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「てつわんあとむ」で立候補しても違法じゃない!?立候補の名前にはルールがあった

2018/2/6

Actin

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20160912

2月4日に行われた茨城県の境町長選において、高嶋勇喜氏という人物が立候補していました。高嶋勇喜という名前を見たら「たかしま ゆうき」とほとんどの人は読むはずです。しかし、この高嶋勇喜という名前の読みは「たかしま てつわんあとむ」という驚くべきものでした。

明らかにこの読みは本名ではなさそうな名前です。このことから今回は本名以外の通称での立候補とそれにまつわる2つの事例を紹介します。

なお、開票の結果、現職の橋本正裕(はしもと まさひろ)氏が9,591票・高嶋勇喜(たかしま てつわんあとむ)氏が360票を獲得し、橋本氏が当選しています。

本名以外で立候補するには?

「自分の本名が目立たたない」「あまり好きではない」などの様々な理由から本名以外で立候補届出をした場合、受理されるのでしょうか?

公職選挙法施行令第88条8項では、戸籍上の本名以外の通称を使用したい場合は通称使用認定書を提出し、選挙長の認定を受けなくてはならないことが規定されています。ここでは同時に候補者が選挙長に対し、申請する通称が本名に代わるものとして、広く通用していることを説明し、証明できるような資料を提出する必要があります。

ちなみに候補者がよく自分の名前をひらがな表記にしていることがありますが、このように下の名前をひらがなにする場合でも戸籍上の表記とは異なるので、通称使用認定書を提出する必要があります。

自分の名前をひらがなにするというような場合は簡単に受理されますが、それ以外の場合での通称使用は高いハードルがあります。これは過去、他候補の名前と類似した通称名で立候補して、その候補と誤認させるという選挙妨害があったことが一因です。本名とかけ離れた通称の使用を認めてもらう場合には、通称の記載されている公的機関の発行した書類やあて名欄に通称が書いてある手紙、新聞記事などを提出する必要があります。

そして、これらの資料をもとに選挙長が個別に判断するということになっているのですが、今回の高嶋勇喜(たかしま てつわんあとむ)氏のケースでは、通称ではなく名前の読みを変える手続を行ったため、驚くべきことに「てつわんあとむ」という読みが本名であることが報じられています。ちなみに高嶋氏は過去にも2015年結城市議会選などの選挙に立候補していますが、この際には「てつわんあとむ」という名前を名乗ってはいなかったことを付記しておきます。

過去には「戦国武将」の名前で立候補した事例も

珍しい通称名でおそらく一番有名なのは、羽柴秀吉氏と思われます。この羽柴秀吉氏の本名は「三上誠三」でしたが、本人の弁によると僧侶に豊臣秀吉の生まれ変わりであると言われてから、豊臣秀吉の昔の名前である羽柴秀吉あるいは本名の名前を挟んだ羽柴誠三秀吉を名乗りはじめ、この名義で各種選挙に立候補していました。

初めてこのような名義で立候補したのは1999年東京都知事選でしたが(ちなみにこの選挙以前に本名の三上誠三名義で立候補したことが複数回あります)、この時、選挙管理委員会に「羽柴誠三秀吉」という名前で届いた手紙やテレビ出演した際のビデオを提出して「羽柴誠三秀吉」という通称使用を認定されています。

羽柴氏は鎧兜を着たり、金箔を使用したポスターを掲示したりなどの派手な選挙活動で世間的には色物候補と思われていましたが、2007年の夕張市長選で当選寸前の所まで迫り、世間を大いに驚かせました。それ以降も当選はできなかったものの、北海道地区では一定の存在感を示し、マスコミでは有力候補として扱われるなどしています。

背番号候補事件

今ほど通称使用のハードルが高くなかった時に起きた事件として、背番号候補事件と呼ばれる事件がありました。これは1963年の衆議院選において、「肥後亨事務所」という政治団体が候補者の本名の名字に一郎、二郎……十郎、十一……二六、ニ七という通称の名前をつけ、27人もの候補者を立候補させた事件です。

これらの候補者は全く選挙活動を行いませんでしたが、これは拙記事「選挙に出たら100万円プレゼント!立候補で儲ける、そのカラクリとは?」で紹介したように、選挙用はがきを他候補に横流しするなどの金儲けを目的としたものでした。
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この背番号候補事件の中心にいたのは肥後亨という人物でした。彼は過去にも選挙用はがきの横流しなどの選挙犯罪を行っており、これらも含めて背番号候補事件の後に逮捕されています。余談ですが、この肥後亨は拙記事「怖すぎる!本当にあった東京都知事選挙の怖い話…第1話『幽霊が立候補』」の事件にも関わっており、昔の選挙の暗黒面を語る上では欠かせない人物であったりします。
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Actin

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参議院選挙には立候補できる年齢。個性あふれる候補者が多数出た1999年の東京都知事選に衝撃を受けてインディーズ候補(いわゆる泡沫候補)にはまる。インディーズ候補以外にもちょっと 変わった選挙・政治ネタに興味あり。

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