変えると危惧していると述べています。「国民の諸権利や暮らし」「平和を守る政治の実現」に向け、改憲阻止を訴えました。

日本のこころ「憲法の部分的改正ではなく、自主憲法制定へ」

日本のこころは中野正志代表による談話を発表しました。

日本のこころは「自主憲法の制定」が党是であるとし、昨年4月に「日本国憲法草案」を発表している点についても触れています。現在会期中の通常国会において、憲法改正につき野党6党が審議に応じず、憲法審査会が開催できない状況を遺憾としています。日本を取り巻く国際情勢の変化に対応するため、憲法の部分的改正ではなく、独自憲法制定への議論に向け尽力していくと決意表明しました。

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